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illusion I see alone in winter

2017-09-02

続・霧の向こうへ。

往復1万円かけて行った目的の景色は、霧で何も見えなかった。
明確な終わりなんかなかった。
何のことはない。いつもと同じだ。
どこまで行っても同じだ。
突き動かす衝動が消えれば、どこまで行っても同じだ。

云々と、2012年7月15日に書いた。
この度、同じところにもっかい行ってきたので、記録する。















駅からバスに乗って山の中に行くわけだが、今回も駅から見ると、山の上のほうには霧がかかってて、ああまたコレか、でもこれはこれでいっか、と思ってたら。
橋に着くまでに霧を抜けた。
今回は見られた。
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下も見える。
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柵から手を出して撮ると。
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いや、柵があるから落ちはせんのだが。
携帯を落としやせんか冷汗が出るのよ。またその冷汗で手が滑りやせんか、みたいな。つい3週間前に家の前で落っことして液晶割って機種変したばっかだし。
ちなみにこの橋、補修中らしい。
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職業とはいえ、尊敬します、ほんとに。俺ならちびって失神だわ。



で、この橋は、こういうとこにあって。
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こんな感じの景色が見えるロケーションにある。
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コイツを眺め、睨め回すのが今回の日常離脱の主目的だったわけで、他はノープランだった。で、この橋、終点の1つ手前のバス停で降りるんだが、終点はのどかな牧場らしい。ゆえに散歩がてら牧場まで歩こうかなと思って駅の観光案内カウンターの人に相談したら、(「結構な山道を無謀な奴だな」+「何て暇で物好きな奴だ」)÷2、みたいな顔をされた。拠って、天気が悪けりゃ諦めようと思っていたら、わりと回復傾向。

結構。決行。
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てくてく歩く。
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てくてくてくてく。
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だんだん天気がよくなってくる。5分に1台くらい、車とすれ違ったり、追い越されたり。
ノンビリ歩くこと1時間ちょい、牧場が近づき、牛さん達が寝そべってたり、草食んでたり。
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2種類の牛さん達が飼われてるんだそうな。
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ばたこぉ〜〜〜、おうちで元気でいるかい?
君のお友達に会えたよぉぉ〜〜〜
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到着。この人が作った農場らしい。
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触れ合いコーナーで羊さんとお馬さんに餌をあげ、ちょっとだけ触らせてもらう。
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レストハウス牛タン串と川魚の塩焼きを食って、お土産購入。
1時間ちょい滞在して、帰る。
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もっとゆっくり散策とかしたかったんだけどさ。バスが1日6本しかなくて、次のが3時間後だったのよ。
いいとこだったよ。また天気がいい日に来たいなと思うわ。
ビールの館の高原もこんな感じで、ボアン先輩もこんな感じで癒やされたのかしら。

麦酒の家の冒険 (講談社文庫)

麦酒の家の冒険 (講談社文庫)


















さて。今回、8月29日〜9月1日の3泊4日で日常離脱してきた。
前々日にふと思いついただけの、完全に行き当たりばったりの漂流。
写メの整理がてら、適当に記録を。

初日
池袋を17時過ぎに出る。車窓から、変わった形の雲を眺めるなど。
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先方に20時前到着。
駅前、真っ暗。0時までやってるはずのラーメン屋すら、何故か閉まっている。仕方なく宿直行。
↓のは帰りの日の昼間に撮った写真。宿の入口。
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ホテルとコテージから成る。俺はコテージ宿泊
チェックインして、インドネシアからいらしたという係員の方に案内してもらう。ホテルを一旦抜けて、こんなかんじの渡り廊下的スペースをくぐる。
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綺麗。
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で、コテージ群。
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俺、209に宿泊
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ツインの部屋に1人で宿泊。広いし綺麗だし言うことない。
一服した後、まず宿の温泉へ。言い忘れたが、ここは川沿いの温泉地。ゆっくり堪能するも、集団客が多少うざい。
脱衣所の外に、こんなのが。中に氷+温泉水が入ってる。冷たくて体に染み入る。何やら体にいい成分が豊富なんだそうな。
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予約は素泊まり、かつ、バイキング形式の宿ではなかったので、メシはコンビニしかないかなぁと諦めてたら、宿の中にラーメン屋があったので、そこで腹を満たす。
可も無く不可も無くまぁ美味しい、由緒正しい醤油らーめん
コンビニで酒買って、ちびちびやって、就寝。
窓全開。網戸ごしに川のせせらぎが聞こえる。


2日目
朝起きると、窓の外は、こんな感じだった。
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外(↑の写真に写ってる橋の上)から見ると、こんな感じ。右側の真ん中あたりにある三角屋根のコテージが俺の宿。
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朝風呂に入り、宿を出る。

