2012-10-28 40歳定年説 柳川教授
むかし、SE、30歳定年説というのがあったように記憶している。
SEという仕事の性格上、その神経的な疲弊に対する精神力、能力の限界といったものから出てきたものだが、今回の45歳定年説というのは、われわれ全員に提案された試案だ。
簡単にいうと、大学生の場合であれば22歳、高校生であれば18歳の時の職業選択のまま定年を迎えるということは、個人の可能性や適性から見て。また企業にとっては生産性や組織のリフレッシュという意味で、本当に正しいのか?ということである。
日本企業の賃金は、いまは少しずつ崩れてきたが、年功序列の如く、年を重ねていくにつれ上昇する。
しかしもっとも貢献度が高いのは30歳代のようである。
このギャップは年功の上昇に合わせて調整されているのが現状で、若い時に貢献を貯金してあとからもらう形になっているらしい。
しかも年金や退職金といった、社会の仕組みもそれに準じているし、40歳代から50歳代半ばまでは、金がかかるのも確かだ・
したがって、中途で会社を辞め、自分の適性や希望にあるところに移るというのは、現実的ではない。
しかし昨今の不況、産業構造激変で、その現実的でない現実が、かなりの範囲と量で起きている。
こうした中で、上記の45歳定年説は、未来に向けての社会制度と個人の生き方への提案になっている。
個人はこうした現状に対してどうするか?
柳川さんは、40歳代で、仲間と話し合いながら自分の専門分野を決め、50歳代でチームを作り、いざとなったら、そのチームで転職・起業をするよう計画を立てたほうがいいという意見を披露している。
いま早期退職者の転職支援をしている自分の立場に置き換えれば、それは再就職活動に取り組み、試行錯誤している人たちをいかに、そうした目標を持ち、支援するかも、仕事の範囲に入ってくる。
活動をしている人のなかで、考えを共通させている人が、お互いの力量バランスを考え、一つの目標に向かうチームを作る。
ひとりで考え行動するよりは、わくわく感もあるし、気づきもあるに違いない。
しかもほとんどのビジネスマンが経験していない、独立起業に向けてのビジネスプランを検討することも、組織に就職をした際に役立つ。
組織PLなどを義務付けている今日の企業中でこそ、自分が取り組んでいるビジネスの価値が浮き彫りになるからだ。
サラリーマンとても、とうに気楽な稼業ではなくなっているのは、そうした現実的な収益が突き付けられ、今の仕事の継続か退場を迫られていることからも明らかだ。
2012-09-03 キャリアの先取りをするにはどうするか?
キャリアとはそもそもここに至るまでの道のり、轍を指した言葉なので、先取りということは、あくまでも自分で描く計画だったり、イメージだったりするわけだが、それでも確度の違いがある。
自分ひとりの頭の中での想像と、周囲の観察を念入りにしてから類推するのでは、かなりその形は異なるだろう。
そうした周囲の出来事の中で、自分と年代や性格や価値観。それに学歴や専攻や学力や友人の数とか、いろいろな要素をピれるとそれもかなり、予想の確率が高まるような気がする。
そう考えると、今のビッグデータの時代。そうした比較的確度の高い予想を材料に、自分の今後を考えるのは無駄ではないし、かなり参考になるはずだ。
それも、タイムリーに自分と同じクラスターに属する人の経験が、タイムリーにお知らせとして届いたら。
それは結構わくわくする明日の予告編のような気がするんじゃないだろうか。
その中の一人が、いよいよ退職をする。そのあとは働く予定がない、いわば引退のようなものだから、では記念に会おうということになったのだ。
集まったのは自分を入れて四人。
当時、業界ではトップクラスのデパートで、夏と冬の年二回、ほぼ同じ職場で仕事をした仲間だ。
うち二人は一つ上だが、それぞれ浪人をしているので、学年は同じか一つ下。一人は一年下。性格もかなり違うのでかえって気があったのだろう。それに当時はフォークバンドを組んだり、夏は海にいったりと、学生時代の授業以外の時間の多くを共に過ごした仲間だ。
それが3年ほど前に、パーティーに誘われ、夫婦で参加して、再会をした。
そのときはロックンロールのライブだったので、たいした話もせずに別れたので、まあ実質的には30年以上ぶりではないか?
