女のデス・ウィッシュ

gakus2007-09-18

 先週末アメリカで封切られ、日本では11月に公開されるジョディ・フォスターの最新主演作『ブレイブ・ワン』は、女性版『狼よさらば』といえそうなアクション。ジョディの主演で、ニール・ジョーダンが監督しているとなれば、メッセージ性が強いかと思いきやそうでもなく、アクションとドラマがほどよく組み合わさった娯楽作。

 ジョディふんするヒロインはラジオのDJで、チンピラに婚約者を殺されたことから、法で裁けぬ悪の退治に情熱を見出すようになり、絶望から立ち直ってゆく…って、まんま『狼よさらば』のチャールズ・ブロンソンなんだけど、“私こそが正義よ!”と言わんばかりの戦闘スタイルは、70年代アクション・ヒーロー的で、乱暴に言い切ってしまえばスティーブン・セガールのようでもある。そうか、こういうヒロインがやりたいのかと思うと、独善的でズッコケた前作『フライトプラン』も許せそうな気がしてくるから不思議だ。

 選曲もシブいのが多かったけれど、バーでかかっている曲はタイトルは知らないが、いかにも70’s風のブルースロックで好感が持てる。それとDr. JOHNの“GRI GRI'S GUMBO YO YO"も使われていたので、ジャケはこの曲をフィーチャーした1968年のアルバム『GRI GRIS』を載っけておきます。

 とはいえ、ジョディ主演作のイメージを期待してやってきた観客の多くは、ラブシーンで流れるサラ・マクラクランのナンバーに心惹かれちゃうんだろうなあ…。