がるの健忘録

エンジニアでゲーマーで講師で占い師なおいちゃんのブログです。

営業て〜くにっく その1

ハイ、IT業界営業のみんな。
今日はとっても大切な「エンジニアに対する発注の仕方」の勉強をするぞ!!
これを知らないととっても大損をしてしまうから要注意だ。


ポイントは「金額と締め切りは正確に、依頼内容は曖昧に」。
じゃぁレッスン行ってみよう。


まずなによりも必要なのは「急いで見積もりを取ること」。作成物については、出来るだけ大雑把に、抽象的に説明をすること。「大体このサイトと同じような感じで」っていう言い方も有効だね( http://d.hatena.ne.jp/gallu/20090621/p1 )。
あわせて「とりあえずざっっくりでいいから見積もっておいてよ」と、できるだけ"口頭で"伝えておくこと。「会社のほうで早めに稟議をとらなきゃいけなくてさ、ごめんね」とか言っておくとベター。
打ち合わせの時間とかは出来るだけ作らずに、とにかく「曖昧な情報」から「曖昧な見積もり」をもぎ取るんだ。


これで、例えば「ECサイト一式:おいくら万円」とかそんな見積もりをゲトれたら、君の勝利だ!!
なにせこれなら「ECサイトにかかわるんじゃないかと思われる、どんな機能」も、この見積もりの中に入っているはずだからね。カートから会員登録、ポイント機能にメルマガ、決済から財務処理全般から在庫管理から発送管理、場合によっては口コミサイトやクーポンサイト、BlogにCMSSNSくらいまでは全部ぶち込めるぞ!!
実際にどんな機能が必要だったりほしかったりするのか、なんてのは、モノが出来てからゆっくりと追加変更の注文をすればいい。だって見積もりの中に入ってるんだから。うまくいけば複数サイトで必要な分の変更とかまで全部入れることができる。これなら必要原価がグっと下げられるぞ!!


あとはその技術者を大切に、磨耗しきるまでは使い続けよう!! 「生かさず殺さず」ってよく言うだろ?
で、磨耗しきったら使い捨てて次の技術者を探そう。大丈夫、技術者なんて、そこらへんにいくらでも取替えのきくのが転がってるから。
ちょっとだけ注意が必要なのが「下請代金支払遅延等防止法」。でも大丈夫、君の会社の資本金が一千万円未満なら無問題だし、一千万円以上なら「一千万円未満の別会社」を作って、そっちから発注すればクリアできちゃうんだ!!


作成原価さえ下げてしまえば、ちょっとありえないような値引きも出来るし、それはつまり君の営業成績(売り上げ)につながるんだ。
だからそのためにも「出来るだけコストを下げられる」方法は、営業のたしなみとして知っておかないとね!!


以上。
これらはすべてフィクションです。フィクションです。フィクションです。
現実にやられたわけではありません。現実にやられたわけではありません。現実にやられたわけではありません。
自己責任のもと、ここから何を読み取るかは「あなた次第です」。

営業て〜くにっくその2

もうちょっと作成原価を落としたい?
OKスティーブ、じゃぁこんなのはどうだい?


まずは普通に発注をするんだ。普通ってのが「どんなのか」はわかるよな?
開発環境は俺たちのほうで用意する必要がある、これもまたポイントだ。
やりとりはメールだけで、名刺交換もしちゃいけない。これも重要だな。できれば「会社じゃなくて個人で発注」のほうがよりベターだ。


で、とりあえず依頼をして作成をさせる。ある程度仕上がったところで、できるだけ大量の「変更要求」をするんだ。短期間にあんまりの変更要求をすると、技術者は困ったことに文句を言い出すんだ。
でもその文句がこのレッスンのポイントだぞ?
二三度、技術者が文句を言ってきた時点で、技術者が「サーバに入れない」ようにして、そのまま技術者をしめだすんだ。以降連絡を取る必要もない。技術者から「どうなってるんだ?」的なメールが来るかもしれないけど、その辺はもうほっといていい。自動振り分けでスパム扱いとかでいいんじゃないかな。
で、別の技術者を探すんだ。その技術者には「前任が逃げ出してしまって、全額支払ったのに途中までのしか残っていないんだ。全額支払って正直予算も底をつきかけているし、一応前任者のソースとかは一式あるから、安い金額であと仕上げてくれないか?」って頼むんだ。
「次の案件は高い金額払うから」っていうにんじんぶらさげておけば、かなりの安値で動いてくれるぞ。


ほら、安上がりだろ?
住所を教えなければ小額訴訟でさえ起こせないから、厄介なクレームもこれで簡単にシャットアウトできるぞ!!
訴訟をおこされても「約束した締切日を過ぎても頼んだのが完了してないから契約は破棄した」で言い訳は足りるしな。「完成」の定義はいつものとおりちゃんと曖昧にしておくんだぞ。


似たような手として「見積もりに必要だからまず設計書を作れ」っていう手もあるな。
その設計書だけをもらって「気に食わなかった」ってことにして。設計書を別の技術者に渡して「設計は出来てるから」って言って値切るんだ。こっちのほうがより安全だし、うまくいけば元の「設計書をかいたエンジニア」を使いつぶさないですむ可能性もあるぞ。


まぁ技術者をひとつ捨てることにはなるけど、技術者なんて掃いて捨てるほどいるから問題ないよな?
時には「少しだけ冒険をして」グっとコストを下げることも大切な工夫だ。
こんな簡単な工夫で、自分の売り上げを上げることができるんだ。やらないほうがおかしいだろ?
早速今日から実践だ!!


以上。
これらはすべてフィクションです。フィクションです。フィクションです。
現実にやられたわけではありません。現実にやられたわけではありません。現実にやられたわけではありません。
自己責任のもと、ここから何を読み取るかは「あなた次第です」。

で、本当のところは

とりあえず
・相手の住所と名前、会社なら屋号は確実に押さえる
・やり取りは常にmailに残す
・「大雑把な見積もり」はやらない。やるんなら前提条件と但し書きを「これでもかってほど」大量に書く
・事前にきちんとした契約を、書面で交わす。これをやらないところとはお付き合いをしないほうが安全
・できれば、その契約が「まともなのかどうか」を弁護士さんあたりに見てもらおう。そのためにも「まともな、倫理観のある」弁護士への人脈は重要だ
・設計とmakeで契約は分ける。設計は準委任契約、makeは請負契約と相性がいい
・変更や追加に関しては「あらかじめ」協議しておく。「書面での変更のみを受け付ける」とかいう契約書を交わそう


護身術はね。
「誰も守ってくれない」から「身に着けざるを得ない」という理由を経て身についていくんだよ… orz