その時に初めてそれぞれがなんと、自分以外の仲間が役員まで上り詰めているのを知った。
たしかに個性的だったり、リーダーシップをとったりするいい仲間だったので、それなりに活躍しているだろうとは思っていたものの、いざ名刺をもらったりすると、それは大きな驚きだった。
ちょっと悔しさとか、恥ずかしさとかを感じなくはなかったが、もう今の年齢を考えれば、それはもう過去に属するような印象もしないではない。
社会人としてのオンタイムは、もうそろそろスイッチが切れかかっている。
だから、どちらかというと、これからの頭にきれや健康で比較するしかないと思っているからだ。
そう思うのは、今の仕事が再就職支援であり、様々な上場企業の社員の自分に近い人たちの支援をしていることに無縁ではないだろう。
自分を中止に考えれば、自分は特別な存在かもしれないが、こうした多くの様々キャリアを積んできた方々と接していると、自分が特別だとは思えなくなる。それぞれ一人一人は特別な存在だから、かえって同じようなものなのだ。
それはそうとして、この30年間という間に、いくつかの接触があったら、我々の人生はどう変わってきたかを思った。
刺激を受けただろうか。なにか参考になるアドバイスをしたりもらえたろうか?
イフはないので、それを考えても無駄かもしれないが、もしあったら、何らかの変化は起きただろう。
そしてその交渉がなかったことを、何かもったいないような気がする。
せっかく出会い同じ時間を過ごし、一時は兄弟のような感情を持った人間が、また出会うのであるなら、ビジネスライフのオンタイムに交渉があった方が楽しいだろうし、刺激を受けたことは間違いないだろう。
そう考えれば、これほど近い仲間ではなくても、同じような世代の人間がどのような岐路を経て今どこにいるのかを考えると、そこで様々な出来事や人と出会い、それぞれ自分なりの自分だけの場所にいることはとても興味がある。
その出会い、出来事は、自分も同じように経験してきたはずだ。でも判断は異なるかもしれない。それが共有できていたとしたら、自分のキャリアは変わっていたかも知れない可能性が高い。
それを考えると、今起きている、同じような自分に似た人間の経験を知りたいと思うし、どのような出来事がからみ、どのような判断をしたか。その結果は時間が経過してどんな影響をその人にもたらしたか。
すごく興味がある。
すごく知りたい。
で、それは決して不可能ではないはずだ。
インプットとアウトプットが、自然に出来さえすれば、それは整理されマイニングされ、同じようなキャリアの人たちと共有できるはずだ。
そんなことを今考えている。
2012-06-12 再就職活動:仲間同士で新しいビジネスを考えてみる
きょう、再就職活動中の40歳代半ばの男性から、
『再就職活動をしている人間が集まって、何か新しいビジネスができないですかね?』
突然こんな発言がとびだした。
苦労して活動を重ね、ようやく内定が見えてきた段階なので、まだ、余裕は持てない。
昨日も、京都まで面接に出向いたのだが、その往復の中でだいぶ考える時間があったのかかもしれない。
普段しずかで、面接でも、まじめですね、線が細いですね、といわれるくらいのおとなしそうな男性だが、
何度も話を聞いているうちに、実はその奥底に芯の強さ、我の強さが潜んでいることは分かっている。
『若いころは生意気だ、って言われてたんですけどね』と、ちょっとさびしそうに笑い、『年をとるにつれて丸くなってきました』と付け加えた。
そう、誰もがそう思っていることだ。
年をとるにつれ、気ままな言動が周囲のどんな反応を起こし、それがどれほど長い期間、しこりになって残っていくかを知り、自分の熱情にふたをするようになる。誰もがそうだ。
今日の発言は、正直、その奥にある芯のようなものを感じていた自分にとっても、ちょっとした驚きだった。
『早期退職が自分に身に近づいてくることを知っている人間は、何らかの活動を起こす。一方で、求人情報を表ざたにしているにも関わらず、自分のことだとは思えない人がいることも確実だ』。だからそれは体験をした者たちが、その身近に迫った、危機を教えてあげる必要がある。
これは、もう一人40歳半ばの営業マンもそういっていた。
自分は運よく決まった。その最後に訪れた幸運に至るまでの想像以上の心細さや、失望感、自信消失、そのほかいろいろの感情や行動を、同じような目にあった仲間に伝えたい。
