がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

アジャイルは「本質的には」「真っ当な」ビジネスには向いてると思う

んと…
アジャイル批判かぁ。
http://www.milkstand.net/fsgarage/archives/001543.html
予算計画主義とか
http://www.developer0000.jp/2009/03/16/3824/
あたりで取り上げていただいたのでちょっと調子に乗ってみます(笑


とりあえず、若干「現実」から目を半分くらいそらして「理想」に近い部分で考えると。


そも「昨日と同じ今日」など有り得ないわけで、どの程度の粘度かはともかくとして、いずれにせよビジネスは、ある程度流動性を孕む水物だと思うです。っつか流れないビジネスはすでに「死に体」です。
で。
このあたり、別にビジネスに限らず、どこに行ってもそうですが。動かしちゃいけないぶれちゃいけないずれちゃいけない「軸(骨)」と、状況に合わせて柳の枝のように動き増減し変動する「肉」の部分とがあるです。つまりは、ビジネスにも。


軸を決めるのは、多分多くの人が思っている以上に厄介で困難な作業です。ただ、一つだけ言えるのは「軸はかぎりなくシンプルである事」が間違いなく必須。一言で言い表すことが出来ないんなら多分それはまだ練り削りが絞りが足りないです。
で。軸がぶれたサービスほどみっともなくて不可思議なものはないですし、軸がぶれないサービスは、なんだかんだ固定客がつきます。


一方で、肉の部分は「常に変動するべき」ですむしろ。
時間は流れ状況は変動し経験は蓄積され記憶は積み上がり忘却される中。「不変」なんて素っ頓狂なメルヘンを信じるなんてのは正気の沙汰ではありません。
例えば生物を見て取っても。結局、しぶとく生き残るのは「環境適応能力が高い種」です。
環境に適合できなければ、短期的には強いかもしれませんが、中長期をみれば呆れ驚くほどに脆くて弱いです。


故に、アジャイルは、ビジネスに向いています。…もとい。「真っ当なビジネス」に、向いています。
きちんとした「練りこまれ考察された、金剛石のごとき、堅くてぶれない軸」が基準にあるとするのならば。
アジャイルは、どんな変動的で流動的な肉でもそれを実装可能にします。…まぁ「一定の時間単位における限界値」は存在しますが、それでもほかの手法よりはなんぼか。
「昨日とは違う今日」を、今日のロジックで組み直せるのも、アジャイルの優位点です。
ウォーターフォールの、亀のごとき歩みでは到底おいつけない、俊敏なフットワークをビジネスに提供できます。


軸がちゃんと固まってるんならね。


銀の弾丸は存在せず、魔法はあくまでも「別の法則で動く純然たる学問」です。
肉をある程度流動させる手法としてのアジャイルではありますが。
そうは言っても「単位時間あたりの生産性」には限界もありますし。
そうしてなによりも「軸がぶれてたら無意味ってかむしろ危ない」です。軸がぶれぶれにぶれてるんなら、その後の変更がやりにくいウォータフォールのほうがなんぼかマシです。えと…「骨折してるけど外側からギプスで固めてる」感じ?


色々考察を重ねるにつけ…アジャイルで失敗している根幹って、「軸が定まってない」んじゃないかなぁとか考えてしまうのは、うがちすぎでしょうか?
…またいっぱいTBとかくるといいなぁ(笑