先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

東京電力 山下フェロー「汚染水はコントロールできていない」と断言

日テレ報道がその会議の映像を公開。はっきりそう断言。
民主党の閣僚経験クラスも交えた会議。


わざわざ民主党開催の会合で断言したと言うこと
=それ以外の場では言えない、圧力、箝口令、のムードが支配的なんだろうね…タカ派アベ政権下では無理もない。
じっさい、数時間後に「社として」の東電は「総理=官房長官と同じ認識である」とあわてて釈明している。圧力をかけられるのは時間の問題だった。フェローはそうなるのわかってて打って出たのだろう。やけにタイミングよく天皇ご登場で都知事をねぎらったり楽しみにしてると言ったり…


おれはこれに拍手喝采したい、自分のすべての影響力をもって全面支援したい。
民主党もよくやった。労組系とか言うことではなく閣僚級という高級実務レベルでの支援だからね。


前のエントリーでも言ったが、http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20130911/1378862982
コントロールできてるできてないってのは、言葉の魔法、遊びでしかない。定義がどうとでもなる。


システムエンジニアとして言うならば、事故原発の汚染水の現状は
・マネジメント配下にはあるが
・コントロールしきれてはいない
入院治療中だが、治癒に至る保証がない、治療が追いつかないステータス。ERなら止血や壊死阻止すら追いつかない状態。
ITシステムで言えば、エンジニアの開発運用配下にあるが、コードミスやハード不具合などにより満足に動作していない=サービス提供できていない。トラブル続きでしょぼいネトゲに辟易するユーザも多かろう…まどマギオフラインとか…


そういうエンジニアリングレベルでの言い方・定義からすると
安倍総理は「ウソを公言した」ことにはなる。
なんかてきとうに自民党内部定義とかを持ち出すならば、いいやこれでいいんだとかイイワケはいくらでもできちゃうが…
以下を見てもわかるだろう、あいまいな言い方をした総理発言を、官房長官が適当に再定義している。
後出しじゃんけんというのはいくらでもウソつけるからね。「金を返さないので問い詰めると、返すと言った」「言ったけど全額とは言ってない」みたいな。

http://www.j-cast.com/2013/09/13183846.html
この点について、菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で、発言について

「何回か厳しく問い詰められてそう言われたということについては承知している」

と指摘した。その上で、発言の経緯を東電に確認したとして、

「東電側は、貯水タンクからの汚染水漏えいなどの個々の事象は発生している、という認識の上で(発言のような見解を)示した、というふうに聞いている。こうした個々の事象が発生したとしても、先日、原子力災害対策本部で決定した汚染水問題に関する基本方針に基づいて、対策を予防的・重層的に講ずることによって、汚染水の影響が外洋に及ばないようにしていく、ということ。安倍総理は以上の状況の中で、『コントロールされている』という発言をされたと理解している」

と、「コントロールできていない」のは個々の事象にすぎないとの見方を示した。

http://www.asahi.com/national/update/0913/TKY201309130097.html
汚染水「制御出来ていない」 東電幹部、首相発言と相違


 東京電力福島第一原発放射能汚染水漏れ問題で、東電の山下和彦フェローは13日、「今の状態はコントロール出来ていないと我々は考えている」と述べ、安倍晋三首相による国際オリンピック委員会(IOC)総会での「状況はコントロールされている」との発言と違う見解を示した。
止まらぬ汚染水

 民主党の汚染水問題対策本部が福島県郡山市で開いた会議で答えた。この会議に同席した資源エネルギー庁の中西宏典大臣官房審議官は「今後はしっかりとしたコントロールできるようにやります」と述べた。




http://gendai.net/articles/view/syakai/144541
――作業員の話が出ましたが、今後、数十年間は続くとみられる廃炉作業を担う作業員は確保できるのでしょうか。

チェルノブイリ原発では、収束のために60万〜80万人が作業に当たりました。27年経った今も、毎日数千人が作業しています。原子炉1基の事故でさえ、この状況です。福島は原子炉が4基もある。一体どのくらいの作業員が必要になるのか見当もつきません」

――それなのに安倍政権は原発を再稼働する気です。

「町の小さな工場でも毒物を流せば警察沙汰になり、倒産します。しかし、福島原発の事故では東電はいまだに誰も責任を問われていません。電力会社が事故を起こしても免責になることに国が“お墨付き”を与えたようなものです。だから、全国の電力会社が原発再稼働に走るのです」


