湯煙銀玉紀行(第3話)

 平成29年9月9日(土)。
 朝1でやっておきたいことがあったので、待ち合わせは11時と遅い時間にしてもらいました。そこまで気合を入れる企画でもないしね(苦笑)。
 旧静岡市在住のリリーさんに、旧清水区にある僕の自宅まで来てもらい、僕の車に乗り合せて出発。企画立案が僕だったため、今回は僕が車を出すことにしたのです。
 職場の話をしながら国道52号線を北上。ナビに登録がなかったため、到着寸前で戸惑ったものの、午後1時過ぎに、目的地である『まほらの湯』に無事に到着。
 駐車場に車を停めたところで、近所で『下水道祭り』なる非常に興味深い祭りが催されていることが発覚しましたが、
「下水道って言われたら、さすがに興がそがれるよねぇ」
 との意見で一致し、何はともあれ飯と風呂と、施設内に行くことに。今にして思えば、ネタ作りに行くべきだったと反省しております。
 さて、料金を支払い施設内に入ると、(良い意味でね)如何にも町の温泉施設といった雰囲気です。
 食事処の営業時間が午後2時までなっていて、風呂にゆっくりつかっていたら、飯を食いそびれると、まずは食事にすることに。
 食堂のメニューを見ると、若干のご当地メニューこそあったものの、どこでも食べられそうなメニューが大半を占めています。言い換えれば、わざわざ山梨まで来て食べなくても良いのではといったわけですよ。
 リリーさんが悲しげな表情で僕を見て言います。
「本当にここで食べるの?」
 僕も正直なところ大変に迷ったのですが、ここで風呂に入ってから、付近で飲食店を探していたら完全に飯時を逃すので、こちらの食事処を利用することを決断しました。僕はチャーハン、リリーさんはもつ煮と何か(忘れた。いい年になると忘れっぽくなりますな)を頼みました。
 食券を購入し、窓口のおばちゃんに提出。完成すると、おばちゃんが大きな声で客を呼びつける斬新なシステムでした(笑)。
 さて、肝心なお味ですが、チャーハンはこういったところで食べる分には充分美味しいものでした。強いて難点を述べれば、かなり量が少な目でしたねぇ。たぶん僕がデブの大食漢であることを差し引いても。
 食事を終えた僕は、いよいよ温泉へと向かいました。 (つづく)