映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

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2010-10-03 ジョン・ヒューズの遺伝子

gakus2010-10-03

 新『スパイダーマン』のヒロインに抜擢されたエマ・ストーンは『ゾンビランド』でもイイ仕事ぶりが光っていたが、それ以上に強いインパクトを残すのが、現在全米で公開中の青春コメディ『EASY A』。『俺たちチアリーダー!』の監督だから、またバカ映画かなと思っていたら……洋画不況にある日本では劇場公開は厳しいかもしれないけれど、コレはもうDVDでも何でも、絶対に公開すべき逸品!

 エマふんするヒロインはハイスクールでは目立たない女の子だが、ちょっとしたウソから遊び人の浮き名が流れ出す。さらにゲイの男の子に”ストレートと思われたいので協力してほしい”と頼まれ、セックスの大芝居を演じたことで、周囲の彼女を見る目が”イケてる女”に一変する。いい気になった彼女は、同様に童貞と思われたくない男子のセックス芝居にお金をもらって協力し、小説『緋文字』を気どって姦通女性に貼られる”A”の字を洋服に縫い付けてみたりする。だが、気づけば彼女は誰ともセックスしていないにもかかわらずヤリマンのレッテルを貼られ、困ったことに…。

 PCのカメラに向かってヒロインが語りかけるドラマは、10代なら誰もが思う"注目してほしい”"愛して欲しい”というような飢餓感をリアルに伝える。コメディという側面に関しては、『俺たちチアリーダー!』のようなバカバカしさに走ることはなく、テンポの良さで笑わせる作り。後半に進むほど状況は笑えなくなるが、それでもヘビーになりすぎないのは、この作りに依るところがところが大きい。

 個人的にグッときたのは2か所で、ひとつはジョン・ヒューズ作品をはじめとする80年代の青春映画が好きなヒロインが”映画のようになればいいのに。でもジョン・ヒューズは私の人生をダイレクションしてはくれない”というところ。丁寧に当時の映画のフッテージもいくつか挟み込まれるが、そのひとつは結末にも大きく関わってくる。ちなみにラストでかかる曲はシンプル・マインズの"DON'T YOU (FORGET ABOUT ME)"。

もう一か所は、映画が始まってほどなく流れるダン・ブラック”SYMPHONIES"が流れるところ。この時は単純に印象的なリフに情感をあおられただけだったが、物語が進むほど”シンフォニーをくれ、目に見える以上のものが欲しい、孤独を吹き飛ばすような…”という歌詞がシミてくる。

 そういえば前回のエントリーでふれた『キック・アス』の劇中で流れる"BAD REPUTAION”も、SLUT呼ばわりされるヒロイン像にふさわしく、誰かさんのカバーで使われていた。

 ジャケは2009年リリース、DAN BLACK”SYMPHONIES”のUK盤アナログ7インチ。

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↓おまけ 名曲!

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