映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2010-04-02 20年後のコラボ

gakus2010-04-02

 今年のゴールデンウィーク最大の話題作といえば、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』。19歳になった”不思議の国のアリス”が、再び地下のワンダーランド(正しくはアンダーランド)を再訪。独裁者となった赤の女王の圧政から住人たちを救う、救世主として指名される…というストーリーそのものには新味がないが、相変わらずのイマジネーション豊かな映像が3Dで楽しめるとなれば、一見の価値はあるのかもしれない。ただ、ディズニー製作のせいか、いつもの毒気が薄いんだよなあ。ジョニー・デップのマッドハッターなんて、もっと”マッド”でもいいのに。

 それはさておき、マッドハッターが笑っている右の画像は、正規サントラのジャケではなく、この映画にインスパイアされた楽曲を集めたオムニバス盤『ALMOST ALICE』。収録曲のうち、映画の中で聴けるのはアヴリル・ラヴィーンの”ALICE"だけ(エンドクレジットでのフィーチャー)。参加16アーティスト(国内盤は18アーティスト)のうち、”へぇー”と思ったのは、そりゃあもうロバート・スミスTHE CUREのフロントマンである、あのお方であります。

 ずいぶん前、『シサーバンズ』のDVDの特典映像を見ていて、当初ティム・バートンは、この映画のスコアをロバート・スミスに依頼していたことを知った。が、当のスミスはレコーディングで忙しく、断ってきたという。そこでバートンは仕方なく、盟友ダニー・エルフマンに音楽を頼む。結果的に、これが吉と出たのは、映画を見た人ならば納得がいくだろう。『シザーハンズ』が泣ける映画となったのは、あの音楽の威力が大きかった。とはいえ、もしロバート・スミスが音楽を手がけていたら、どんなだったか…と想像を膨らませるのは、ロック好きとしては楽しいことでもある。ともかく、この時は、ロバート・スミスからのこの映画への影響は、ジョニー・デップふんする主人公エドワード・シザーハンズの髪型のみにとどまった。

 で、それから約20年を経て実現した、今回のロバート・スミスの楽曲参加。THE CURE名義の曲以上に浮遊感を感じさせ、ポワンポワンとした(なんだ、そりゃ)雰囲気。シュールな不思議ちゃんポップとでも言いましょうか。とにかく、今回の映画以上にヒネクレを感じさせるのは間違いない。

 このアルバム、他にもフランツ・フェルディナンド、メトロ・ステーション、ウルフマザー当たりも参加していて、ロック・ファンにも聴き応えがある。

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