映画×ロケンロー備忘録




映画とロックを愛するフリーライターの雑記帖。映画におけるロックの使われ方についての雑感を徒然と書いております

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2011-09-07 日蔭で生きる

gakus2011-09-07

 今月公開となる『クラッシュ』のポール・ハギス監督、ラッセル・クロウ主演のサスペンス『スリーデイズ』は、なかなか見ごたえアリ。フランス映画『すべて彼女のために』(監督フレッド・カヴァイエ。同作もそうだし、彼の近作『愛のために撃て』もそうだが、エモーションとアクションのバランスが取れていて面白かった。どうでもいいけれどヨーロッパコープには、こういう職人が必要だと思うぞ)のリメイクで、基本的に忠実になぞりつつ、独特のアレンジを加えている。

 クロウふんする主人公は教師で、妻や幼い息子とつつましくも幸福に暮らしている。ところがある朝、妻がいわれのない殺人罪で逮捕された。すべての証拠は彼女が犯人であることを示しており、上訴しても勝ち目はない。そこでクロウは妻を脱獄させるため、綿密な計画を練る…。タイトルの“3日間”は、練りこんだ計画を実行に移すまでの時間を指す。

 以下、ネタバレを含みます。

 『すべて彼女のために』は、ある種の達成感を残して終わる映画だったが、こちらは『クラッシュ』や『告発のとき』のハギスだから、安易なハッピーエンドには流れない。いや、ハッピーエンドには違いないんだけれど、同時に不穏な空気がつきまとう。脱獄イコール犯罪であることを意識すると、必然的にそうなってしまうものではあるが。

 結末近くに流れるナンバー、ザ・ライク“DON'T MAKE A SOUND”も不安感を駆り立てるうえで効果を発揮。アンニュイな曲調はもちろん、「それが利口な方法かしら? 騒がないで、私が泣いたなら…」という歌詞が、決して明るくない一家の未来を物語るようで、妙に腰が落ち着かなくなる。ハギスさん、ある意味、意地悪だ。

それと、この映画の製作には”Highway 61 Films”というディラン・リスペクトな名前の会社がかかわっているのだが、これはもしやハギスのプロダクション?

 ジャケはTHE LIKE、2010年リリースのセカンドアルバム『RELEASE ME』。ファーストはオルタナとポップの中間を行く感じでイマイチ好みではなかったが、ジャケが示すとおり60'Sガレージに振り切ったこのアルバムは文句なしにストライク!

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