橋に行ったのは3日目で、2日目は滝を見に行った。
電車を乗り継ぎ、バスに揺られる。10時半くらいに着。
天候、小雨、かつ濃霧。
何も見えん。
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例によって「ああまたか、でもまぁこれはこれで…」と思ってたら、どうやら岩盤くり抜いたエレベーターで下に降りたところに有料観覧所があるらしい。
降りてみた。ちなみに大人一人往復550円。
凄え。
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横は絶壁。
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観光パンフレットとかの写真見て、もっと可愛いのを想像してた。
百聞は一見に如かず。巨大。そして凄まじい轟音。
なるほど。これは確かに死ねるわ。
でも、あの滝のてっぺんにはどうやって行くのかしら。

20分くらい堪能して、上に戻る。
ソバ及びゆばカツ(このへん、ゆばが名物らしい)を食うなどして、バス停に戻る。12時発。

でね。実はすごおく寒かった。
ただでさえ謎に10月上旬並みの気温(って予報にあった)の日だった上に、山の上だし、小雨降ってるし、霧すごいし。
帰りのバスで左に右に結構なGで揺られてる時から気分が悪くなり始める。あれおかしいな、車酔いなんて俺したことないのに、などと思うも、駅についてしばらくベンチで休んでも一向に気分が回復せず、立ち上がるや「ウッ」ってきてトイレに駆け込みさっき食ったソバを吐くに及んで、どうやら風邪をひいたらしいと悟る。
ゆうべ窓全開で寝たのもよくなかったのかしら。

拠ってこの日の午後は、ルル飲んで宿で爆睡。まぁこんなこともあるさ。
夕方目が覚めたら多少気分がよくなってたので、メシ。
駅前の、演歌歌手さんがオーナーのラーメン屋さんにて、激辛ラーメン餃子ビールを。
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ここの餃子、「演歌よりうまい」という不思議な謳い文句。
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風邪のときくらいもっと体にいいもん食えよ、と思った貴方。
仕方なかったんだってば。
だってこのへんのレストラン、ほぼ全部17時閉店とかで、目が覚めたの18時前だったんだもん。他のホテルのバイキングも、宿泊客いっぱいでご案内できませんとかって断られるしさ。

まぁでも美味しかったよ。元気も出たし。
温泉入って汗流して、ちびちびやって、就寝。


3日目
6時半起床。念のためまたルル飲んで、朝風呂、外出。
そんで冒頭の橋と牧場へ。14時半頃宿に帰参。

このへんの温泉宿、宿泊客以外は昼間に入浴可、宿泊客は朝&夕方以降に入浴すべし、と、時間帯を分けて営業してる。
この日は15時過ぎから、宿とは別の・ネットで評判のいい温泉へ。
広いし、10以上のお風呂が楽しめるし、サウナあるし、露天清潔だし、晴れてるし、それでいて10人ちょいしかいないし。
17時半くらいまで長居。
その後、近くの屋台みたいな飲み屋(ちなみに昨日は定休日だった)で簡単な夕食を済ませ、宿で少しまったり、そして今度は宿の温泉へ。
そう。こういう時間の使い方したくて俺はここまで来たんだよ。
ちびちびやって、就寝。
運動できたし、橋も見れたし、牧場居心地よかったし、いい湯だったし、わりと最高の一日。


最終日
再び6時半起床。
起きてすぐ耳に入ってくる川のせせらぎを聞きつつ、けっこう本気で滞在期間延ばそうかしらと思案したが、キリがなくなるので、予定通り、この日に帰ることにする。
朝風呂後、先に清算を済ませ、外出。
この日は、宿がある駅周辺を散策することにした。

