“軽さ”の妙

gakus2004-09-04

 仕事絡みでビデオを2本観る。「エル・コロナド」と「ディボース・ショウ」。どちらも劇場公開時に見逃していた。

 「エル・コロナド」はなかなか豪快な冒険アクションで、画面いっぱいに爆破の炎が広がるわ、今にも崩れそうな巨大な橋を期待通りにぶち壊してくれるわと、派手な見せ場が矢継ぎ早に連なる。主人公のお嬢様のタフな変身ぶりも漫画風で○。

 「ディボース・ショウ」は個人的に大好きなコーエン兄弟の映画で、離婚訴訟の泥沼合戦を描く風刺的な内容ながら、ジョージ・クルーニーキャサリン・ゼタ=ジョーンズの美男美女共演に支えられ、粋な後味を引くラブコメディーとなっていた。サム・ライミ作品の常連で、コーエン兄弟とも縁浅からぬブルース・キャンベルが、ここでもカメオ出演していたのは、ちょっと驚き。「エル・コロナド」のヒロインが、キャサリンの夫の浮気相手に扮して列車プレイをやっていたのは、さらに驚き。調べてみると、この女優、クリスティン・ダッディーロはエアロスミス『JENNY'S GOT A GUN』のビデオクリップに出演していたことが判明。

 「ディボース・ショウ」はキューピットの絵を使った切り絵アニメーションで、バックを彩るプレスリーの『SUSPICIOUS MIND』の響きがマッチしていた。この軽やかなセンス、いかにもコーエン兄弟風である。

 プレスリーのレコードは持っていないので、『SUSPICIOUS MIND』のカバーを収めたファイン・ヤング・カニバルズ/FINE YOUNG CANNIBALS、1986年のファーストアルバムのジャケを。プレスリーもバズコックスも同系列のファンキーなノリでカバーしてしまう、このバンドのフットワークの軽さも愛すべきものがあります。


エル・コロナド 秘境の神殿 [DVD]

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