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博物士

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Tuesday, 2006/01/31

秋葉凪樹『放課後』

[] 秋葉凪樹が織り成していた倫理観の倒錯劇 〜1995年の『かしまし』〜  秋葉凪樹が織り成していた倫理観の倒錯劇 〜1995年の『かしまし』〜を含むブックマーク

密な繋がりを持つ友人の性が転換してしまった時、あなたはどうしますか?

こんな荒唐無稽な命題を投げ掛けてくれているアニメ「かしまし」が人気を博している。

青ひげノート :: かしましが織り成す倫理観の倒錯劇

 このエントリーを目にして真っ先に思い浮かんだのは,秋葉凪樹のオムニバス作品集『放課後』の第4話「おとこのこ物語」。『ばんがいち』の1995年5月号に掲載された作品で,医学的性転換もの

 秋葉凪樹(あきば・なぎ)という作家は久しく表舞台から遠ざかっており,御存知ない方も増えているかと思いますが,葉鍵系と親和性の高い作品群を時代に半歩ほど先駆けて生みだしていた漫画家です。

 さて,「おとこのこ物語」ですが,次のような出だしで始まります。

長い間 入院していた 友人が クラスに帰ってきた

それは もちろん 喜ぶべき ことでは あるのだけれど……

みゆきちゃん”こと 鹿島義幸(よしゆき)は

本物の “みゆきちゃん”に なって 帰ってきた

つまり――

「女」になって――!!

 ホルモン異常で性未分化だったため「とりあえず」男として育てられていたクラスメイトが,思春期になって女性性となったことへの戸惑い。

 主人公 「まあ おまえ もともと 女みてーだったもんな (中略) エロ本とか おまえ あんま 好きでもないみてーだし……」

義幸の帰還当初,主人公は男性同士として接していた。それが,ホルモン注射によって胸がふくらみ,女の匂いを発し始めた“みゆきちゃん”を避けるようになる。そんな主人公に追いすがり,繰り出される告白シーン。

 みゆき 「おまえはオンナになったって言われて驚きはしたけれど あぁやっぱりそうなんだ……って思った オレはヘンタイじゃなかったんだって」

みゆき(♀)から打ち明けられる,義幸(♂)として抱いていた恋心。この倒錯的告白を主人公(♂)が受け入れていく,というのが本作の主題。

 主人公 「おまえが女になっちまって…… おまえの匂いでどきどきしてるオレがいる」

 みゆき 「オレは女になっちゃったんじゃないよ――」

f:id:genesis:20060131220411p:image

 みゆき 「おまえが好きだから オレは女になったんだ――」

不可避な宿命として「なっちゃった」のではない,主人公を想うが故に,選択的に女性に「なった」のだと告げる。そして《黄色い楕円》シーンに移ります。

 10年前は,このような単純な物語構造でも十分に先進的なものだったのにねぇ。『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』では主人公自身が性転換しており,3名が絡む多角関係で,百合要素も加味。3回転ほど捻りが加えられている。性倒錯は,どこまで進化(あるいは退却)を遂げるものやら。

放課後 (ホットミルクコミックスエクストラ (No.08))

 ところで,「おとこのこ物語」のヒロインは名前が鹿島みゆき,「かしまし」の舞台は鹿嶋市の鹿縞高校ですけれど,何か関係が?

terasuyterasuy 2006/01/31 23:17 TBどうもです。しかし非常に興味深い作品ですね。一昔前に恋愛倫理の可能性をここまで模索している作品があったとは、驚きです。機会があったら読んでみようと思います。

tanizakuratanizakura 2006/01/31 23:48 ご無沙汰しています。すごく懐かしい名前を見た気がします。商業誌の最後の方はすごく葛藤が見られて痛々しかったのを覚えています。

genesisgenesis 2006/02/01 00:31 terasuyさん :: わざわざのご返答,ありがとうございます。『放課後』は練度の高い作品なので,見かけられましたら是非お手に取ってみてください。

genesisgenesis 2006/02/01 01:02 tanizakuraさん :: 『空のイノセント』はねぇ... 未完になっていることが著者ご本人を苦しめているように感じるところ。細々とではありますが今も執筆活動は続けておられるようで,それだけでも嬉しいです。

reds_akakireds_akaki 2006/02/16 20:57 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/post_4821.html#c6378958

