映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

*過去に取り上げた作品についてはページ左下の一覧表を参照

メールは

こちら

はてなアンテナに追加→

2011-05-24 ナタポー祭

gakus2011-05-24

 『ブラック・スワン』が日本でも大ヒット中で、夏には前回のエントリーで取り上げた『マイティ・ソー』も控えるナタリー・ポートマンアカデミー賞受賞効果か、他にも今夏は彼女の出演作が2本、日本公開される。

 ひとつは6月公開の『メタルヘッド』。母と死別した少年が主人公で、悲しみを引きずるこの男の子は、やはり傷の癒えない父(レイン・ウィルソン)や、祖母(パイパー・ローリー!)と暮らしている。そんな一家のもとに、ひょんなことから宿なしのヘビメタ男(ジョセフ・ゴードン=レヴィット!!)が転がり込んできた。子どもの前でも平気でワイ談を繰り広げ、すぐに暴力に訴えるケダモノのような男だが、彼の言うことには実は真実もチラホラと見え隠れし、この一家に思いがけぬ影響をあたえてゆく…。

 ヘビーといえばヘビーだが、そこはジョセフ・ゴードン=レヴィットがキーパーソンなのだからユーモラスな作り。ツラい時期を乗り越えるために必要な精神を、押しつけがましさのない自然さで描いており、好感度はかなり高い。おっと、忘れることろだったけれど、ナタリーは少年が憧れるスーパーのレジ係の女性を演じています。脇役だけれど印象深いのは、映画の後半で少年に”デブのヤリマンなんて死んでしまえ!”と言われてしまうからかもしれないけれど、どんな展開で言われるのかは、ここではあえて伏せます。

 この映画でジョセフが演じるキャラクターはメタリカの事故死した元メンバーをヒントにしているらしく、メタリカのメンバーもこの映画のスピリットに精神に共感し、快く楽曲提供に応じたという。自分はよくわからなかったが、4曲ほど使われております。

 もう一本の今夏のナタリー主演作は、7月に公開される『水曜日のエミリア』。こっちは主演で、製作総指揮にも名を連ねている。お話の肝となるのは、妻子ある夫と恋に落ちて結婚したため”略奪女”のレッテルを貼られた上に、夫の実子にはなじんでもらえず、さらに産んだばかりのベビーと生後3日目に死別してしまったヒロインの、ドン詰まりの日常からの脱却。

 女優がプロデーサーを兼ねると往々にして男性目線が希薄になりがちだが、本作も例に漏れず。ゆえに『メタルヘッド』ほど入れ込めなかったが、女性目線が強調されているぶん、同性の共感は引くのではないだろうか。

 音楽も割とナイーブな選曲で、アデル、フレイミング・リップスが使われているようだが、ファンでない自分には判別できず。唯一、反応できたのはナタリーが後に夫となる上司と初めてキスをして、愛を深める回想シーンで流れるベル&セバスチャン"WAITING FOR THE MOON TO RISE”。”私はこれまで一度も踏みしめたことのない道をたどっている”というのは、この後の闇を象徴してるようで興味深い。でも、結局は誰もが闇の中を歩いていかねばならないんだよね。

 ジャケはこのナンバーを収めたBELLE & SEBASTIAN『FOLD YOUR HANDS CHILD, YOU WALK LIKE A PEASANT』(邦題『わたしのなかの悪魔』)、2000年リリース。

D

D

メタルヘッド [Blu-ray]

メタルヘッド [Blu-ray]

メタルヘッド [DVD]

メタルヘッド [DVD]

水曜日のエミリア [DVD]

水曜日のエミリア [DVD]