賀川豊彦先生
夏休みを頂いて、鳴門(徳島県)の方に行ってきました。
有名な大塚国際美術館へは二度目の訪問。
しっかりと世界の名画を堪能して来ました。
(バチカンにあるシスティーナ礼拝堂と同じ壁画がそっくりそのまま鑑賞できます)
→http://www.o-museum.or.jp/
今回、とくに印象に残ったのは、鳴門市賀川豊彦記念館です。
→http://www.tv-naruto.ne.jp/kagawa-kan/
いままで、「賀川豊彦」という名前を知らなかったのを恥ずかしくさえ思いました。
日本より海外でドクター・カガワの名前は高く評価されているようで、ロサンゼルスにはカガワストリートという名の通りがあり、ワシントン国立大聖堂には賀川先生の塑像もあります。
「貧民街の聖者」として日本以上に世界的な知名度が高く、過去二回、ノーベル平和賞候補にも名前が挙がったということです。
代表作「死線を越えて」は、先生の自伝小説で、前、中、後編併せて400万部以上売れた戦前の超ベストセラーは、現在もその復刻版が売れているようです。
社会評論家で著名な大宅壮一氏は、『明治、大正、昭和の三代を通じて、日本民族に最も大きな影響を与えた人物ベスト・テンを選んだ場合、その中に必ず入るのは賀川豊彦である。ベスト・スリーに入るかも知れない。』とも述べておられます。
賀川先生の偉大な足跡については、ホームページ等でご覧になって下さい。
色々な詳しい解説が掲載されていると思います。
→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%80%E5%B7%9D%E8%B1%8A%E5%BD%A6
さて、気になりますので、生年月日を拝見しました。
1888年7月10日生まれ。
生時不明ですが、平岡滴宝先生の「四柱推命法深書」に掲載されている、生時の推究で賀川豊彦先生の生時を推定致しました。
年 偏官 戊子
月 正官 己未
日 壬午
時 傷官 乙巳
宗教的な活動や数々のご本を書いておられますので、生時には、食傷または印星が出ているはずです。
そうしますと、生時は庚子、辛丑、甲辰、乙巳、庚戌、辛亥が考えられますが、乙巳以外、すべて官殺に対して日干側の方が強くなります。
乙巳の場合だけ、官殺・土3、日干・水2、傷・木2、そして巳午未の南方合で火1。官殺対傷で、傷官は日干側に入れて強弱を計算すると、水木4対火土4で同数。同数の場合の喜忌は、日干側が喜となります。
喜神は、甲、乙、壬、癸。忌む神は、丙、丁、戊、己、庚、辛。
0〜 4歳 己未 5〜 9歳
10〜14歳 庚申 15〜19歳
20〜24歳 辛酉 25〜29歳
30〜34歳 壬戌 35〜39歳
40〜44歳 癸亥 45〜49歳
50〜54歳 甲子 55〜59歳
60〜64歳 乙丑 65〜69歳
70〜74歳 丙寅 75〜79歳
インターネットの百科事典のウィキペディアによると、『幼少期に相次いで父母と死別して、5歳の時姉と共に徳島の本家に引き取られるも、兄の放蕩により15歳の時に賀川家は破産してしまい、叔父の森六兵衛の家に移る』とありますので、幼少期は忌運と見てよさそうです。
さらに、『結核に苦しみ、また信仰への懐疑に煩悶(はんもん)しながら、やがて「貧民問題を通じて、イエスの精神を発揮してみたい」と一念発起し、1909年神戸市新川のスラムに住み込み、路傍伝道を開始する』とあります。
賀川先生の命式で、唯一、五行で金が弱い(巳の中気蔵干のみ)ので、肺機能には要注意と言えますが、丁度、15歳からの大運申は時支の巳を合去して、唯一の金が無作用となります。結核に罹られたことも頷けます。
初年己未、庚申、辛の大運24歳まで忌運が続きます。
以降は、戌の大運以外、64歳の乙運まで喜運が続いています。
人生の三十代、四十代、五十代と喜運というのは羨ましい限りです。
以上で生時が乙巳である確率はかなり高いのではないかと思います。
65歳から大運、丑。
日干が唯一通根する年支の子が合去され、水が不足。
70歳からは丙の忌運で、命式が火炎土燥となり、循環器関係に要注意となります。病名は分かりませが、数え73歳で逝去されています。
賀川先生は、思想家であり、キリスト教社会運動家、労働運動、農民運動、生活協同組合運動、著作活動、・・・等、多方面に活躍された人であったことは間違いありません。
命式にも官殺混雑が現れ、ひとつの仕事では終わらないように出ています。
また、大ベストセラーとなった著書「死線を越えて」は、1920年出版ということですから、33歳のときです。大運、壬、比肩の喜運です。
以上、賀川豊彦先生の四柱命式を透派で生時推定して判断させて頂きました。
透派は、喜忌の干支がはっきり分かりますので、生時も推定しやすいのは大きな利点です。
わたくしの自宅の近くの神戸三宮にも賀川豊彦先生の「賀川記念館」があるということを知りました。今度、見学に行ってみたいと思っています。
→http://www.core100.net/