映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

メールは

こちら

はてなアンテナに追加→

2004-12-14 悲惨でおかしい英国紳士

gakus2004-12-14

 「ピンク・パンサー」シリーズなどで知られる俳優、故ピーター・セラーズの人間像に迫る伝記ドラマ「ライフ・イズ・コメディ!/ピーター・セラーズの愛し方」(1月公開)は、なかなか面白い作品でした。『24』で今をときめいているスティーブン・ホプキンス監督の力作。

 「五線譜のラブレター」や「ネバーランド」など、このところ伝記モノが多いが、これらと本作の共通点は、クリエイティブな仕事をしているアーティストがいかに子供っぽいか、ということを見つめている点。それゆえ、結婚生活も波乱アリアリだが、「ライフ・イズ・コメディ!」は、そのなかでももっとも悲惨なものといえる。悲惨というのは、あくまで結婚・恋愛面でのことで、喜劇役者としての活躍は、また別の話。

 恋多き男セラーズが、“君たちのことを愛しているが、ソフィア・ローレンのことをもっと愛しているんだよ"と子供たちに真顔で告白し、妻を呆れさせるのも凄いが、離婚後もズルズルと前妻に母性を求めてくるあたりは、本当に子供っぽい。

 そんなダメ男の物語を彩るのは「何かいいことないか子猫ちゃん」の主題歌など、セラーズ作品縁のナンバーはもちろん、セラーズの生きた60〜70年代のブリティッシュロックも使われている。なぜか、ここでもクラッシュ/THE CLASH『SHOULD I STAY OR SHOULD I GO』が起用されている。映画でこの曲を聴いたのは今年だけで3度目。

 エンディングはキンクス/KINKSの『WELL RESPECTED MAN』。尊敬すべきなのか、しないほうがいいのかよくわからないセラーズの人生に、レイ・デイビスのひょうひょうとした歌声&アレンジが、皮肉っぽい雰囲気と併せて、見事にはまっている。

 ジャケはKINKS、1965年のアルバム『KINDA KINKS』。現行のこのCDには、当時はEPで発表された『WELL RESPECTED MAN』がボーナストラックとして収録されています。

Mocker!Mocker! 2004/12/17 22:24 CSで放送されているバリー・レビンソン製作の「ホミサイド」という米の刑事ドラマでも、あるエピソードのエンディングでこの曲が印象的に使われていました。「ライフ〜」は未見ですが、セラーズの晩年の奥さんだったリン・フレデリックは出てくるのでしょうか? 子供の頃に好きだった女優なので、誰が演じているのか気になるのですが。

gakusgakus 2004/12/18 02:17 『ホミサイド』は未見ですが、この曲を使用するということは、それなりに粋なエンディングだったのでしょうか。リン・フレデリック、それが出てこないんですよ。この映画だけだと孤独に死んでしまったような印象を受けるかも。