「くろねこルーシー」ひかりTVビデオざんまいプランで連ドラを見る
ひかりTVの地獄とは
俺は、いままで、ひかりTVについて記述したとしたら、一話完結ものの、主として映画を見た月間一覧表を、書いてきた。
ひかりTVビデオざんまいプランで見た映画一覧、感想文つき。2012年1月は24本!
しかし、1月のこの記事の冒頭で、俺は、なんだかひどく興奮している。天国と地獄がどうしたとか、口走っている。いったい、俺に、なにが起こったのだろうか?その答えを、今から述べる。
皆の者、聞くがよい。
ひかりTVおすすめプラン地獄
アニマックスや、ナショジオや、FOXなどの、スカパー系やCATV系でおなじみの、専門チャンネルが、50チャンネル以上観れて、録画も、し放題なのが、「TVおすすめプラン」である。これはこれで、連ドラや連アニの全話録画にはまると、地獄を見るらしい。
http://www.hikaritv.net/plan/tv/
ひかりTVユーザー女性に、お話しをうかがう機会があったのだが、彼女は、韓流?(俺、このジャンル疎いんです)に、心身ともに、はまってしまっており、
「あたし、ひかりTVがないと、死んじゃう!!」
などと、過度の睡眠不足からくる真っ赤な白目を充血させながら、うわごとのように、いや、至極楽しそうに語り、その上、俺と同席した場所に、ふつうの地デジテレビがあり、日本製ドラマを、放映している画面を指さし、
「このドラマだって!韓国語で流せば、もっと人気が出るのよ!!」
完全におかしくなっていた。
俺は、この「TVおすすめプラン」は、短期間、試してみたが、仕事が多忙で、自分の時間がとりにくい上、予約録画するための、気力も体力もなくしていたので、すぐ、やめてしまった。
ひかりTVビデオざんまいプランの真の地獄それは連ドラ連アニ全話視聴にはまること
小見出しの通りなのである。俺がこのはてダで、何月は映画を何本見ました、と記事を上げると、
「すごく、たくさんの本数を、見ていらっしゃるんですね。」
と、数の多さに感嘆されたことが、何回かあるのだが。
諸君。こんなのは、地獄なんかじゃない。俺なんか、まだいいのだ。
だって、映画は、一話完結なのである。映画を内容でチョイスして、再生時間を事前にチェックする。92分作品か。いま、21:30だ。なら、23時には、見終えるから、それからすぐ寝たら、明日の仕事にも差支えない。ちょうどいい。
で、あるから、俺の今までの視聴スタイルは、夜更かしにも、寝不足にもならず、したがって、地獄を見ることも、なかったのだ。
駄菓子菓子!
俺は、とうとう、はまってしまったのだ。そう、連ドラと、別の記事に書くが、連アニの、全話視聴という、地獄の釜のフチに立ってしまったのだあああああああ
新作ドラマまで全話一気見ができてしまう悪魔のシステム
俺んちでは、二匹の黒猫を、飼っている。スミとロミという、オスの猛獣である。さながら、獰猛な黒ヒョウといった風貌の、彼らの仕事は、ガラマニ家における、小動物駆除班で、スミは、スズメを、スナック菓子扱いで、片手でもちあげ、サクサクサクッと食べてしまうし、ロミは、巨大ドブネズミを、室内に持ち込み、翻弄して遊び、ときどき生かしたまま、飽きてしまい、半死半生の巨大ドブネズミを、人間たちが捕獲しなければならないハメになって、俺がロミに「殺せッ!とどめをさせ!」と怒鳴る光景がガラマニ家の風物詩なので…
本題から、だいぶそれた。軌道修正。
時代は、ビデオオンデマンドである。ひかりTVビデオざんまいプランでは、NHK大河ドラマ「平清盛」をはじめ、民放の新作ドラマも、一話何円で、配信しており、このサービスの充実ぶりを見るや、俺は、ブルーレイレコーダーの購入の必要性を、感じなくなった。
俺は、黒猫二頭の下僕である上、「くろねこルーシー」という2012年1月よりはじまった連ドラは、かのヤマコーこと、山本耕史さんが主演であると知り、こりゃなにがなんでも見なければ!と、楽しみにしていた。
くろねこルーシーはひかりTVのNTTぷららも放送局に一枚かんでいた(日本語がおかしいが気にするな)
くろねこルーシー公式サイト
http://kuroneko-lucy.info/
「くろねこルーシー」を知ったのは、実は、ひかりTVもくじページの宣伝画像である。我らがヤマコーが、スーツ姿で、かわいい漆黒の生き物を、二匹もかかえている写真をひとめ見て、見たいぞ、見るぞと意気込んだ。
同作は、当のひかりTV自身が、複数ある放送局のひとつであり、製作にも一枚かんでいたので、ほかの新作ドラマは一話何円の有料だが、全話を無料で(というか、月額2625円の見放題の範囲内で)見させてもらえた。
「くろねこルーシー」の、多くはない放送局の中には、ガラマニ県ガラマニ市の地元テレビ局、がらチャンも入っていたが、
がらチャン公式サイト
http://www.zf-web.com/
俺はこの地デジ版を、予約録画する手間ヒマをかけることなく、ひかりTVビデオざんまい版で、じっくりゆっくり、「くろねこルーシー」全12話を、堪能することができた。ビデオオンデマンドなので、第2話を見た後に、もっかい第1話を見たいと思ったら見られるし、見逃す、録画に失敗するという心配は、いっさいなかった。
くろねこルーシーについて
すみません、ようやく、内容についての感想です。
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とにかく、主役は、生きた黒猫なのである。劇映画界にあるジンクスで、動物と共演すると、人間の俳優は、動物の魅力にはかなわないから、動物に食われてしまうから、やめといたほうがいい、というものがある。ハリウッド製「南極物語」の主演俳優さんが、そのようにインタビューで話してみえた。
それでいて、ヤマコーこと山本耕史さんは、ご自身が大の猫好きであり、「くろねこルーシー」のオファーを歓んでうけられ、撮影を心より楽しんだという。
くろねこ実写ドラマ「くろねこルーシー」放送開始!
