L'Oceanografic

 2月15日に、欧州最大の水族館 “L'Oceanografic” (ロセアノグラーフィク) の一般公開が始まりました。混んでいるのが分かり切ってはいたのですが、居ても立っても居られず出かけました。

 施設群は近代的な建築物で構成されています。一見したところ、隣接する科学館やオペラ堂(建設中)が空へと立ち向かっているのに比べると地味です。しかし水族館は数多くの地下施設を有しておりまして、地上から見ると池になっている場所の地下に大水槽や水中トンネルがあるなど、3次元的に広がっています。

 水族館の構築物自体は昨年末に出来上がっていたものの、これまでは「生き物たちを人間のいる環境に適応させるため」に入場者数を制限していたため、全面開館が繰り延べられていたとのことです(地方紙『Levante』が2月12日に報じたところによる)。

 大西洋、紅海、そして地中海から呼び寄せられた水生動物たちは、面積8万平方メートルの敷地内に暮らしています。ペンギンやフラミンゴまでいるので、正確には「水族館」ではないのですが。

 イルカプールの観客席は、2500人を収容できる規模です。ただ、そのせいでイルカとの距離が離れてしまって臨場感に欠けます。加えて、敷地の背後は新興住宅街であり、高層マンションが建ち並んでいるのを目にしながらの観覧となるのは正直言って興ざめです。

 福岡に 『マリンワールド』 という水族館がありまして、博多湾を借景にした雄大な眺めを楽しめます。イルカに会うためなら、断然ここがお薦め。私は、年間入場券を持ってました(笑)

 ロセアノグラーフィク内でのお薦めは “Artico” (北極館)。半球形のドームはイグルーを模して作られたと思われるのですが、あまりの大きさ(と白い内壁)ゆえにプラネタリウムを思い起こさせます。その中でセイウチがゆうゆうと泳ぎ回っている姿は、なかなかのものでした。アザラシ達のために専用の部屋を作るなんて、そうそう無いと思いません?