それともうひとつ…当ブログの政治カテゴリーで何度か書いたように
安倍総理は以前からけんかっ早い保守タカ派筆頭で、敵を作りすぎる、しかも率先して


このおれも、長年、過去13年近く与党政党を問わず政権を助ける立場であったのに
「第二次安倍内閣にとって貴様は敵だ、つぶす、ころす」
と、大勢の右翼や創価を動員して、盛んに攻撃を続けてきた。昨年末からいままで絶えやしない。
きのうの味方もさっさと敵にする…あれでは『敵の大量生産』だから、内閣の持続はますます困難となろう…


五輪株ブームを、けなしたりとっとと沈静化させる…
汚染水うんぬんについて揚げ足を取るように邪魔をする…
これらすべて、安倍総理みずから増やし続けてきた『大勢の政敵』が、動き始めている証だ…
へたすれば年内や年明けにも違う総理になりかねない…そういうすったもんだも政界では今や普通だ。


敵を作るなとは言わない。
仲良しになれと…気持ち悪いことも言わない。
ただ一点、各国にケンカを売って強硬姿勢を見せたり、国内の弱者も強者もケンカを売って敵にしたり…
そんなんでは、とっとと『本能寺』ですよと…じっさいかなり織田信長を意識したようだし。信長はまさに王手で次が詰みと言う絶頂期に襲撃された。


…もう何を忠告したところで遅いかもしれないが。
すくなくとも歴代政権の軍師としては、次期総理としか組まない。いまの総理自身にしこたま殴られたのだから。谷垣だろうが麻生だろうがどんと来いである。


…敵にも作り方というのがあり、敵だから容赦なく殴れ殺せでは、チャウシェスクカダフィみたいにあとで引きずり回され処刑になるだけだ。敵に塩の関係を意識しておくというのは何も弱腰弱虫とは限らないんだよ…国家社会全体利益、ひいては国家大計にメリットとなる。短絡・性急・無思慮ではダメってことね。


石原都知事やアベみたいな乱暴なタカ派保守をみてると、じっさいはろくにケンカしたこともないし命の奪い合いに慣熟もせず、ケンカがへたくそなんだとわかる。理論・言語レベルで、せいぜい口論レベルでずっと生きてきた連中…エリート富裕層だからなおさら。日本は戦地の軍将校経験者が居ないし…ケリー国務長官の貫禄がない。


 ◇

朝日 2013年9月13日21時37分
汚染水対策の危険性、リスト化し公表へ 対策委方針


 東京電力福島第一原発の汚染水問題で、政府の汚染水処理対策委員会(委員長・大西有三・京大名誉教授)は13日、建屋内への地下水流入を防ぐための「凍土壁」設置などの対策を進める中で起こりうる危険性をリスト化し、今月内に公表する方針を決めた。

 政府が3日に示した汚染水対策がうまく進まなかった場合のリスクを洗い出し、先回りして追加対策を考えておくことがねらい。

 リスクは、(1)具体的に有効な対策のあるもの(2)対策に技術的な難点があるもの(3)有効な対策がないもの(4)情報が少なくリスクを評価できないもの――の四つに分類する。技術的難点があるものや有効な対策がないものは、国内外に向けて技術提案を求めるとした。


逃げる気満々
この態度で、コントロールされてると自信満々などでは微塵もないのがバレバレ。

朝日 2013年9月13日22時58分
「残念ながらどうも与党は消極的」水野・みんな政調会長


水野賢一みんなの党政調会長

 安倍晋三首相が国際的な場で発言した話と、第一義的な当事者である東京電力の関係者の発言が大きく食い違っているというのは、国会で追及、もしくは、少なくとも状況について説明を求めていくのは当然のこと。国会は10月15日召集の方針ということだが、1カ月も放置できる問題なわけがない。国会はルール上閉会中であっても閉会中審査ができる。

 残念ながら、どうも自民・公明の与党は、何となく消極的な雰囲気が伝わってきているし、民主党参議院の場合は、委員長は民主党の方ですから。まして福島の選出の方ですから、よりリーダーシップをとってやっていくべきなんじゃないか。(国会で記者団に)


パフォーマーアベお得意のアリバイ作り。
どのみち現場の状況はほぼ把握しており、イイワケ材料も完備しており、視察後に官房と同じことを言うだけであり、
「やっぱりコントロールされてない」
なんてたとえ当人が言いたくなっても、暗殺未遂してでも周囲が言わせない。
いわば。事故直後の汚染野菜を政治家どもがこぞって食べて見せたパフォーマンスと同じで無意味だ。結論が最初から決まっており「このセシウムうまいなあ」しか言えない仕組みになってるからね。
フェローはそうではなく、勇気を振り絞って抵抗した。自分個人だけでも事実を言おうとした立派な人物だ。結論を決めていない。ありのままを言った。


