映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

メールは

こちら

はてなアンテナに追加→

2006-12-13 クラブヒッツ

gakus2006-12-13

 『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』(12月公開)は、クラブ・ミュージックのメッカ、イビサ島を舞台に、あるカリスマDJの生を疑似ドキュメンタリーの手法で描いた人間ドラマ。人気アーティストとして英雄に祭り上げられ享楽的な生活に耽るものの、聴力を失ったことで富も名声も家族も失う主人公。そんな彼が、読唇術を教える耳の聞こえない女性と出会ったことでポジティブな生き方に目覚めてゆく。ドラッグにも女にも手当たり次第に手を出すダメ人間が障害を経て、自分にとって本当に大切なものが何であるかを悟ってゆく、まさにポジティブな映画。ドキュメンタリーを装っている分、説教臭は薄く、好感の持てる一編であります。

 当然、テクノやエレクトロ方面に疎い自分には知らない曲だらけなんだけれど、数少ない知ってる曲のひとつはオープニングで流れる。Schwab『DJs In A Row』がそれで、スペンサー・デイビス・グループばりのキーボードがファンキーに鳴る、個人的に大好きなダンス・チューン。ここでは主人公のクラブにおけるヒロイックな姿に重なって効果的。歌詞はそのまま、クラブライフの悦楽的風景に重なる。

 対して、もうひとつの知ってる曲、The Concretes『You Can't Hurry Love』(Supremesのアレとは同名異曲)は後半でのフィーチャー。聴覚障害を越えて新譜を発表しスターに返り咲いた主人公の姿に重なり、こちらはツキモノが取れたようなさわやかな起用。これもダンス・チューンだけど、いい感じです。

 他、BATA BANDが3曲ほど使用されているが、このバンドについては無知なので省略。でも、他の音楽とは明らかに異質のサイゲデリックなフォークロックなので、知らない人でも一聴すればすぐわかると思う。

 ジャケは2005年リリース、Schwabのシングル『DJs In The Row』。