2008-10-23
■大分シュッ張、終了。後編
盛大に始まり、盛大に盛り上がり、盛大に終了した『大分シュッ張』。
その濃ぃ〜い内容については、他の参加者の方が詳しく書かれてるので、今回のエントリではどれも印象深いイベントづくしだった大分シュッ張の中でも、僕がとくに印象深く記憶に残ってる小野さん(id:sap0220)との前夜祭で話したことについて、小野さんがやけに強い口調で「吉岡さん、それはブログにぜひ書くべきだ!」と言われた事柄について書いてみようと思います。
吉岡さんの野望を僕が勝手に噛み砕いて言わせてもらえば、彼はウェブが良い方に働く可能性をとことん使えないかなぁ、ということを思い描いていて、要は、「お金」を、たくさん在るところからほとんど無いところへとうまく動かせるようなシステムをつくり、それを使って「お金」を動かしていくことができないだろうか、と。人々が持つ善意を、薄く広く集めつつ、そんなプロジェクトができないだろうか、という、まぁとんでもなく大きな野望なわけです。
小野さんがご自身のブログで引用文の様な文章を書かれたのも、前夜祭の時の会話がある程度ベースになってると思います。とくに「彼はウェブが良い方に働く可能性をとことん使えないかなぁ、ということを思い描いていて」の部分は、きちんとそこまで読み取ってくれた小野さんに感謝。自分を肯定された様に感じることができ、とても心地良い。
「個」と「個性」
たしか僕が20歳ぐらいから、急に世間で「個性」という言葉が声高に叫ばれるようになったと記憶している。右を向いても左を向いても、最強の呪文かなにかの様に「個性」。
僕はこの個性という言葉に、若い頃から違和感を覚えていた。違和感というか、半ば“嫌い”という感情に近いといった方が適当かもしれない。人前でもできるだけ個性という言葉を発しない様にしていた。
なぜこんなに個性という言葉に嫌悪感を感じるのか。世間一般で使われている個性という言葉は、独特な髪型やファッションであったり所有している車であったりといった、後天的な事柄に対して使われていると感じるからだ。まぁそれはそれで個性なんだろうけど、僕の思いとしては「本当にそんなのが個性なんだろうか?」という思いがある。本来「個性」という言葉のもつ意味は、もっと奥深く対象の本質を表す言葉なんじゃないか、世間で使われてる個性という言葉にはそういう意味が無いんじゃないか、そんな風に感じてた。だから、ずっと「個性」という言葉に嫌悪感を抱いてきた。
そんな僕の嫌悪感をきれいサッパリ洗い流してくれたのが「個」という一音一文字だ。それまであまり馴染みの無かったこの言葉を初めて意識する様になったのは、梅田望夫さん(id:umedamochio)のブログか著書のどちらかだったと思う。いまとなっては、どちらかハッキリ覚えていない。
「個」というたった一音一文字には、見事にその本質を捉えている様に感じ、瞬時に虜になった。あまり意味の無い装飾や誇張といったものが全く感じられず、本当に素の部分だけを表す「個」がたまらなく好きになり、その時から僕は無意識の内に「個」という言葉にアンテナを張るようになっていた。
そう、本当に大事なのは「個性」ではなく「個」なんじゃないかと。。
ウェブでは個人を特定される方が得をする
僕は1年程前からブログを書き始めたんですが、最初からタイトルに実名を入れて公開してました。他人に言うと、必ずと言っていいほど驚かれたりしたんですが、僕にしてみれば何でそんなに驚くのか不思議で仕方なかった。
理由を聞いてみると、大概は「セキュリティが・・・」とか「よく分かんないけど不安・・・」といった、どちらかと言えば曖昧な返事が多い。つまり「可能性としてはゼロじゃないけど、現実問題として起こる可能性は極めて低い」といったところじゃないかと思う。
僕には「買い物に行くために外に出て歩道を歩いてたら、もしかしたら車が突っ込んで来て撥ねられるかもしれないから家から出ないでおこう」と言ってるのと同じ様に聞こえるんだけど、実際にはそんな人はまず見ない。なぜなら、そんな事を言ってたら生きていけないし、だからこそ安全な道を通ったり周囲に気を配りつつ注意して歩いたりといった、自衛策を考え行動に移すからだ。だいいち、実名や顔写真を公開したことによって、そんなにしょっちゅう何か事件があれば、有名人は誰もブログは書かないだろうと思う。
まぁそんな感じで僕は最初から実名でブログを書いてました。正直高を括ってた部分もあるんですが、しかしそれだけではない、なにか確信めいたものを感じてたのも事実です。自分でも何でかなぁと思ってたんですが、最近、福沢諭吉の学問のすゝめを読んでると、その答えが見つかった。