…だからおれ、当ブログで言ったよね衆院選前に。
「民主は馬鹿正直だから隠せない。損になることでも庶民のためにやってしまう」
「自民は悪徳代官と手下のヤクザだから、狡猾に情報隠蔽し、自己都合のいいように事実わい曲して発表する、商売のためなら悪事を平気で繰り返す」
「だから原発事故が民主政権の時で本当によかった…自民だったら情報が一つも出てこないで暴力により言論封殺されるところだった…菅総理原子力専攻でよかった。」
アベをみるに、予言的中じゃん…

NHK
首相 来週福島第一原発視察へ
9月14日 4時10分


安倍総理大臣としては、みずから現場を視察することで、政府が前面に立って汚染水問題の解決に取り組む決意を示すねらいもあるものとみられます。
安倍総理大臣が、福島第一原発を訪れるのは、就任直後の去年12月29日以来、2回目です。

朝日 2013年9月14日11時26分
「首相発言で東電情報出にくくなる」民主・福山氏


福山哲郎・元官房副長官民主党参院議員)

 汚染水問題について、安倍晋三首相が「コントロールされている」と言ったおかげで、実は東京電力側はコントロールされているような形を作っていかなければいけない方向に、どんどん追い込まれる。そうすると、情報は出てきにくくなる。情報が遅れると、対策も遅れる。炉の安定性も水の問題も、本質的にまだ全然変わっていない。そこを認めるところからしか始まらない。(TBSの番組で)

冒頭で述べたように、総理や官房が『言い張った内容』に、
弱い立場の東電が、無理矢理にでも合わせなきゃいけなくなる。
むちゃくちゃな命令に従うだけならまだいい方で


福山が言うように、天井知らずの「対策対策」の連続にますます東電が追い込まれる…粉飾や虚偽報告の温床になりやすいパターンだ。


 ◇


だから地上にタンクなんか並べている場合じゃない、とっととゼロにしないと。
トリチウムのみにすればトリチウムは水だから濃縮されない。他の核種より電磁波も小さい。
地震ならタンクがグニャグニャして漏れるだけだが、また大津波がきたら多くのタンクが沖へ持って行かれる…

http://gendai.net/articles/view/syakai/144548
地震再来ならどうなる? 福島原発液状化が始まっている!

2013年9月13日 掲載


<もともと沼地にたまる汚染地下水>

 汚染水の海洋流出対策として、海側には遮水壁を建設中の福島第1原発。だが、この措置だけでは新たな危険を生むと専門家の間で問題視されている。地下水から高濃度の放射性物質が確認された海側一帯は、原発建設時の1960年代に砂岩などで埋め立てられた土地で、もともと地盤が緩い。遮水壁によって敷地内に水がたまると、1〜4号機周辺が“液状化”する恐れがあるのだ。

福島原発が立地するのは、海水から水をくみやすいように、断崖絶壁の土地の崖を切り落とし、低くした地盤です。工事の際、地中の浸透層まで掘ってしまったため地下水がどんどん出てきてしまう。沼地のような状況で、原発を建てるときにも、この問題が指摘されていたのです」(ジャーナリストの横田一氏)

 東京電機大理工学部の安田進教授(地盤工学)は、「一般的に日本の原子炉建屋は岩盤の上に立っている。そのため、原子炉そのものが倒れたりすることはないが、周辺の土地に関しては土の性質や状態による」と言う。「福島原発のような埋め立て地は、十分に固めていないと液状化する恐れがある」そうだ。

 そこにもってきて、海側に遮水壁をつくったことで、ますます地下水がたまりやすくなり、地盤が軟化しているわけだ。

 地震学者は「東日本大震災でM9クラスの地震が起きた以上、いつM8クラスの余震が起きてもおかしくない」と話している。茨城では頻繁に震度4クラスの地震が起きている。原発周辺が浦安のようになってしまったらどうなるのか。配管がグチャグチャになれば、汚染水があふれてしまう。検討中の凍土作戦どころではなくなってしまう。原子炉格納容器の設計に携わっていた元東芝技術者の後藤政志氏はこう言った。

