第7回「面格子のよもやま話 S字」

 もっともポピュラーな面格子の装飾部品といえば「S字」だと思います。良くあるタイプでいわばありふれているのですが、実はそのバリエーションは幅広く、奥が深くて無限の可能性を秘めていると思います。

 まずは基本形というべき「ハート型」から。「S字」はその名の通り両端がカーブしているのですが、その大きさを両端で差を付けたり、巻き具合に差を付けたりで、実に様々な表情を出すことができます。

 また、単に格子の間を補う形で装飾として付加されるだけでなく、S字自体が面格子の主体として活躍するケースもあります。

 「S字」は、どちらかというと生真面目で、常にシンメトリを保つなど控え目ながらも自己主張するところがかわいいのですが、例外ケースもあります。面格子ファンクラブ会員のびんみんさんの投稿「うようよS字面格子@binming22」、じっと見ていると引き込まれそうです。

 また、「S字」の派生系として片方の端が直線のままのものもたまに見かけます。
面格子ファンクラブ会員のにしきんさんの投稿「掛け時計@nisikin」

 次回は、構成部品ではなく、技法としての「ひねり」についてです。


過去記事 第1回「面格子とは何か」
過去記事 第2回「面格子の装飾付加についての一考察」
過去記事 第3回「ダイナミックな文様の面格子について」
過去記事 第4回「面格子の楽しみ お散歩編」
過去記事 第5回「面格子の楽しみ ネーミング編」
過去記事 第6回「面格子の楽しみ コーディネート編」
今回終了 第7回「面格子のよもやま話 S字」
次回予告 第8回「面格子のよもやま話 ひねり」