私が集めた?機材

私の所有している(していた)機材の個人的評価や想い出、・・・独断と偏見のかたまりですので、決して参考にしないでくださいまし。^^;

Argus Cintar 1:2.8 f=28mm


Argus Cintar、読み方は「アーガス シンター」であります。アメリカの光学製品販売会社のブランドです。
一般的には聞き慣れないブランド名ですが、カメラレンズに造詣のある方にはお馴染み?のブランド名ですね。
そう、Made in Japanなんです。
このレンズが作られていた当時は日本の光学メーカーは世界を股にかけて活躍してたんですね。
そんな古き良き時代のレンズなのであります。
で、メーカーはというと・・・、そう、かの富岡光学です。
ワタクシが手に入れたかったのは、もちろん富岡レンズであったからなのですが、そればかりではないのですね。
この「古き良き時代」のレンズには富岡に限らず、ワタクシの特別な思いもあるわけで・・・。(後述しますが)
だから富岡に限らず古いニッコールロッコール、タクマー、ズイコー・・・etc、いろいろ出会ったら欲しくなるのであります。
でも、富岡というネームにはやはり惹かれるものがありますね。
写りが特別スゴイとか、作りが一級品だとか、そういうことではないのです。
写りの面から言えば、確かに素晴らしいものがありますが、それはニッコールやタクマー等だって同じです。
富岡が抜きんでているわけではけっしてありません。
造りも同じで、むしろ古いニッコールの方が数段上かとワタクシは思います。
それでもなぜ富岡が好きなのか。


・・・ワタクシ、モノつくりを生業にしておりまして、古いレンズを見るとかつて元気の良かった日本のモノつくりの原点を見る想いなのですね。
今のモノつくりの現場は高齢化が進み、若い人たちが育ってきません。
正直、仕事は3Kなのであります。若い人たちが来ないのも然もありなんなのであります。
オマケに生産はどんどん海外に出て行ってしまう・・・。
ワタクシ、将来の日本のモノつくりに大変危惧しております。
このまま長年培ってきた技術は廃れてしまうんだろうか・・・。


話は大きく逸れてしまいましたが、富岡にはそんな職人たちの確かな技術の仕事が感じられるわけですね。
もちろんほかのメーカーも同じですが、違うのは「富岡」は事実上既に存在していないことです。
・・・そういった意味ではロッコールなんかも同じですが、ロッコールを作っていた工場は現在名前は違えど、ソニーのツァイスを作ってたりします。


・・・話がグチグチ(愚痴愚痴)して申し訳ございません。
元に戻って、このアーガスシンター28mmの写りですが、やはり富岡の特徴というものが感じられます。
概ね寒色系で、空などのブルーが美しいですね。
ただ色乗りはヤシノンのような「あっさり」ではなく、けっこう濃い色乗りです。
このあたりはやはりアメリカ向けを意識されてのことなんでしょうかね〜。
当レンズを単体で明るい方に向けてみると、わずかに曇りがあります。・・・古いレンズですからね〜。
逆光になるとフレアーが出ます。これは昔の古いレンズは皆そうですね。クモリのせいばかりではないようです。
開放ではシャキっとしません(輪郭に滲みがでます。)が、少し絞れば大変シャープであります。
随分前に拙ブログで紹介したCarenar28mmのほうがもっと極端で、個性的な面白みという点ではCarenarのほうが上?です。


なんだかんだ言っても、またレンズを手に入れてご満喫なワタクシなのでありました・・・。
死ぬまで治らんでしょうな、この病気。(大汗)


画像は「岳の父ちゃん's PhotoBlog」にてアップしております。
よろしければ見たってチョ。^^