映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

メールは

こちら

はてなアンテナに追加→

2006-01-17 MTV映画転換期へ!?

gakus2006-01-17

 シャーリズ・セロン主演の「イーオン・フラックス」(3月公開)は、超人的な格闘術を駆使して反体制運動を展開する女戦士の活躍を描いたSFアクション。これはある意味、画期的な映画で、スコア以外に既成のナンバーがまったく使用されていない…のはなんら珍しくはないが、MTV製作の映画となると事情が違ってくる。

 MTVが映画制作に乗り出したのは1998年ごろで、「バーシティ・ブルース」「200本のたばこ」など、流行の音楽をさんざんフィーチャーできそうな青春映画が、やはり主体であった。ブリトニー・スピアーズ主演の「ノット・ア・ガール」、ビヨンセがヒロインを演じた「ファイティング・テンプテーションズ」、初夏に日本公開される50 Cent初主演作「ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン」といった人気アーティストの映画に至っては、なるほどと思わざるをえない。つまり、始めに音楽ありき、と言っても差し支えない映画製作を進めている感が非常に強かったのだ。

 この「イーオン・フラックス」、元ネタはMTVで放映されたアニメだからMTVが製作に絡んでいることにまったく不思議はない。が、まさか最新の音楽が一曲も使用されていないとは思わなかった。ノリが「マトリックス」に近いので、エンドクレジットではハードコアなデジタル・ナンバかテクノでブリブリ言わせるだろうと踏んでいたが…。

 ある意味、硬派な映画作りとなったのは、プロデューサーのゲイル・アン・ハードや、「ガールファイト」の女流監督カリン・クサマのストロング・スタイルゆえか。画期的なスタイルを評価したいとは思うが、一方で自分のような洋楽好きには寂しくもあり…。

 ジャケはMTV映画の中でもとくに気に入ってる「200本のたばこ」の劇中、誰だったか忘れたが、恋しい人のもとに全速力で走っていくシーンで印象的に使われていたエルビス・ビス・コステロ/ELVIS COSTELLO(映画にもチョイ役で出演)のシングル曲『(WHAT'S SO FUNNY 'BOUT) PEACE,LOVE AND UNDERSTANDING?』(BRINSLEY SCHWARTZのカバーで、NICK LOWE作)を収録したベスト盤『THE VERY BEST OF ELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONS』。オリジナル・アルバム未収録で、アナログのシングル盤を今も捜索中。そういえば、「ロスト・イン・トランスレーション」ではビル・マーレイがカラオケボックスで、この曲を気持ちよさそうに歌っていた。