映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2010-02-05 ガエル君、歌手でも成功!

gakus2010-02-05

 今月公開されるメキシコ映画『ルドandクルシ』は、すっとぼけたコメディーで個人的にはツボにハマッた逸品。壮絶な兄弟ゲンカがエンタテインメントに昇華されております。

 田舎のバナナ園で働く兄弟(兄=ディエゴ・ルナ、弟=ガエル・ガルシア・ベルナル)は貧しいながらも固い絆で結ばれ、ノンビリと暮らしていた。そんなある日、弟がプロサッカーにストライカーとしてスカウトされ、後を追うように兄もキーパーとしてプロ入り。弟は元々歌手志望で、サッカーもその足掛かり程度にしか思っていないキザ(=”クルシ”)なヤツ。一方の兄は乱暴者(=”ルド”)で、キーパーの腕は一流だがギャンブル好きがタマに傷。トラブルに飲み込まれた彼らは、やがて亀裂を深めてしまう。

 アルフォンソ・キュアロンの弟カルロスが初監督を務めており、オフビートな雰囲気に徹したドラマを演出。田舎を描いても、都会を舞台に変えても、なんだかノンビリ・ムードで、居心地が良い。こんな世界では、兄弟ゲンカは犬も食わず、”コイツら、アホだなー”と客観的に状況を笑ってしまえるOASIS、ギャラガー兄弟の解散前のケンカのニュースを耳にしているような感じ。サッカーを題材にしながらも、肝心の兄弟の活躍シーンがまったくないのもトボケ具合に拍車をかける。

 さて、歌手デビューを果たした弟のガエル君、歌うはCHEAP TRICK”甘い罠”のスペイン語カバー。これがまたノンキな響きで妙味。”俺を求めて欲しい”なんて歌詞もロビン・ザンダーのようなイケメンがマジメに歌うと切実なラブソングに聴こえるが、ガエル君の脱力しそうな歌いっぷりは勘違い男のエゴ丸出しにしか聴こえない。そこがまたおかしいんだよね。下にアップしたのは、そのPV。

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今日聞いたところによるとこのカバー、何を間違えたかメキシコで本当にヒットチャートの1位になってしまったそうな。

 ジャケはCHEAP TRICK、"I WANT YOU TO WANT ME"を収めたセカンド・アルバム『IN COLOR』…というより『蒼ざめたハイウェイ』という邦題の方が日本ではピンとくるか。1977年リリース。

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