駒大岩見沢高が14年に閉校甲子園12回出場

高校野球の甲子園大会に夏4回、春8回の出場経験を持つ北海道岩見沢市の駒大岩見沢高校(大津百年校長)は8日、来春の入学者を最後に2012年度から生徒募集を停止し、11年度入学者が卒業次第、閉校すると発表した。閉校は14年3月末を予定している。空知地方の中学卒業生が減少して定員割れが続き、運営母体の学校法人駒沢大学(東京)が7日の理事会で継続困難と決定した。8日午前に、同法人から教職員と全校生徒に説明があった。PTAには9日と17日に説明する。佐々木孝一理事長は記者会見で、「生徒数確保の見通しが立たない。建築後46年の校舎は老朽化が進んでおり、大規模改修や建て替えも難しい」とし、「法人としては、北海道での高校教育は苫小牧高校(苫小牧市)に集中する」と語った。同校は、1964年に苫小牧高や駒沢岩見沢女子短大(89年10月閉校)、駒沢大学北海道教養部(99年3月閉校)とともに開設された。生徒数は1300人を超える時期もあったが、現在は273人。2001年からは180人の定員に対し、入学者は100人を切ることもしばしばで、今春は74人だった。硬式野球のほかにスキージャンプなどスポーツに力を入れていることで知られ、卒業生には長野冬季五輪ジャンプ団体で金メダル獲得に貢献した岡部孝信選手(雪印)やプロ野球選手らがいる。岩見沢市は、同校の敷地178万7231平方メートル(学校林含む)のうち約6万平方メートルを無償提供したほか、教材費など約400万円を毎年支援している。渡辺孝一市長は「4日に募集停止を聞いた時は衝撃だった。市としての支援を考えるので、存続の再考をお願いした」と話した。