まず川の上流、北東方向へ。
この曲を聴きながら、テケテケと。
D
極上のチョイスだぜ、俺。
つか、まぁ、今回の離脱中はわりと四六時中聴いてたんだけどね、コレ。

30分くらい歩くと、戊辰戦争の行軍に使われたらしい街道に至る。
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平和そのもののこの小さな河原が、激戦地だったそうな。
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河原に降りて水面に触れる。冷たい。
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少し歩くと、大きめの公園。このすぐ隣が駅で、一駅分歩いた計算になる。
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ここで折り返し、こんどは川の反対側に行ってみる。
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細い道を抜けると。
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吊り橋がある。渡り始めると、わりと揺れる。
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ウェブでこの温泉地紹介の冒頭に載ってる写真っぽいのが撮れた。あれ、ここから撮ったやつだったのかしら。
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渡りきった反対側から。
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ちっちゃな公園があり、喫煙所があったので、有難く一服。
ここから、今度は南西に、川沿いを下る。
5分くらい歩くと、展望台に行けるロープウェイ乗り場が。
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当然、乗ってみた。乗り合わせたオバハン共、うるせえ。
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わりと最高の景色が見える。
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お猿さんたちが飼われてて、餌やりなどができる。
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反対側、山の方に、何やら祠があるらしい。
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行ってみる。
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いいとこに祭られてますね、神サマ。
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さっきの景色撮ったところは、この祠の山道から見ると、こんな感じ。
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近づくと。
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要は櫓みたくなってる。一階部分↓。
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20分くらい滞在し、降りる。というか、ロープウェイの運行が20分おき。
再び南西へ川沿いを。ホテル近くに帰ってくる。この時、10時過ぎ。
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宿の前のレストランで朝食兼昼食を。
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一日10食限定という牛スジ煮込みカレーを頼む。
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なかなか。

今度は、反対側、つまり宿から南西方向へ。こっちにも展望台があるそうな。
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細めの道を選んで、てくてく歩く。
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川を右手に、崖を通り過ぎると。
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(再び、別の、)吊り橋が見えてくる。
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これも揺れる。ホント、携帯落とさないか不安になる。
撮ってるときもそうだし、ポケットにしても、Gパンで浅いしさ。
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↑上流=北東=宿側。↓下流=南西側。
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渡りきると、この町でよく見る可愛らしい方が。
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けっこう急な階段を上ったとこから見た吊り橋。
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道が左右に分かれてて、右が展望台行きの上りの坂道
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上って、トンネルみたいなとこを抜けると。
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広場みたいなスペースに出る。ここにも小さな祠がある。
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その横にある、展望台への階段が凄い。
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え、これを登るの?これ、何教何宗の修行?、とか思う。
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ここ来るまでに爺さん婆さんご夫婦やらお子様連れやらを追い越したんだが、あの人たち、こんなとこ登れんの?
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などと思いつつ、到着。
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展望台、畳3畳くらいのスペースしかない。
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しかし涼しい。気持ちいい。
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ちなみに山側には、俺には縁の無い鐘。
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最後に、この場所を見守ってるっぽい一本の木を撮って。
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降りた。

他方、さっきの坂道を左側に下ると、小さな滝に着く。
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不思議な色合いでキレイ。なんか滝の下の岩場が、鍾乳洞っぽい不思議な光り方してた。
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すぐ横のガードレール、何故か上から水が垂れている。
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小さな水の流れがあるんだろうね。

そして、来た道を戻り、宿に帰り一服、荷物をまとめてチェックアウト。
CO時刻が12時までだったのだが、その15分前に済ませる。間に合ってよかった。

電車が15時過ぎ発なので、再び、前の日の昼に行った温泉で長々と湯治
時間が早いせいか途中から貸し切り状態になった。超贅沢。
最高でしたぜ旦那。



























































…と。さて。即物的には霧の向こうへ行けたがね。
○日後はどうなるかな。


We can go to the place
Where we're forgiven
耳を塞いでも 叫び続けるから
We can go to the place
Where we get freedom
羽根を失くしても 私は飛べるから

鬼束ちひろさん『We can go』より

だが何故、牛なのだ。
「普通こういう場合は、海が見たい、とか言うものなんじゃないですか?」
「海?それは失恋した時だろ」
失恋した時は海で、こういう場合は山ですか。判りやすいけど、短絡的というか、ヴァリエーションが貧困というか」
「真面目に聞け。俺はね、タック、つまり何と言うのかな、生と死に正面から向き合う哲学的瞑想に耽りたいの」
ちなみに僕の名前は匠千暁。通称、タック。
哲学的瞑想?先輩が?」
「何だよ、その、ビタミン剤と間違えて下剤を呑んでしまったことに唐突に気づいたかのような、よじれきった顔は。何か文句ある?」
「いえ別に。でもどうして、ここで牛が出てくるんですか?」
「牛の眼を見たことあるか、おまえ?悟りを開いたように超然とした、それでいて優しい眼をしているだろ?」
それを言うなら一般的に得られているコンセンサスとしては、馬の眼の方なんじゃないのかなあ、と思ったが、そういう感じ方はひとそれぞれだと思い直し敢えて反論しないことにした。
「あの、慈愛に満ちた眼の懐に抱かれて、俺は自分を生まれ変わらせるのだ」
柄にもなく詩的にまとめようとしているらしく、眼の懐に抱かれる、なんて奇天烈な表現を平気で、むしろ得意げに披露する。どうやら完全に自分の世界に入ってしまっているようだ。こういう時のボアン先輩に逆らっても無駄だということを経験上よく知っていたので、R高原へ同行することに僕は同意した。

西澤保彦さん『麦酒の家の冒険』より

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