越冬サナギ

庭のミツバの上でキアゲハの幼虫を見つける、終齢幼虫だ。

この時期のキアゲハの幼虫は蛹化・羽化まで成長するのか、それともサナギになって越冬するのか、そんな観察の楽しみで書斎の飼育箱に来てもらった。

蛹化し羽化するまでには現在の状況から見て半月近くは係るだろうから、この終齢幼虫は越冬サナギになるようにプログラミングされているように思う。
このプログラムは気温(温度差)ではなく、終齢幼虫の時に受ける日の長さ日長が短い(短日)刺激を受けると越冬サナギになるようにプログラミングされているという。

全くの自然の庭と書斎の飼育箱ではその生育する環境は大きく違うが、変化の過程は見られるだろうか、楽しみだ。

それにしてもこのキアゲハの幼虫に組み込まれた遺伝子の不思議さ、春から夏にかけて生まれるキアゲハと秋の終りに生まれ越冬するキアゲハの遺伝子の発動の違いに驚かされる。
これがいのち(種)が連続していく仕組みなのだ。

飼育箱にいるクロメンガタスズメ蛾のサナギに変化が見られない。

9月30日に蛹化したのだから変化があってもよさそうだが、サナギは死んでしまったのだろうかそれとも越冬だろうか。
もう一つ、スズバチのあの土の巣にも変化の兆しはない。

いのちのことを考えている。