学問のすゝめに書かれてる事と自分の考えを合わせると、要は「実名という最も単純な“個”を発揮することで独立の精神が生まれ、それがあって初めて周囲の信頼を得ることができ、また、悪意というのを直接的・間接的に遠ざけることができる」という事になる。
この個を発揮し独立の精神を保つことが、何者にも邪魔されずウェブの世界で自由に行動する秘訣なんじゃないかと思う。
「パーソナルな視点」と「パブリックな視点」
冒頭で引用させて頂いた小野さんのエントリに書かれてるように、僕は大分で“プレゼン”というのをやった。(まぁ実際にはプレゼンなんて大袈裟なものではないんですけど。^^;)
で、この時はものすご〜〜〜く緊張したし、この時期にこんなに汗をかいてるのはまず間違いなく自分だけだろうってぐらい、汗をかいた。
なぜそんなに緊張し汗をかくかと言うと、やっぱりそれは“恥ずかしい”とか“笑われたらどうしよう”“馬鹿にされたらどうしよう”といった感情があるわけです。
しかしそれは“吉岡和幸”という個人から見た部分、つまり「パーソナルな視点」になるわけで、これを「パブリックな視点」に切り替えて見ると、そういった感情なんかは“無”になるわけです。
もう少し詳しく書くと、たとえば僕個人が今回の様なプレゼンをやって、馬鹿にされたり蔑まれたり失笑を買ったとしても、それは僕個人に嫌な感情が生まれるだけで周囲には何も悪影響があるわけじゃない、それなら自分が意味のあると思える事はどんどんやってみよう、という事になるわけです。
僕がブログをやって良かったと思ってることの1つが、そういった考え方ができる様になったことです。
まずは無条件で応援する
大分シュッ張のちょっと前に「オープンアクセスの日」というのがありました。
昼の部と夜の部があり、まぁ夜の部は宴会ということで放っておくとして・・・ 笑
真面目な昼の部の話。
僕はこの「オープンアクセスの日」というのを、坂東さん(id:keitabando)のブログで知りました。
A Open Access Day's Night 〜オープンアクセスの日がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!〜 - 坂東慶太のブログ
で、しばらくすると「オープンアクセスの日」のバナーができた。
それを見てすぐに自分のブログのサイドバーに貼ったんですが、たとえばここで「オープンアクセスの日についてお前は何か説明できるのか?」と聞かれれば、僕は迷わずこう答えます。
「できません」と。
「そもそもオープンアクセスとは何ぞや?」と聞かれれば、こう答えます。
「わかりません」と。
「じゃあ、なんでバナーを貼ってるんだ!?」と聞かれれば、こう答えます。
「応援したいからです」と。
もちろん、「オープンアクセスの日」についての説明や、さらにはその根底にある思想までも説明できれば、それに越したことは無いと思います。しかし、逆にそれらが説明できないと応援するに値しないとなると、それはとても残念な事であると思います。
明らかに「世の中をもっと便利にしよう」という動きがあり、「こんな事をやれば世のためになるんじゃないか」と頑張ってる人がいれば、まずはそれを無条件で応援しようよというのが僕の考え方。そこから先の難しい事は、一切考えない。
もちろん考えない事によって、後で大変なことになるかもしれない。しかしそれは元々“善”に向かって進んだこと。必ずリカバリーできるんじゃないかと。無責任な言い方かもしれませんが。
しかし、そういった姿勢こそ、ウェブの善の可能性を広げる原動力になるんじゃないかなと思うわけです。
以上が僕が小野さんにぶつけた、普段僕が考えてることであります。
それにしても、考えてることを文章にするのは難しい・・・
僕も年齢的にそろそろ「大人の流儀」みたいなのを求められるわけですが、たとえば実社会で大人の流儀と言えば「黙って見守る」みたいな部分が往々にしてあると思います。
しかし、まだ秩序が整備され始めたばかりのウェブの世界では、こういう目に見えるカタチで“手本を示す”といえば厚顔無恥かつ偉そうかもしれませんが、まぁ社会をより良い方向へ導こうとすることが年長者の務めであり大人の流儀なんじゃないかなぁと思って、今回は書いてみました。
いやぁ小野さん、ここまで書くのに4時間もかかりましたよ。笑
さすがに疲れたので、もう寝ます。
明日も朝4時起きだったりします・・・ ^^;
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