映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

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2004-10-15 結合性オスカー俳優がいるか!?

gakus2004-10-15

 やっと、やっと日本公開されるファレリー兄弟の新作「ふたりにクギづけ」(原題「STUCK ON YOU」)を観る。

 生まれてからずっと一緒で、田舎町に自分たちの居場所を築いてきた結合性双子の兄弟。俳優志望の兄ウォルトの夢をかなえるべく、ハリウッドに向かった彼らは、そこである決断を迫られることになる。

 結合性双子(ぶっちゃけ、シャム双生児)という題材がデリケートなものであるだけに、日本公開がためらわれたのも納得だが、ファレリー兄弟の作品を観ている方ならわかるとおり、そこに差別的な視線は皆無。これはコメディーだから、もちろん主人公たちも笑いのネタになるけれど、それは他のフツーの人間も同様。特異な部分に尻込みしない、ファレリー兄弟の視点はタテマエ的な差別を問題にする方よりも、ずっとリベラルではないか。だからこそクライマックスでグッと泣けてきてしまうのだと思うが、どうでしょう。

 それはともかく、ファレリー兄弟の音楽センスはツボで、「メリーに首ったけ」でジョナサン・リッチマンを語りべに担ぎ出したり、「愛しのローズマリー」でエジソン・ライトハウスで閉めるなど、なかなか味なことをするなあ、といつも思う。で、今回はというと…音楽多すぎ。正確に数えてないからわからないけれど、20〜30曲は使われてたんじゃないだろうか。オープニングのピクシーズ/PIXIES『HERE COMES YOUR MAN』をはじめ、ジミヘンやらギルバート・オサリバンやらストーンズやら新旧ロックがズラリ。

 とりわけ、2003年のニューカマー、キングス・オブ・レオン/KINGS OF LEONは特別扱いといってよい。マット・デイモンふんする弟が文通相手にご対面する緊張のシーンでは『MOLLY'S CHAMERS』が、スターとなった双子が出演したCMのバックには『CALIFORNIA WAITING』がガンガン鳴り響く。さらに名曲『HOLY ROLLER NOVOCAINE』は前半だけでなく、エンディング近くでもフィーチャーされていた。キングス・オブ・レオンはナッシュビル出身らしく、泥臭い音を鳴らすロックバンドだが、米国以上に英国での評価が高いだけあって、ギターの音色にパンキッシュなエッジが利いている。これは市井の民としてキャラを描きながらも、風刺や毒気も忘れないファレリー兄弟の作風と、感触が似ていると思う。もちろん、本編でも好相性。

 ジャケは2003年リリース、KINGS OF LEONのデビュー・ミニ・アルバム『HOLY ROLLER NOVOCAINE』。上記3曲は、ここでも聴けるし、後にリリースされたフルアルバム『YOUTH & YOUNG MANHOOD』にもすべて収められている。


ユース・アンド・ヤング・マンフッド

ユース・アンド・ヤング・マンフッド

muramura 2004/10/18 01:58 ファレリー兄弟の音楽センス、確かにいつも気になりますよね。『Me, Myself & Irene』(邦題失念)の時は、スティーリー・ダンのカバー大会でビビりました。まさかブライアン・セッツァーがスティーリー・ダンを演るとは!

gakusgakus 2004/10/18 02:06 「ふたりの男とひとりの女」ですね。実は私スティーリー・ダンオンチで、『DO IT AGAIN』しか知らないんです…。でもコレもかかってたような気がする。ブライアン・セッツァーは確かに、イメージ的に合わないですな。

muramura 2004/10/18 02:23 確かにgakusさんがスティーリー・ダンが大好きだったらビックリかも。個人的にはハゲップラーに続く、どうにもオッサン臭いお気に入りのひとつです…。あの映画で「Do It Again」やってたのはSMASH MOUTH。これもムチャクチャな組み合わせですなあ。

gakusgakus 2004/10/18 02:51 スマッシュ・マウス!? このサントラの企画考えた人、嫌がらせをしてるとしか思えません(笑)。実際、そういう突拍子もないカバーって、けっこう面白いですよね。あー、でも今日は良い例が思いつかん…。