http://www.ent-mabui.jp/news/1318
そして、よいこのみんなは知っての通り、ヤマコーは、若手俳優のなかにあって、演技力は、土方歳三の剣がごとくキレ味があり、存在感は、藤原頼長の両刀使いがごとく、何でもアリかいチミはーであり、ま、とにかく、文句ない個性派俳優で、くろねこ二匹に、ぜんぜん負けてないどころか、このドラマは、ヤマコーでなければ、出来なかったであろう、偉業なのである。
脇をかためる俳優さんも、実力派ばかり。ゲスト俳優も、気がきいていた。山本耕史さん演ずる占い師のもとへ、相島一之さんが客として訪れる。「ふたりとも、俺の好きな役者さんだァ。ウットリ」と、しばらく見ていた俺は、ウワッ!!と途中で気がついた。こここ、このお二人は、
ではないかッ!!NHK大河ドラマ「新選組!」でのとりくみ(←?)の再現ではないかぁーああああ
さらに、猫の撮影が、アメージング!マーベラス!すごい!特撮か?!ってな、仰天映像の連発。いったいどうやって撮影したのか、気が遠くなるような「猫待ち」だったのか、見ていてハラハラするほど、ルーとシーの、二匹の黒猫が、ところかまわず、暴れ倒すのである。
ヤマコーの寝ている胸の上で二匹してふみふみ攻撃をかまし、台所の鍋敷きをひきずり落とし、ヤマコーが寝ているベッドの、ヤマコーの腹の上からカーテンをよじのぼり、ヤマコーの腹の上に飛び降りるを二匹がかりで繰り返し、ひな壇の、お内裏さまの首をチョンパし前足でもてあそび、ぼんぼりをなぎ倒し…いかにも、猫の自然な生活習慣を、映像に、「ヤマコーとともに」おさめている。特撮か?!と、目を疑ってしまうほどの、ものすごさなのである。
一方で、そんな自然な、暴れん坊猫、ルーとシーが、占い師になったヤマコーの出店のわきに、小箱にちょこんと入って、道路に飛び出しもせずに、客にミャーミャー(愛想をたれているのではない、命令しているのであるが)ゆっている。ヤマコーが、ルーとシーを運ぶさいには、手提げカゴに、これまたおとなしく、入っている。
…俺んちのスミとロミを、いざ、動物病院に連行しようとしたなら、それは俺の命をかけて、謀略を練って、洗濯ネットで捕獲し、暴れる猛獣を頑丈なゲージに入れ、そのゲージすら破りかねない彼らの腕力におびえながら、車で移動中はギャミーギャミードルゴワアア叫び倒し、尿だ屁だを噴出し、医院の待合室では、他の犬たちをその咆哮でおびえさせ…
なんという違いだ…マーベラス…
このドラマの、いちばん素晴らしいのは、脚本である。黒猫二匹の存在を通して、描かれる主テーマは、父と息子の愛、なのである。あ、人間のね。
第1話では、黒猫と、死んだ父親を、憎んでいた、わだかまりをもったまま、「大人」になりきれていなかった、そんな青年が、
最終回では、父親の墓前で、はじめて、泣き出した。ぶわっと、泣き出した。こう言って。
「父さん。おれ、おれ…占い師に、なったよ。」
この時の、山本耕史さんの涙を、名演を、俺はきっといつまでも、胸にやきつけていることだろう。
そう、この物語は、ひとりの青年の、人間的成長を描いたのである。彼は黒猫を持ち、妻子を持ち、仕事を持って、知るにいたるのである。亡き父が、自分と同じように不器用でありながら、誠の愛情を自分にそそいでくれたことを、そして一個の人生を、必死で生き抜いたことを、知るまでの物語なのである。
「くろねこルーシー」は、映画化される。見るぜ!
http://www.amgakuin.co.jp/contents/?p=14071
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