映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

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2008-01-24 声の顔役

gakus2008-01-24

 フランス製『裏切りの闇で眠れ』(2月公開)は過激なフィルム・ノワール。バイオレンスもセックスも動物的で、フランス映画にしては荒々しく、しかも登場人物は徹底的に非情である点がイイ。ある意味潔く、男騒ぎのする映画。

 ブノワ・マジメルふんする主人公は組織に属さない殺し屋で、相棒とともに冷徹に仕事をこなしている。マフィアの顔役はそんな彼に一目置き、自分の組織に入るよう勧めるが、マジメルは決してなびかない。そんなある日、この顔役が逮捕され、刑に服することに。その間に顔役の部下だったアラブ系ギャングがのし上がってきて抗争が起こり、主人公も決断を迫られる…。マジメルふんする主人公のキャラが、今どき珍しいほどハードボイルド。寡黙で頑固、仕事は完璧にこなし、一度誓った友情にはさりげなく厚い。そんな男気を感じさせるキャラが魅力を放っている。

 エンドクレジットで流れるナンバーは聴き覚えのない曲だったが、声だけで誰が歌っているのかわかるMARIANNE FAITHFUL! その曲“A LEAN AND HUNGRY LOOK”が、これまたハードボイルドで聴かせる。“用心しなさい、その男は痩せて飢えた顔をしている”というフレーズを、この人のシャガレた声で歌われると、伝わるものの説得力も違ってくる。

 で、マリアンヌ・フェイスフルのこのナンバーは、どうやらこの映画のために提供した曲のようで、未だ音源化されていない。ぜひリリースして欲しい…という願望をこめつつ、近作『BEFORE THE POISON』のジャケを。2005年リリース。

裏切りの闇で眠れ [DVD]

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