映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2009-09-12 今日も草食系

gakus2009-09-12

 昨日に続いて草食系男子が登場するラブコメディ。とはいえ、こちらは完全に男子目線。『40歳の童貞男』のポール・ラッドと『寝取られ男のラブ♂バカンス』のジェイソン・シーゲルというジャド・アパトウ組のコメディー俳優の顔合わせによる『40男のバージンロード』(原題:I LOVE YOU, MAN)のお話。アメリカではソコソコ、ヒットしたが日本ではやはりDVDスルー。

 ラッドが扮するのは恋人にプロポーズをキメて、挙式を控えている不動産業者。困ったことに彼には式で花婿付添人を務めてくれる男友達がいない。線の細い彼は同性よりも異性と話す方が気楽なタチで、職場で仲が良いのも女性ばかり。そこで彼は挙式までに男友達を作ろうと悪戦苦闘するのだが、そこに現われたのが、シーゲルふんする自堕落な自営業者。どう見ても仲良くなれなさそうな彼らだったが、意外な共通点が発覚して親しくなり…。

 彼らが見つけた共通点とは、カナダが生んだベテランロックバンド、RUSHのファンだったこと。ギターが趣味のシーゲルに付き合い、ラッドは昔バンドのベーシストとしてコピーしたことのあるRUSHの"TOM SAWYER "をセッションする。これにより忘れかけていたロックの血が騒ぎだしたラッドは婚約者にも”この曲を聴くと人生が変わるかも”とRUSHの"LIMELIGHT"を聴かせる。彼女も優しいから一応話を合わせるのだが、客観的に見てドン引きしているのは明らか。思春期の熱病を取り戻してしまうと、反対に社会性が失われるのは『ジュノ』でも描かれた通りで、このエピソードは音楽オタクにはイタい…。そんなワケで、この辺からラッドと婚約者の仲はぎくしゃくし始めて…。

 シーゲルがラッドを誘い、RUSHのギグを見に行くシークエンスでは、なんと本物のRUSHが登場。"LIMELIGHT"をしっかりプレイする。

 80年代世代の話ではあるが、今どきのアダルトチルドレンのBGMというべきVAMPIRE WEEKENDの"OXFORD COMA"(ラッドがシーゲルとレストランに行き、タコスとビールを楽しむシーン)や"CAMPUS"(ラッドがシーゲルの犬の散歩に付き合うシーン)が使われていることも記しておきたい。

 ジャケは"TOM SAWYER ""LIMELIGHT"収録、RUSHのアルバム『MOVING PICTURES』、1981年リリース。