映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2004-09-06 邪悪サンタ

gakus2004-09-06

 大傑作「ゴーストワールド」の監督テリー・ツワイゴフの新作「バッド・サンタ」を観る。

 主人公はクリスマスのシーズンになると、デパートで客寄せサンタクロースの仕事に就き、最終日に金品を根こそぎいただく金庫破りのプロ。サンタの仕事をしている間も酒浸りでタパコを吸うし、子供をぞんざいに扱うし、引っ掛けた女性との火遊びはアナル・セックスがお約束…と、本当にどうしようもない男である。そんな極悪サンタが、イジメられっ子のデブ少年とであったことから、ささやかな良心の目覚めに気づく。

 コメディーとしては、型破りなサンタとクリスマスのきれい事のミスマッチが笑いのポイント。一方で、自尊心を持てず、楽な方向にもたれかかって生きてしまう主人公やデブ少年の心情描写がリアルで、これも笑えるけれどどこか切ない。この辺は「ゴーストワールド」のダメ人間描写に相通じるものがある。

 音楽はほぼ全編クリスマス・ソング。「ダイ・ハード」のエンディングにも使われていたディーン・マーチンの曲やら、ビング・クロスビーやら、誰でも知ってる曲がズラリ。ロック関連ではエンドクレジットで2曲が使用されていて、ひとつはBUNNYGRANTなるアメリカのインディーズ・バンドの曲。これがパンキッシュなクリスマスソングで、なかなか良い。その後に続くのは、フィル・スペクター作の『CHRISTMAS (BABY PLEASE COME HOME』で、歌っているのはトム・チャペルという人。

 ジャケは、その『CHRISTMAS〜』のカバーを収めたジョーイ・ラモーン/JOEY RAMONEのシングル『CHRISTMAS SPIRIT』。ラモーンズ時代のアルバム『END OF THE CENTURY』はプロデュースを任せて大失敗したものの、それでもジョーイはフィル・スペクター好きだったんだろうな…と思わせる、ウォールオブサウンド全開のクリスマスソング。

 9月にクリスマスの話をするのも、なんかピンときませんな…。

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