フィリップ、きみを愛してる!(2009)/★★★★
これは楽しい映画
「イエスマン “YES”は人生のパスワード」で復活の兆しが見えてきたジム・キャリーと私のお気に入りユアン・マクレガーの共演とくれば見ないわけにはいかない。
期待通りの出来ですっかり楽しい気分になりました。
幼いころ養子に出され実母を探すため警察官になるジム・キャリー。結婚して子供もありながら実はゲイで、そのことを隠していたが交通事故で生死をさまよったことがきっかけで自分らしく生きることを決意。
さらにIQ169(!)の天才詐欺師の資質を生かして荒稼ぎするが、結局つかまり刑務所送りに。
そこで出会ったのが運命の人(ユアン・マクレガー)というわけ。
そこからは、そのあり余る才能のすべてを相手に捧げ、貢ぎまくった末にまた刑務所送りに。それでもめげず脱獄を繰り返すこと4回。最後は考えられないような手を使ってフィリップに会いに行くというお話。
これなんと実話だそうで、ホント嘘みたいな話です。
ジム・キャリーのなりきりぶりがすごいです。こうしてみるとジム・キャリーという人は"演じる"というより"なりきる"タイプだということが分かります。
さらにユアン・マクレガーもまるで別人のようなゲイっぷりで、この2人のラブ・シーンはリアルすぎてエグイ感じすらありました。
さらに、全編ウィットに富んだ演出が楽しく、悲惨な場面なのに思わず笑っちゃうようなシーンがたくさんあります。
ラブシーンもうまく撮っていて直接は見せないけど何をしているのか判るようになっています。
監督は「バッドサンタ」や「キャッツ&ドッグス」などの脚本を手掛け、これが監督デビューとなるジョン・レクア&グレン・フィカーラ。
絶対にこの人達ゲイだと思います。なによりラストシーンで空に浮かんだ巨大な"あれ"がその証拠。ここまで見せてモザイクかからないんだと妙に感心しました。
観終わった後思わず拍手したくなるような楽しい映画でした。