Saturday, 2006/01/28

[] 大学院はてな :: 低所得者層への社会保険料賦課  大学院はてな :: 低所得者層への社会保険料賦課を含むブックマーク

 研究会にて,泉大津市介護保険条例事件(大阪地裁判決・平成17年6月28日『賃金と社会保障』1401号64頁)の検討。

 生活保護基準以下の収入しかない低所得者から介護保険料を徴収し,年金から天引きすることを定めた介護保険条例が,違憲・違法ではないとされた事例。

 理論的に興味深いのは,一般論の部分。「低所得者に保険料を賦課することが憲法25条に反するか」が争われている。裁判所は,次のように言う。

 個々の国民の生活水準は,現在の収入のみによって決まるものではなく,これまでに蓄積した資産等によっても大きく左右されるのであり,現時点で収入の少ない低所得者からも保険料を徴収すること自体が,直ちに憲法25条の趣旨に反するとは言えない。

もっとも,保険料の徴収により,生活保護法を含む他の法制度によって具体化されている国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を害することとなるにもかかわらず,保険料の負担を減免するなどの措置を講じていない場合には,法及び本件条例が憲法25条の趣旨に反すると評価せざるを得ない。

保険料負担について,このような憲法25条論は珍しい。

 結論としては請求棄却。確かにキャッシュフローとしての収入は老齢基礎年金のみで,年額40万余円である。しかし,兄弟から仕送りを受けていること,自宅である土地建物を所有していること,貯金が300万円余りあること,満期保険金が50万円程度の生命保険に入っていること――といった事情にある。それに対し,原告に課されていた保険料は年額2万1,910円であることからすると,「法及び本件条例を原告に適用する限りにおいて違憲であるということはできない」とした結論は妥当であろうか。

 関連するところでは,介護保険よりも保険料の額が大きい国民健康保険について減免処分が争われている「杉尾訴訟」*1が上告審にかかっているとのこと。最高裁では第三小法廷から大法廷へと回付されており,どのような判断が為されるのか注目されるところ。

*1:恒常的に生活が困窮している者について保険料の減免措置を定めていないことは国民健康保険法77条の解釈を誤っているとして,保険料賦課処分の取消し請求した訴え。【第一審】旭川地判・平成10年4月21日・判例時報1641号29頁,【控訴審】札幌高判・平成11年12月21日・判例時報1723号37頁。

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Tuesday, 2006/01/24

日本労働法学会誌101号

[] 大学院はてな :: 公務員の労働条件決定システム  大学院はてな :: 公務員の労働条件決定システムを含むブックマーク

 id:roumuya さんから,公務員の労働関係に関してお尋ねを頂きました。

http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20060120

 内容は,諸外国における勤務条件法定主義についての件だったのですが,濱口桂一郎(hamachan)先生もコメントしておられるように,日本の法制度について共通理解を深めておいた方が有益な議論になるのではないでしょうか。

 そんなわけで,道幸哲也教授の論文「公務員労働団体の代表法理」*1が指し示す「集団的な労働条件決定システムの基本パターン」を紹介することで,返答に代えさせていただこうと思います。

 Aパターン。共同決定原則であり,労働条件の決定・変更につき組合の同意を必要とする。最判は前述のように憲法28条をこの趣旨で把握していると思われるが*2,疑問である。また,一般的にいって共同決定の前提には,労働者集団・組織の強制設立が必要とされよう。

 Bパターン。自主団結を前提に,団交により労働条件を決定し,団交自体が使用者に義務付けられるとともに協約に法的効力がある。これが憲法28条の趣旨であり,現行の労組法のシステムである。労働条件決定につき,必ずしも労働組合の〈同意〉までは必要とされていない点において,Aパターンと異なる。団結義務ではなく まさに団結「権」が前提となる。

 Cパターン。団交,協約の作成が予定されており,協約に法的効力があるが,協約内容によっては議会権限との調整を必要とする。現行特定独立行政法人等の労使関係法のシステムである。

 Dパターン。労使の団交およびその結果たる〈合意〉は想定し得るが,当該合意に法的拘束力がない。その意味では,団交は集団的な意思表明権に他ならない。これが現行国家公務員法のシステムである。

