映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

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2006-04-27 ラスタのディープな世界

gakus2006-04-27

今週末から劇場公開される「ルーツ・ロック・レゲエ」は、1977年製作のドキュメンタリーで、当時のジャマイカレゲエ・シーンを追いかけたもの。製作国がイギリスとのことなので、当時英国でも高まっていたレゲエ人気を反映して作られたものだと思われる。

 ボブ・マーリィジミー・クリフなどの伝説的なアーティストのパフォーマンスは最大の見どころ。個人的にもっとも驚いたのは、ジミー・クリフの劇中の発言で、“レゲエで大切なのは音楽よりもメッセージ”と明言していたこと。こういう発言はミュージシャンからは、なかなか聞けるものではない。

 スカ〜ロックステディ〜レゲエといえジャマイカン・ミュージックの流れのなかでテンポがどんどんユッタリしていったのは、これと無縁ではない…という発言もあった。リズムを遅くすることには、言葉を明確に伝えるという意図があったとのことだ。となると、英語を理解できないリスナーには、レゲエのスピリットを完全に理解するのが困難である、ということか。

レゲエゲットーの生活から人々を目覚めさせるという目的意識をもって歌われるという。これが反権力とイコールにならないのは、政治家がレゲエ・アーティストにキャンペーン・ソングの作曲を依頼していることからも明らかで、ジャマイカ独特の空気でもある。そんなことも含めて、一時間足らずの小品ながら、いろいろと考えさせられる作品でした。

 レゲエのアルバムを一枚聴き通すのが苦痛なほうなので、このジャンルのレコはほとんど持っておらず。しょうがないので学生の時によく聞いた1983年リリース、UB40『LABOUR OF LOVE』のジャケを。劇中でジミー・クリフが歌っている『MANY RIVERS TO CROSS』の泣かせるカバーを収録。