「仮に原子炉建屋やタービン建屋が傾斜したところで、すでにメルトダウンしているし、これ自体は大きな影響を与えないでしょう。心配なのは4号機の使用済み燃料プールです。使用済み燃料が1500本も残っているし、これが傾いたらアウト。そうならなくても、取り出す計画が振り出しに戻ります」


 ◇


以前からずっと言われてきたことだが
原発を資産扱い事業扱いのままにするから、廃炉とか次世代発電という発想へ向かわない…ハイロするほど損で再稼働しないと死んじゃう生き物のままになる
廃炉脱原発にウェイトを移していくなら、廃炉扱いで資産ダメージや資金獲得ダメージにならないよう財務省経産省ぐるみのサポート政策が必須。=これは今後、世界中で起きる可能性がある原発事故の際のテンプレともなる。
これをやらないと、極貧東電だけでボロい廃炉作業を続けるか、政府の高い予算を毎年どぶに捨て続けるかという『不毛の二択』が続く…

朝日 2013年9月15日14時1分


「東電、財務体質弱いから後手に」みんな・浅尾幹事長


浅尾慶一郎みんなの党幹事長

 汚染水問題にかかわらず、原発問題の一番の根本は、事故対策を財務体質が極めて脆弱(ぜいじゃく)になっている東京電力に任せている結果、十分な対策ができないのではないかということだ。福島第一原発にある1〜4号機は廃炉が決まっているが、5、6号機はまだ稼働資産として計上されている。動かすことは出来ないので不稼働資産にすれば、その瞬間、除却損等々発生して債務超過になるだろう。同じ地域にある福島第二原発も、1〜4号機は健全な資産として計上している。そういったところに、結果として対策が後手後手に回る。要するに、財務体質が弱いから後手後手に回る、ということがあるのではないか。(NHK番組で)


http://mainichi.jp/select/news/20130916k0000m020140000c.html

中部電力:浜岡再稼働を急ぐ 地元理解へ見学会開催

毎日新聞 2013年09月16日 01時58分

地元理解ったって、静岡までが福島原発放射能が濃く降下した地域なのに…
https://maps.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=216896075475772757370.0004af5254669affdb05e


 ◇


こんな、強風により制服女子高生のパンツがたまたま見えちゃった見えてなかったのごとき低レベルで
あと100年も汚染水を貯めておけると思ってるバカは実はほとんどいない。現場にはいない。
フェローも無理だと熟知したからああやってカミングアウトして見せた。制服JKのパンツはその服装構造上、条件次第では見えてしまうもので、いくら総理が「JKのパンツはコントロールされている」と国際発言したところで、物理的に風が吹けば見えてしまうぐらい脆弱なシステムなのだから…そんなことぐらい世界中のマスコミや各国政府だって知識的にはわかってる。


繰り返すが汚染水のまま貯蔵して漏れると多核種で健康被害も大きい。プラントを通してトリチウムのみにして希釈放水して貯蔵汚染水をゼロにすべき。
トリチウムの危険性どうこう言う前に、多核種汚染水のまま毎日のように漏れてしまってる現状のほうが遙かに危険なことだ。どんな重病にもなる可能性がある猛毒よりは、水虫にしかならない微毒の方がよかろう。

http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013091500201
せきから水あふれる=タンク周辺、大雨で−福島第1


 東京電力は15日、福島第1原発放射能汚染水の貯蔵タンクを囲むせき内にたまっていた水があふれ出たと発表した。台風18号接近に伴う大雨で急激に水かさが増したため。東電は「あふれたのは雨水」としているが、漏出した水に放射性物質が含まれていないか、調べている。
 東電によると、せきはコンクリート製で高さ30センチ。同日午後1時10分ごろ、タンクを見回り中の同社社員が、4号機の山側にあるタンク群で水があふれているのを発見した。
 タンクから高濃度汚染水が漏出した際は、せきの排水弁を開けたままにしていたため、汚染水が外部に流出した。東電はこれを受け、排水弁を閉じたが、せきの高さが足りないとの指摘も出ていた。(2013/09/15-20:30)


http://gendai.net/articles/view/syakai/144614
いくら止めてもムダ! 汚染水「拡大再生産」という絶望
2013年9月18日 掲載


緊急連載【福島原発 現在の本当のこと<1>】

 福島原発でいま、何が起こっているのか。安倍首相はIOC総会で、「状況はコントロールされている」「港湾内に完全にブロックされている」と大見えを切ったが、ドイツの公共放送「ZDFhttp://www.zdf.de/」は強烈だ。東アジア総局長が何度も福島に足を運び、高濃度の汚染水が外洋に流れている可能性があることを指摘、「安倍首相はウソをついている」と断言した。そのうえで、「あそこまで総理大臣がIOC総会で言った以上は、これは国際公約になる。今後は国際社会からの監視の目が一層強化される」とリポートしたのだ。
http://www.youtube.com/watch?v=8MZKxWLruZQ
http://www.youtube.com/watch?v=--6dStqKunk


