映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2007-07-06 酔っ払い過ぎてヤレません

gakus2007-07-06

 クエンティン・タランティーノロバート・ロドリゲスのプロジェクト『グラインドハウス』。昨日・一昨日とタランティーノ編について記しましたが、今日はもうひとつ、ロドリゲス編に当たる『プラネット・テラーinグラインドハウス』の話。

 お話はロドリゲスが好きなゾンビ・アクション。軍の化学薬品が外に漏れたことでテキサスの田舎町の人々がゾンビ化し、生存者たちは徒党を組んで、これに抵抗。ケガで入院して知らぬ間に右脚を切断されたゴーゴーダンサー(ローズ・マッゴーワン)も、恋人のアウトローとともに立ち上がり、脚の切断面にマシンガンをはめ込んで徹底抗戦!…といった具合に、ヒロインがカッコ良すぎ。ポーズ決めまくりのロドリゲス流アクション演出にバッチリ、ハマッた感じ。

 ローズ・マッゴーワンはアクションだけでなく音楽面でも活躍していて、「YOU BELONG TO ME」などのスタンダードナンバーを自分で歌っていたりする。既成曲で印象に残るのは、なんでもボサノバにアレンジしてしまうNOUVELLE VAGUEの「TOO DRUNK TO FUCK」(なんと、80'Sパンクの雄DEAD KENNEDYSのカバー!)で、タランティーノふんする兵士が片脚のローズをレイプしようと、監禁して“踊れ、ビッチ!"と銃を突きつけて脅迫しつつ、ラジカセでこの曲を流す。ボサノバというより、ソウルっぽい曲調。

 この楽曲起用には後日談があり、この映画を見たデッド・ケネディーズのJELLO BIAFRAが、“俺たちの曲をこんなシーンで使いやがって!"と怒ったとか。デッド・ケネディーズの表現するものに反した起用というのが、その理由とのこと。まあ確かに、障害のある女性をレイプしようとして侮蔑の言葉を吐く(それも製作者本人が!)シーンの起用では、複雑な気持ちになるというもの。とはいえ、ちょっとしたユーモアがあれば、これは“グラインドハウス"なんだから、で済むような気もする。起用を許可する前に確認できなかったのだろうか、という疑問も残るが、他人のカバーではしょうがないか。当のNOUVELLE VAGUEさんたちの意見も聞いてみたい。

 ジャケは、そのNOUVELLE VAGUE、「TOO DRUNK TO FUCK」を収録した2004年のデビュー・アルバム。