教えてもらうのではなく、体験を共有したほうがわかりやすいはずだ。
2012-06-06 再就職講座:情報収集編
●求人情報の量を求めよ
特に中高年にとっては、求人情報が潤沢に確保できるかどうかがポイントだ。
それは、実際にある求人ニーズの範囲での話であることはもちろんだ。
その上で、その情報が検索しやすく、手に入れやすいか、という問題。
もう一つは、その情報が十分に信頼できるか、ということだ。
実際は、みんなが同じ情報を入手できるわけではないが、ネットを使わない手はない。
かつての求人主要紙媒体であった、Bingやとらばーゆ、ガテン、アルバイトニュースなど(もう知らない人もいるだろう)は、ほぼ姿を消し、今はすべてネット上にある。
同時に、印刷費や書店やキオスクでの販売費も不要になったので、情報発行側は参入しやすくなり、求人サイト数は、驚くほど急増した。
したがって、ここでも、どこに自分が求める情報があるかを検索するスキルが必要になる。
それともう一つ注意したいのは、クローズな求人情報の存在である。
人材紹介会社の求人情報は、企業から預かった求人情報を、人材紹介会社に登録した人に無制限に見せているわけではない。
それによって企業も、転職希望者も、無駄な情報を見ずにすむ。お互いに効率がよくなる。
現状では、その恩恵を受けることができるのは、35歳以下の若年層で、かつ専門的なキャリア、スキルがある方が、より優位になる。
若さもスキルも不足している層には、残念ながら役に立つことはない。
したがって、中高年層で転職を考える場合に活用できる機関・サービスは、
?一部の人材紹介会社
?東京人材銀行(40歳以上で管理職=課長経験者か専門技術資格を保持していることが条件)
といったところになる。
このうち?の再就職支援会社(アウトプレースメント)は、早期退職施策をする企業が、契約するもので、個人で登録することはできない。個人に負担はかからないが、企業が再就職支援会社に費用を払うので、有料職業紹介業といわれている。
これを利用できるのは、全国の早期退職者のうち数パーセントにすぎないから、知らない人も多い。しかし、昨今の企業のリストラ促進の中にあって、上場企業在籍の意欲の高い40-50代のビジネスマンにとってはこのサービスの利用比率はかなり高くなっているはずだ。
このほかに企業がらみでは、産業雇用センターがある。東京では新宿のLタワーにあるが、これも企業が産業雇用センターに登録し、在職中に早期退職者の登録をすることで利用が可能になる。これは企業が決める問題なので、個人ではどうしようもない。
※ただ、ここで注意したいのは、再就職支援や就職情報を提供するサービスは、基本個人から金を取ってはいけないことになっている。
リストラをする企業、採用する企業のいずれかからその金は支払われるようになっているので、できる限りよく調べて利用していくことが必要だ。
これらのサービス機関やメディアをいかにうまく活用するかがポイントになる。
もちろん、情報は広く集めた方が取りこぼしはない。
ポイントはそれを明確に自分の基準を持ってセグメントし、応募をしていくかだ。
情報入手、検討、応募がワンセットになって、初めて、アクションを起こしたことになるのだ。
東京人材銀行 http://www.tokyo-jingin.go.jp/
2012-05-09 中高年、あるいはリーダーに求められるもの
エンジニアだが、新製品の開発、市場に送り出すにあたっては、営業担当とともに、見込み客の開拓に奔走した経験を持つ。
一見、繊細な学生のような印象。比較的小柄でやせ形の物静かな男性だ。
かれが携わってきた技術分野はかなりニッチな分野で、応用範囲はそれほど広くはない。
光学分野、半導体、塗装・プラスチックのメーカーといったところが、応募先に考えられた。
そこで、3社ほど、面接がはいった。
そのうちの二社は業界大手で、条件的に申し分がない。
三社とも一次面接は順当に通り、二次面接に進んだのだが、そこでお見送りになった。
その理由として共通していたのは、リーダーとして物足りないというものだった。
もちろん、その言葉は各社異なる。
『真面目なんですね』
『線が細いのかな』
確かに、外見と印象はその通りであるが、書類選考で通過しているように、それだけの人ではない。
職務経歴書には、関連部署や上司の反対を振り切って、みずからのチームで開発した新製品の営業に駆け回り、結果的に数十億円の売り上げを達
