ヴィクトル・ユゴーとロマン派展

 道立近代美術館の特別展『ヴィクトル・ユゴーとロマン派展』へ。
 う〜ん、文豪を主に据えた美術展は無理があるなぁ。ユゴーに関しては、作家という側面を強調すると自筆原稿や書簡の展示にならざるを得ない。それは理解できるのだけれど…… どうも、迫力に乏しい。ユゴーを個人崇拝している人なら有り難いものだろうけれど、作品の価値は活字で測るものだという立場からすると、さして意味を感じない。『レ・ミゼラブル』などの作品が生まれた社会背景をルイ・ナポレオンとの関わりで解説する展示は興味深かった。
 絵画は、何と言ってもドラクロワ『収穫の聖母』が際だって素晴らしい。セーブル国立陶磁博物館からの出品が、それぞれは小粒でありながら、焼き物ならではの味わいを含んでいて良かった。
http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/