映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2006-10-19 サイアミーズ・ドリーム

gakus2006-10-19

 1975年、ロンドンのミュージック・シーンに登場するや瞬く間に注目を集めたバンド、THE BAN BAN。結合性双生児の兄弟がフロントマンを務める、このバンドはアルバム・リリースを目前にして消滅してしまった。時代が時代だけに、存続していればパンクの祖として扱われたかもしれない……。

 もっともらしく聞こえるが、これは映画の中の話。イギリス映画「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」(2007年1月公開)は、この架空のバンドの活動歴を擬似ドキュメンタリーとして描いたユニークな作品。マネージャーや関係者の証言に加え、兄弟の逸話を「TOMMY」ばりの劇映画にしようとしていたというケン・ラッセルまでも登場し、その未完に終わったフィルムの映像をまじえてしゃあしゃあとインタビューに答えている。

 THE BAN BANが劇中で奏でる音楽は、すべてオリジナル・ナンバー。パンク〜ニューウェーブ時代の音楽シーンを支えた売れっ子プロデューサー、クライブ・ランガーが、これらの音楽を手がけているのだが、これがラフかつワイルドでなかなかかっこいい。パンクっぽくもあり、またNEW YORK DOLLS風のゴツゴツしたグラムっぽさもあり。結合性双子の片方がギターで最初に練習する曲がKINKS『ALL DAY AND OF THE NIGHT』というのもなるほどと思わせる。

 映画の公開に併せて、BAN BANの曲を収めたサントラもリリースが決定しているが、個人的に注目してほしいのは『DOOLA & DAWLA』というナンバー。ランガーは、この曲のアイデアをMAGAZINEの曲から拝借したと認めている。なるほど、『SHOT BY BOTH SIDES』のギターリフそのまんまのフレーズが間奏の部分で聞こえてくる。ちなみに、この曲をハワード・デヴォートと作曲したピート・シェリー(BUZZCOCKSのあの方です)に、ランガーが“盗作した”と伝えると、ピートは笑って“そりゃいい”と言ったとか。

 ジャケは、ポストパンクを代表する名曲でもある『SHOT BY BOTH SIDES』を収めたMAGAZINE、1978年のファースト・アルバム『REAL LIFE』。

taco.taco. 2006/10/20 18:40 結合性双生児の兄弟といえば「ふたりにクギづけ」。あれはコメディーだからまだ受け入れられたけど、これは観ててキツそうだなあ。

gakusgakus 2006/10/21 01:46 いや、それが思ったほどキツくない。擬似ドキュメンタリーの客観性がクッションになっているのかもしれません。

mstmst 2006/11/22 01:44 はじめまして。ちょくちょく拝見させていただいてます。
ここでブロガー限定試写会やってみたいですよ。
http://blog.cinemacafe.net/both/

gakusgakus 2006/11/22 04:35 コメントありがとうございました。今度は当ブログの感想なんぞを書いていただけると嬉しいです。今後とも宜しくお願いします!