 東京電力の山下和彦フェローも「今の状態は制御下にない」と発言、首相のウソを事実上、認めた。しかし、その後、東電が修正の記者会見をしたため、大騒ぎになった。

「東電サイドに、首相の発言について見解を聞いたところ、『答えられない』というので、それじゃあ、東電は国際会議で同じことを言えるのか、と聞いたところ、『そのような状況になっていないので、その際に考える』と逃げてしまった。つまり首相の発言を認めることはできないのです」(ジャーナリスト・横田一氏)

 東電は汚染水をためているタンク周辺にいくつかの観測用の井戸を掘っている。そこから、1リットル当たり17万ベクレルという放射性ストロンチウムが検出された。遺棄できる法令上の基準値は1リットル当たり30ベクレル以下だから、とてつもない値だ。

「井戸から検出されたということは、その周辺一帯が平均して汚染されていることを示しています。全然、放射能を制御できていないのですよ。断崖を30メートル削って建てた福島第1原発は、山側から海へ向かって大量の地下水が流れ込む。この地下水に原子炉建屋はさらされている。しかし、そこにはメルトダウン(スルー)した放射性物質が存在している。そうした放射性物質接触した高濃度汚染水があふれている。そこに地下水が流れ込み、汚染水が“拡大再生産”されるわけです。東電はそれが海に出ていかないようにくみ上げてはタンクにためていますが、その林立するタンク群からも汚染水が漏れて、周辺の地下水を汚染した。汚染水は側溝を通じて港湾外に漏れ出ている可能性も高い。ドイツの放送局が『ウソ』と断じたように、とても『コントロール下』とはいえません」(横田一氏=前出)

<こんなことをいつまで続けられるのか>

 福島第1原発では、地下水が原子炉建屋に流入して1日400トンの汚染水が出てしまう。ドラム缶2000本分である。それを地上タンクに移すのだが、海から見ると、そのタンク群が原発建屋の向こう側、広大な敷地に整然と並んでいる。それを見れば、誰もが絶望的になるはずだ。いつまで、こんなことを続けられるのか、と。

 しかも、タンクは急ごしらえで、耐久性がない。タンクが立っている場所も突貫工事で仕上げたもので、一部が傾いている可能性が指摘されている。

 今年8月、タンクからの汚染水漏れが発覚した際、東電は震え上がった。漏れていたのは3基だったが、タンクの老朽化、耐久性、地盤などが問題だとすれば、他のタンクからも次から次へと漏れ出すのは必至だからだ。




http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013091800374
東電、遮水壁設置を見送り=原発事故直後の6月−民主・馬淵氏が証言


 東京電力が2011年6月、福島第1原発の汚染水漏れを防ぐため凍土式の遮水壁設置を検討したものの、多額の費用負担による経営破綻を懸念して先送りしていたことが分かった。民主党馬淵澄夫選対委員長が18日午前の同党会合で証言した。馬淵氏は当時、菅内閣首相補佐官を務め、汚染水の遮蔽(しゃへい)計画の政府側の責任者だった。

〔写真特集〕福島原発〜貯蔵タンクから汚染水漏れ〜

 馬淵氏によると、地下水の流入を防ぐため、原子炉建屋を取り囲む遮水壁の設置について、11年6月14日に記者発表する段取りを東電と決めていた。
 しかし、株主総会を控えていた東電側が「新たに1000億円の債務が加算されることで資本市場に混乱を招く」との理由により、記者発表の延期を海江田万里経済産業相(当時)に要請。政府側も「資本市場の混乱は避けるべきだ」として、会見延期を受け入れた。
 馬淵氏らはこの際、東電の武藤栄副社長(同)に対し、遮水壁計画を「遅滞なく進める」ことの確認を取ったという。
 18日の会合には東電の松本純一・原子力改革特別タスクフォース事務局長代理が出席。馬淵氏は計画先送りの経緯を文書で明らかするよう要求した。
 これに対し、松本氏は、遮水壁計画について遅滞なく進めるよう政府側から指示されたことを認めつつも、「確認、了解までは至っていない」と述べ、馬淵氏との食い違いを見せた。(2013/09/18-12:36)