成したこともある。
それだけの反骨、意志の強さ、粘り強い行動をとることができる面がある。
しかし、面接ではその元気良さを伝えることができなかったようだ。
面接ではどうしても緊張する。
それといくつかの不合格を経験すると、どうしてもおもねりが出て来てしまう。
面接官が受け入れやすいような答えを作り出す、というといいすぎだが、言わない方がいいだろうというようなことを削除し、相手が評価するだ
ろうと思えるようなことだけを返答する。
これが大きな間違いだ。
その場で、こういう答えのほうが喜びそうだ、などと考えた内容など、浅はか外の何物でもなく、先刻面接官はお見通しといっていいだろう。
なぜなら、こちらは初めて二次面接のステージに乗ったがちがちの緊張した役者でも、相手は数十人以上の面接をこなしてきた古つわものである
。万人受けするような返答は、飽き飽きして、鼻の先で笑い飛ばス楊なものに違いない、と考えるべきだ。
この場合、面接官は何を求めているか、といった視点ではなく、この企業のこの職場は、何を求めているのか?と考えるべきなのである。
欠員の穴を埋める、あるいは不足しているパワーを埋めるスキルを必要としているのは間違いないにしても決してそれだけではない。
ライバル企業や市場の厳しい競争や要求にさらされている部門であるならば、それはプラスアルファを当然期待しているといっていい。
それは、現在のスタッフにはないスキルだったり、考え方や行動だったり、正確だたりする。
さらに言えば、経営や上司の視点を超えた発想と、それを自分なりに追求し、市場に問いただしてみる、といった、いわば反骨の精神、野武士の
ような貪欲さである可能性も高い。
市場を見れば、常に経営の判断や上司の判断が正しい、などとは断言できはずがない。
となると、間違えるかもしれないジャッジへのリスクヘッジは、社員一人一人の仮説や信念しかない。
経営は常に効率を求める。無駄を省き、いかに早くゴールに到達し、成果を上げるか。
そのために限られたパワーをいかに効率よく配分し、推進力をあげるかのジャッジをせざるをえない。
ただ、市場競争は何が起こるかわからないし、しかも勝負は連続しておこる。
許されるなら、すべてのリスクヘッジを取っておきたいところである。
しかし大局的にはそれは不可能である。
コンプライアンス厳守の今日にあって、無理ヘンにゲンコツといったことは、許されないからだ。
では何をもってリスクを担保するか、といえば、それは一人一人の信念と行動だからだ。
3M、やグーグルの15%ルールではないが、すべての成功の図をはじめから設計することはできない。
一人一人のポテンシャルを発揮させること、そのノビシロが、意外な成功につながる。
これはポストイットをはじめとする、数々の、意外な成功の例をあげるまでもないだろう。
となると現場のリーダーは、そうした考え方とチームのマネジメントを描き遂行する信念が要求されるだろう。
翻って、自分の若いころのことを思い出してほしい。
若いのにナマイキなやつだ!
とか
何もわっていないくせに、一人前のことを言うな!
などと言われたことはないだろうか?
その時に、まったく年寄りは古臭いとか、冒険をしないとか思ったことがあるのではないだろうか?
そして、自分が正しいと思ったら、それを証明しようと、いろいろな人に意見を聞いたり、試してみたり、より調べてみたりといったことをした
はずだ。
そのほとんどは、先輩や上司がいったとおりで、自分の浅はかさに気づくだけの結果だったかもしれない。
しかしその分、ひとより早く、体験をし、知識を増やしたといえるのではないか?
経験を積み、仕事になれてくると、多くのことは経験済みになる。
だから、なにかトラブルが起きても、簡単に処理できたり、素早く解決できたりする。
しかしここに落とし穴があるようにおもえる。
それは、今までより、いい解決方法か。より高い成果をあげえたか?が本当は問われるべきではないか?
そう考えると、経験を積んでも、簡単に処理するのではなく、若いころと同じように、失敗をおそれずに考えチャレンジしてみることこそが重要
なのではないか?
中年ビジネスマンが陥りやすいのは、経験値をブラッシュアップしようとしないことであり、
それをするには、経験をふまえさらに考え、より良い結果を生み出すことと考えることが不可欠だ。
面接対策もその点を考えてみたいものだ。