 そして,次のように説いています。

 議会の権限とともに集団的な労働条件決定原則を重視するならば,公務員についてはCの選択が妥当と思われる。公務員法制としての独自性は,交渉段階ではなく,むしろ合意の実施・拘束力のレベルで考えるべきである。また,議会権限との調整を通じてなされる一連の決定過程(団交→協約締結→協約の修正)の透明性を確保しうるという大きなメリットもある。

 そのうえで,Cパターンを前提とした場合における団体交渉の義務的交渉事項として以下のものを挙げます。

  • 一般的な管理・運営事項
  • 労働条件基準(議会権限との調整が必要)
  • 個別的人事(労働条件基準の適用について)
  • 人事管理システム(勤務成績に関するルール)
  • 仕事内容

 そして次のような示唆を与えています。

 以上のように団交・協約システムを構想していくと,公務員法における団交概念の見直しの必要がでてくる。つまり,[団交→協約の締結]という団交システム以外に,必ずしも協約の締結を目的としない説明中心の団交過程をも想定しうるからである。(53頁)

 なお,学会誌の同じ号に掲載されている渡辺賢*3「行政機関の多様性と労働条件決定システム」も参考になろうかと思います。


▼ 関連

アメリカの公務員制度はこれとは全く違っていて、行政機能を担う者は上から下まで全部公務員なんですね。(中略)日本側は身分論で考えているけれど、アメリカ側は機能論で考えている。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_2bfb.html

*1:日本労働法学会誌101号(2003年,ISBN:4589026732)39-55頁

*2全逓名古屋中郵事件(最高裁大法廷判決・昭和52年5月4日・判例時報848号21頁)は,「私企業の労働者の場合のような労使による勤務条件の共同決定を内容とする団体交渉権の保障はなく,右の共同決定のための団体交渉過程の一環として予定されている争議権もまた,憲法上,当然に保障されているものとはいえないのである」と判示している。国立新潟療養所事件(最三小判・昭和53年3月28日・判例時報884号107頁)も同旨。道幸教授は続けて,「しかし,憲法28条が労働組合との合意によらなければ労働条件の決定ができないという〈共同決定原則〉までを定めているわけではない」と述べ,「各労使関係の特質に応じて,28条をより柔軟にとらえる必要があると思われる」と説いている(45頁)。

*3:わたなべ・まさる。帝塚山大学法政策学部教授。専門は,行政法,憲法,公務員労働法。

roumuyaroumuya 2006/01/25 08:17 労務屋@保守おやじです。不躾なお願いにもかかわらず、ご教示いただきありがとうございます。道幸先生の論文は、あらためて勉強してみたいと思います。
 労使間のコミュニケーションの促進とともに、公務員の場合は交渉プロセスの開示、透明化もひとつの課題だろうと思います。財政民主主義のなかで、それを議会に対する説明責任として位置付けていくことも考えられるのかな、などと考えているところです。

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Monday, 2006/01/23

めもり星人

[] 海野螢めもり星人 海野螢 『めもり星人』を含むブックマーク

 あぁ,なんて美しいのだろう。

 移ろいゆく様々な宙の青が織り込まれた表紙。まるで,これから上映の始まろうとしているプラネタリウムのよう。半透明なシートを被せるという仕掛けが施されており,素敵な質感を漂わせている。取り外して透かしてみたところで趣向に気付く“遊び心”もあって。造本に惚れ込んだのは久しぶりだ。

http://homepage2.nifty.com/unnoya/hyoushi.jpg [拡大]

 彼女(実は性別不詳なのだが,とりあえず女性ということにしておく)は,みーむ*1。メモリ星人。一万四千歳。故郷は,おおいぬ座シリウスBの第三惑星。主食はニコチン。甘いモノは別腹(いずれも自称)。

 嫌でも『エマノン』を想起させる。なんと本書の解説は,SF作家の梶尾真治。こんなところで不意に出会えるとは。そのカジシンをして,

「無限の中にある切り取られた有限」や,「瞬間と永遠の対比」を語ることが可能なジャンルはSFだけだと思っている。海野さんのコミックに,私がSFに対して抱いているものと同質のベクトルを感じるのだ。

