映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2005-08-03 レディオヘッド!?

gakus2005-08-03

 ヴィム・ヴェンダース監督の新作「ランド・オブ・プレンティ」(今秋公開)を観る。

 イスラエルから10年ぶりに帰国したアメリカ人の少女と、病的なまでにテロから米国人を守ろうとするその叔父の再会、そして彼らがたどる旅の物語。少女の純粋さに温かいものを感じさせ、“俺が守らねば誰がアメリカを守る!”と真顔で言う叔父の狂気に笑いつつ、両者の心の通い合いをとおして浮かび上がる、911以降のアメリカ人のメンタリティに胸を痛めた。最近のヴェンダース作品の中ではわかりやすい部類に入るが、心ある良い映画だと思います。ちなみに、心の代わりにゾンビを注入すれば「ランド・オブ・ザ・デッド」になる。テロに対する恐怖心に加えて、支配者層の悪政や貧困問題まで視野に入れているところが共通点。

 劇中、レディオヘッドがよくかかるなあと思っていたら、これはトム/THOM.というドイツのシンガーソングライターによるナンバーで(トム・ヨークとはもちろん別人)、ヴェンダースがほれ込んでの起用だとか。ドイツではキャリアの長いミュージシャンで、本作ではNACKTという方と一緒に音楽としてクレジットされている。声もトム・ヨークにソックリだし、アコギやピアノを主体にしたシンプルなアレンジもレディオヘッドの地味な曲によく似ている。

 ジャケはそのトム/THOM.さんの、今年日本でもリリースされたアルバム『Istory』。映画で使用された曲が2曲収録されている。