gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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自分のビルの壁に描かれた落書きを消した結果wwwwwwwwwww:ハムスター速報

これはタイトルに悪意がありすぎる。

ニューヨーク東地区の連邦地裁は12日、ビルの壁に描かれたグラフィティ(落書き)アートを白く塗りつぶした所有者に対し、作者らに「精神的苦痛を与えた」などとして45作品分の損害賠償計675万ドル(約7億3千万円)支払うよう命じる判決を下した。
問題になっていたのは、ニューヨーク市クイーンズにあった「ファイブ・ポインツ」と呼ばれたビル。もともとは廃れた倉庫だったが、02年に所有者が「落書き」を公認し、世界中から芸術家が集まるグラフィティの聖地となっていた。市内を走る地下鉄の窓から良く見え、大勢の観光客が訪れていたという。
ところが、2013年に所有者がマンションへの建て替えを決定。芸術家らは作品を守るよう求めたが、所有者側は解体前にグラフィティを白く塗りつぶした。所有者側は「自分の建物だから好きに出来るはず」と主張したが、米国では自ら所有しているかどうかにかかわらず作品を守る権利が芸術家に認められており、この権利が侵害されたと認定された。
判決では、「(ぬりつぶされていなければ)その後解体されるまでの10カ月に最後に一目見ようと多くの人が訪れたはず。芸術家へのはなむけになるはずだった」などとした。(ニューヨーク=鵜飼啓)

https://www.asahi.com/articles/ASL2G4PZXL2GUHBI010.html

元記事を見ればわかるけど、一度は所有者が公認して「アート」として公開され、実際に観光地として価値を持っていた。
ついでに言うと、あくまでも「許可」しただけで、依頼して金銭を支払った訳ではなく、むしろ多少とはいえ金を取っていたのだから、建物自体はオーナーの所有物でも、「アート作品」として考えた場合の権利は、オーナーだけでなく、作品を提供したアーティストの側にもあるのが当然の判断になる。
建物オーナーの側は、建物を取り壊す権利はあるが、当然、アート作品には権利を持っていないので、アート作品を保護・移転する努力をするか、破壊に際してアーティストの側に許諾を得る必要があったのに、取り壊しの前に塗りつぶす、という「蛮行」でアーティストの側に「いやかせらせ」をした上で、取り壊してしまったのだから、むしろこの判決は仕方がないだろう。
ちなみに、取り壊し自体は、建物の老朽化や建築基準の変化で安全が確保できなくなり、実際にアーティストが怪我をしたのが原因なので、これまた一定の合理的な理由があったわけで、取り壊し自体を「悪」と断じるつもりはない。
ただ、そのヤリクチが、言い訳しようがないぐらい酷かったというべき。