などと言わしめるなんて,とても幸福なこと。

 4編の物語に与えられた名は,幼年期の終り*2無伴奏ソナタ*3,停滞空間*4夏への扉*5。そこで宣言されるのは,先人へのオマージュ。

 物語において綴られるのは,記憶,インセスト,存在,幻想―― どれもが星のようにきらめき,研ぎ澄まされていて,本当に,本当に美しい。

 海野螢めもり星人』(ISBN:4776718146)は,素晴らしい作品です。

http://homepage2.nifty.com/unnoya/


▼ 関連

Sunday, 2006/01/22

目明し編

[] ひぐらしのなく頃に〔5〕  ひぐらしのなく頃に〔5〕を含むブックマーク

 意見が飛び交っている*1のに興味をひかれ,『ひぐらしのなく頃に解』の〈目明し編〉を数日かけて読み進めた。

http://07th-expansion.net/07th Expansion

 この先に展開されるついては朧気ながら聞き知っている。むしろ先にネタバレされた方が,冷静に読み込みが出来るので好都合(それで,この段階で読もうという気になった)。

 さて第5話,「園崎詩音」を主人公に据えた物語の主題は,人の狂気ということになるだろうか。このようなテーマ性から『ひぐらし』を読むのは不適切かもしれないが,少々物足りなかった。もっとも竜騎士07は,既に〈祟殺し編〉において,張りつめていく殺意の描写を行っている。それに比べれば,の話なのだけれど。

 たぶん,「詩音」の狂気には「静けさ」が欠けていたのだと思う。それは,ピノッキオと対峙していた瞬間,トリエラを支配していた感情に似ていて。

 狂気を主観で描写するのは難しいのかなぁ。『Fate/stay night』の第3部“Heavens Feel”を読み返してみたけれど,あちらは遠坂凛の視点だった。まぁ,アンリマユの独白に共感できるようなら,とっくに人間やめてるわけだけれど。あ,私は間桐桜さんを応援してますので(笑)

 もし,私の言う「静かな狂気」の意味するところを知りたければ,『実験病練 或いはある医師の回想*2を読むといい。性的描写を含むので大っぴらに勧めにくいのだが,これを超える狂気は未だ知り得ていないので。


▼ 関連

http://b.hatena.ne.jp/genesis/%e3%81%b2%e3%81%90%e3%82%89%e3%81%97/

*1:早わかりのためには「grev::ひぐらし鼎談皆殺し編」を参照すると良い。

*2:1993年,とあるパソコン通信で発表された小説。
 http://logexp.hp.infoseek.co.jp/

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Friday, 2006/01/20

レタス・フライ

[] レタス・フライ  レタス・フライを含むブックマーク

 森博嗣レタス・フライ――LETTUCE FRY』(ISBN:406182466X)。読了後,丹念に表紙を調べてみる。確かに背表紙には

詩情溢れる、森ミステリィ

と記されている。ということは,これも【mystery】なのか……。確かに,「何が解き明かされるべき謎なのか」という謎がある。

 中央部には,異色な作品群が挟み込まれている。何だろうと思っていたら,「収録されている9編のうち,5編はショート・ショートである」――と,カバー見返しに書いてあった(やられた)。

 これまでシリーズを読み続けてきた読者は,巻末の,わずか一言のために翻弄されることになる(してやられた)。森ミステリィは意地が悪いったらありゃしない。

Tuesday, 2006/01/17

フッ素カロエ

[] スケッチブック  スケッチブックを含むブックマーク

 校正作業をしていると意識が飛んで行きそうになる。そんな時には,小箱とたんスケッチブック』が穏やかに効きます。

スケッチブック 3 (BLADE COMICS) スケッチブック 出張版 (BLADE COMICS)

 高校の美術部を題材に取った作品。萌え四コマから〈萌え成分〉を抜いたようなサッパリ感。これを「まったり」などど表現したら重すぎる。例えて言うなら「無炭酸ラムネ砂糖抜き」。香料は入っているけれど水だよなぁこれと思いながらビンを傾けていると思わぬところでビー玉が詰まったりしてやっぱりこれはラムネだったのかぁと再認識する――みたいな。油断したところでツボに入ることがあるので取扱注意。フッ素×□×ナス○o○で呼吸困難になったぞ。

