半径3mの教育論

中学教師の教育雑感記

2170 24年後の手紙

今日は,私が新任で勤務していたH中学校の同窓会に参加しました。
私の教師人生はこのH中学校でスタートしたこともあり,また,1年から3年へと持ち上がったこともあるため,思い入れも強いものがあります。
7クラス200名を超える生徒数でしたが,今日は100名以上が参加していました。
彼らも今年で40歳となります。
振り返ってみると24年間は本当に早く感じます。
私が担任をしていた3年2組からも20名近くの生徒が参加してくれて,思い出話で大いに盛り上がりました。
生徒たちも今年で40歳ですから,父親や母親になって家族をもった者,仕事で遠く離れた地で暮らしている者,子供が中学生になり先生の苦労が分かってきた者などいろいろな人生を送っています。
いろいろな人生を一生懸命に生きていることに感激しました。

さて,彼らが卒業式を間近に控えたある学活で,次のような話をしました。

「10年後の自分に手紙を書こう。書いた人は,この手作りポストに投函してください。」

「10年たったら先生が責任もって郵送するから,楽しみに待っていてください。」

それから,24年たった今日,ようやくその手紙を生徒に渡すことができました。
ほとんどの生徒は,この手紙のことを覚えていいました。
私が,生徒の名前をひとりずつ読み上げ,手紙を手渡していきました。
もらってすぐに開封し,読むものや家に帰ってゆっくり読みたいというものさまざまでした。
どの生徒もとても喜んでくれました。
10年後という約束を破ってしまい,申し訳なかったと思いますが,手渡すことが出来て私自身も嬉しかったし,安心しました。
さあ,生徒たちは,自分が中学校3年生15歳の時に自分宛に書いた手紙をどんな気持で読んだのでしょうか。
24年という長い時間が経過していますが,今日の同窓会では,24年間が一瞬で戻った感じでした。
こんな生徒たちと一緒に,教師人生をスタートできた自分は本当に幸せ者だと思います。
こんど再会するのは,私が定年退職する時でしょうか。
楽しい時間をいただいただけも幸せでしたが,おみやげまでいただき,感謝感謝です。
教師の喜びは,こんなところにあるのですね。

写真は,手紙を投函した手作りポストとおみやげの蘭です。
H中学校第14回卒業生のみんなありがとうございました。
また,会いましょう。