映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2009-08-26 実在する”悪魔”

gakus2009-08-26

 米版ヴォーグ誌の編集長で、『プラダを着た悪魔』のモデルとなったファッション界のセレブリティとして有名なアナ・ウィンターの日常を追うドキュメンタリー『ファッションが教えてくれること』(11月公開)の話。

 主な舞台はニューヨーク。秋のファッション特集号となるヴォーグ9月号は編集部がもっとも力を入れるイシューで、準備は5月から始まるが、そこから発売までの5か月間、カメラはウィンターに密着。デザイナーもカメラマンも編集者も、彼女の妥協しない主張に右往左往することになる。彼女の意見ひとつでページ構成も使用する服も写真もガラッと変わる。長年ウィンターと共に仕事をしている女性クリエイティブ・ディレクターはこう語る。”私は引き際を心得ている。でもアナに引き際はないの”。

 とはいえフィクションであるプラダを着ている悪魔に比べれば、当たり前だがウィンターの方が人間的で、仕事に対してとても厳しい姿勢を持っていることがわかる。面白いのは、彼女に振り回される人間は『プラダ〜』のような小娘ではなく、ほとんどがキャリアも才能もある熟年者。ゴルチェでさえ彼女にはビビッているように見える。

 正直ファッションのことはよくわからないけれど、この業界ではベタなヒット曲より都会的なインディー・サウンドが好まれるよう。JIM NOIRやMARK RONSONのホップ・ナンバーが流れる。印象に残ったのはLCD SOUNDSYSTEMの"GIVE IT UP"で、表紙モデルのシエナ・ミラーのカバー撮影時にガンガン鳴っている。こういうB−52'Sにも似た、ポップでリズミカル、なおかつヒネリのある曲、ニューヨークでは今も昔も人気があるようだ。

 ジャケは2004年リリース、LCD SOUNDSYSTEMのデビュー・アルバム。