 『出張版』は,従来の枠組みに収まらない作品の集成。これをカテゴリーに分類するのは無理というもの。敢えて言えば,「ねこもの49%」。四コマ漫画では窮屈な感じがしていたところ,こちらでは伸び伸びとした構成になっていて好印象。かといって,面白いのかと尋ねられたら説明に困る。形容しがたい不思議な空気に包まれている。

 鉛筆のタッチを残した水彩の表紙に惹かれる人なら,きっと波長が合う。そんな気がする。

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Saturday, 2006/01/14

労働契約法試案

[] 大学院はてな :: 労働契約法試案  大学院はてな :: 労働契約法試案を含むブックマーク

 研究会に唐津博教授をお招きして,お話を伺う。話題は,連合総研(連合のシンクタンク)が発表した《労働契約法試案》について(主査:毛塚勝利教授)。唐津先生は,試案を取りまとめた「労働契約法制研究委員会」のメンバー。試案は,厚生労働省「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」報告書(座長:菅野和夫教授)への対案として,2005年10月に発表されている。

http://www.rengo-soken.or.jp/houkoku/itaku/20051011_rodokeiyaku_hosei.htm

 唐津先生が強調されたのは,原理的な議論をする文化の大切さ。そもそも何故,何のために労働契約法を制定しようとするのかを大所高所に立って論じておられた。不明を恥じる。

 折しも今日,本の初校が上がってきたところ。まだ加筆は間に合いそうなので,今日の成果を少しでも反映させておこうと思う。

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Thursday, 2006/01/12

危機と克服[上]

[] 危機と克服[上]  危機と克服[上]を含むブックマーク

 塩野七生(しおの・ななみ)『ローマ人の物語――危機と克服[上]』(ISBN:4101181713)を読む。

 紀元68年に皇帝ネロが自死に追い込まれると,帝政は混乱し,わずか1年ほどの間に3人の皇帝――ガルバ,オトー,ヴィテリウスを戴くこととなった。この巻では,権力の承継を巡る争いについて触れる。

 塩野はこれを〈人心の把握〉という観点から述べ,こき下ろしていく。この人情の機微というものが,どうも上手く認識できない。政治は決して合理的なものではないのが難しい。

Monday, 2006/01/09

パウロとペテロ

[] パウロとペテロ  パウロとペテロを含むブックマーク

 小河陽(おがわ・あきら)『パウロとペテロ』(講談社選書メチエISBN:4062583321)を読んでいる。

 出だしで読むのを止めようかとも思った。えらく読みづらい。第1章の最初「アンティオキアの出来事」では,いきなりパウロがペテロを攻撃し始めるのだ。何の前置きも無しに――。かといって,文章が難解なわけではない。

 どうしてだろうと思いながら読み進めていたのだが,ようやく章の終わりまできて得心がいった。2つの点で,問題があったのだ。

 まず第1に,構成の失敗。ミステリになぞらえて説明すると,まず老人が殺される現場が映しだされた後,急に被害者の幼年期まで時代が遡り,延々と生い立ちについて語られるような作りをしているのだ。確かに「アンティオキアの出来事」は,第1章で語ろうとしているテーマのために必要な前振りなのだが,それが説明されるのは80頁近く後になってから。その間,読者は明かされない謎に悶々としながら読み進めることになる。

 そして第2に,対象とされる読者像の誤り。著者は新約聖書学の教授なのだが,著者がこの本を通して語りかけようとしている相手は,そこそこキリスト教に造詣の深い人物を思い描いている節がある。

 私が教えを請うた保原先生が良く仰っていたことに,「文章を書くときには高校生を相手にするつもりでいなさい」というのがある。すなわち,義務教育を終えた段階の知識と読解力を備えた人物が読みこなせる程度のものが《一般向け》である,と。この基準に照らすと,本書は少々高度。

 どうも,元々は神学論文だったものに手を入れ,教養書に仕立てたのではないかと思う。どうしてかと言うと,途中,私が法律の論文を書くときに使うような論法が紛れ込んでいるから。

 例えば74頁あたり。復活のイエスが顕現したことで失意のペテロが立ち直る場面。著者は,『マルコ福音書』『マタイ福音書』『ルカ福音書』や『使徒言行録』とで少しずつ記述が異なることに着目する。これらの文書は記された時代や記者が少しずつズレていることから,その違いは原始教団によって〈使徒〉の位置づけが変化していったことを反映しているのであろうことを解き明かしていく。この手法,私が裁判例の分析をやる時に良く使う手法です*1