いっとくが『海洋汚染は千歳沖〜相模湾まで』です。海流ですから。
東京湾内もかなりの汚染。都市部はコンクリで覆われ雨下水は全部海へ…地表のセシウムを全部海へ…
だいたい政府が広めた風評被害という言葉がウソだ…汚染リスクはある以上は『実害』。サンプリング検査でいくら不検出でも残り全部がそうとは限らず、汚染状況の変化(事故原発の状況悪化)次第ではまた数値上昇の恐れもある…それがすぐそこがいわき市である北茨城市の宿命…

http://mainichi.jp/select/news/20130919k0000e040207000c.html
茨城産シラス:買いたたかれ3割安 汚染水漏れで風評被害


毎日新聞 2013年09月19日 11時23分(最終更新 09月19日 11時29分)
シラスの入札は短時間で終わり、漁港は静寂に包まれた。落札されたシラスには、加工業者の札が置かれていた=北茨城市大津町の大津漁港で、土江洋範撮影


 安倍晋三首相が東京電力福島第1原発を19日に視察する汚染水漏れ問題で、約70キロ南に離れた北茨城市のシラス干し加工業者が風評被害に苦しんでいる。主要出荷先の東京・築地市場で敬遠され、生産能力の4%程度しか出荷できず、取引価格も抑えられているためだ。広がる一方の汚染水問題に「東電は“間欠泉”のごとく問題を出してくる」「政府は風評被害の対策を」と悲鳴が上がる。

 午前7時過ぎ、人影まばらな入札はわずか20分で終わってしまった。今年5月、同原発事故から約2年2カ月ぶりにシラス漁再開にこぎつけた同市・大津漁港。水揚げは事故前の約1割の約2トンにとどまる。燃料費がかさむことなどから漁師も出漁を控えているためだ。加工業者が落札したシラスでは、トラックの荷台が3分の1ほどしか埋まらない。

 事故前は、漁船が何度も沖と行き来し水揚げを繰り返していたので、入札開始時間はもっと遅かった。ある加工業者は「昔は11時から始まることもあったよ」とため息をつく。


 県水産試験場によると、大津漁港のシラスの抽出検査で、放射性セシウムはすべて「不検出」だ。にもかかわらず続く風評被害。杉本佳幸組合長(67)は、安倍首相の「汚染水はブロックされている」との発言に「何でそんな大風呂敷を広げたんだ」と怒りを覚えた。それよりも「政治家はどうやったら風評被害がなくなるか考えてほしい」と注文をつける。

田舎者はすぐ「プロやオカミに任せておけば大丈夫」などと右翼や公安が喜ぶことを言って得意げになるが
プロだって人間だから、かなわないことなんていくらでもある。
プロに任せたってこんなもんだよ。
田舎者というのは出世しないし勉強しないし都会の上層部の職場にいたことがないからね。ものを知らない。



事故年のエントリーが興味深い。
逃げ回る役人、事前の備えなくなすすべなく社会パニック沈静のためにウソをつき続けるしかなかった様子など…飯舘村では8マイクロを示す線量計が役場前に設置される様子を見ながらじいさんばあさんが「これで安心だ」と笑顔で立ってたし。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20111228/1325069277
http://www.sewing.se/west/

これは読売新聞に掲載された報道写真です。

5月,福島県飯舘村役場前に大きな線量計が設置されました。
8μSv/hの値が出ていますが,その値がどのような意味を持っているのか分からないのでみんなニコニコして見ています。
日本人の多くが,放射線の危険性について,きちんとした教育を受けていませんので,怖さを知りません。

なんか村長が居るような…


 ◇


総理要請だとバーターが懸念される。


東電は立地が悪い原発ばかり。事故原発のすぐそばの福島第二原発新潟県に嫌われてる柏崎原発
どのみち東電は立場上、『原発ゼロ電力』になるしかないだろう…それすらバーターになりかねないが…
経営は多角的に模索して再建するしかなく、廃炉は政府主導で行うしかない。
運転しないと経営が行き詰まる仕組みを改めるしかない。廃炉や休炉に優遇特例措置もオプションしないと。いわば農政で休耕田ばかり優遇してきた路線をシフトするような。

日経
◆首相、福島第1原発5・6号機の廃炉要請 東電に


 安倍晋三首相は19日、東京電力福島第1原子力発電所を視察した。首相は広瀬直己東電社長と会談し、原発事故への対処に集中するため、現在停止している5号機、6号機の廃炉決定を要請した。広瀬社長は年内に判断すると応じた。