私の好きなイギリス映画 12

gakus2005-05-18

 今日ネットで、チャンバワンバ/CHUMBAWAMBAが2年ほどまえにリリースしたDVD付きのアルバムを購入。こんなの出ていたとは、知らんかった…。『TUBTHUMPING』が大ヒットしたのは、もう数年前の話。その後メジャーとの契約を終えたものの、地道に活動を続けているようです。まあ、この人たちは昔からDIY精神旺盛な筋金入りのパンクスなので、落ちぶれたというよりは元に戻ったというのが正しい。

 そういえば、2年前に公開されたアレックス・コックス監督の「リベンジャーズ・トラジディ」ではチャンバワンバが音楽をやってたなあ…ということで、この映画。シェイクスピアと同時代の人が書いたイギリスの古典戯曲を、近未来のリバプールに設定を置き換えて映像化したバイオレンス。ひとりの青年が、家族を不幸にした金持ち一家に復讐するという物語で、その執念たるや凄まじく、一族郎党皆殺し状態。しかし、タイトルどおり、復讐者にも悲劇は訪れるのだが、そこにいたるラスト10分の急展開は、これまた凄まじい。まさに悲劇なのだが、それまでエイトビートでポンポンと進んできたドラマが、ここにきてハードコアパンクのように猛スピードになり、怒涛の如く結末に突進する。このスピード感…破滅するのも気持ちいいかも、と思えてしまうほどだ。

 チャンバワンバを起用した経緯について、アレックス・コックス監督に話を聞いたことがあるが、監督はチャンバワンバのオフィシャルHPを通じてメールを送り、音楽を依頼したとのことだった。イギリス映画界とUKロック、双方のアナーキストによるコラボレーション。このアルバム、チャンバワンバのアルバムとしては物足りなさも残るものの、エンドクレジットにフィーチャーされる名曲『DON'T TRY THIS AT HOME』だけでも十分、元はとれる。

 というわけで、ジャケはサウンドトラック『リベンジャーズ・トラジディ』。国内盤はリリースされていないが、同作のDVD-BOXに特典として収納されている。

※追記
「リベンジャーズ・トラジディ」の国内盤のサントラは単体でも発売されておりました。Kさま、ご指摘ありがとうございました。

リベンジャーズ・トラジディ スペシャルBOX限定版 [DVD]

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