 この手法,〈通説〉があるところに〈新説〉を提示するには効果があるのですが,そもそも共通認識が無いところでやると伝わらないのですよね。本書では,説明もなく『共観福音書』といった用語が飛び出してくるというのも不親切。

 そんなわけで「読みづらい」と感じる本ではあるものの,解き明かされている内容――「ユダヤ教徒の中のセクト」として存在していた「キリスト支持層」が教団として成立していく過程は面白いです。著者の小河氏は,文書に記されていることを文字通りには受け取らず,様々な解釈を柔軟に導いている。知的好奇心を満足させてくれる本。

*1:実は,法律と宗教は根っこのところで良く似ている。自然科学と違って絶対的な真理というものが無く,論理を突き詰めていった最後に残るのは価値観を〈信じる〉かどうか,だったりするので。

hajichajic 2006/01/10 01:05 法律と宗教で思い出しましたが、トミズムと法律は、端的に言うとどのような関係性があるのでしょう?

genesisgenesis 2006/01/10 02:04 それは,哲学の人に聞くのがいいでしょう(意訳:わかりません)。

ELEMENTCROWELEMENTCROW 2006/01/12 22:16 話題違いますが

見つかっちゃった…。

Saturday, 2006/01/07

労働判例895号

[] 大学院はてな :: 使用者は労働者に訴訟の取り下げを命じうるか?  大学院はてな :: 使用者は労働者に訴訟の取り下げを命じうるか?を含むブックマーク

 研究会にて,モルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッド(本訴)事件(東京地裁判決 平成17年4月15日 労働判例895号42頁)の検討。報告者は私。

▼ 事案の概要

 被告Y社は、有価証券の売買等を目的とする会社。原告Xは,Yの従業員であった金融アナリスト。

 Xは『週刊東洋経済』2003年9月27日号に『企業のリスクヘッジが阻害されている――間違いを認めない会計士の体質が多くの企業を窮地に陥れる』と題する論考(以下,本件論文)を連名で投稿し,掲載された。その内容は,日本公認会計士協会(以下,協会)が2003年2月18日に発表した「包括的長期為替予約のヘッジ会計に関する監査上の留意点」(以下,本件留意点)を批判するものであった。なお,XはYにおいてフラット為替(包括的長期為替に同じ)の販売に従事していた。

 Xは,2004年4月1日,協会を相手取って個人として訴訟を提起した。その主旨は,本件留意点によりXの営業活動が阻害されたというもので,慰謝料141万円を請求するものである(以下,別件訴訟)。

 同年4月7日,YはXに対し譴責処分を行った。その理由は,別件訴訟の提起によりYの名声等に対し有害な結果をもたらすものであるにも関わらず,Xが,既に受けていた指示に反して,別件訴訟を提起する前に直属上司Aまたは法務部に相談することを怠ったのはYの「行為規範」に違反するというものであった。

 同年4月21日,YはXに対して自宅待機を命じるとともに,別件訴訟を4月27日までに取り下げることを,業務として文書で命令した。Xはこれに応じないことを明言したため,4月26日,YはXを懲戒解雇し,解雇予告手当として年俸の12分の1(183万3,333円)を支払った。同年9月6日,Yは,本件懲戒解雇が無効である場合には,予備的に普通解雇する旨の意思表示を行った。

 本件は,当該解雇の無効確認を求める訴え。会社側は16項目に渡って懲戒解雇の理由付けを行ったが,その中心を為すのは,Xが訴訟の取り下げに応じなかったことである。

▼ 裁判所の判断(1)――懲戒解雇は無効

「別件訴訟の原告は,X個人であってYではないから,形式上は,X個人の行為である。」「Xは,Yから別件訴訟の取下げを命じられたとしても,これに従う理由はな」い。

▼ 裁判所の判断(2)――普通解雇は有効

 「Xは,本件留意点に関する一連の行動として,12に及ぶ非違行為を反復継続して故意又は重大な過失に基づいて行ったもので,規律違反の程度は重大であり,自己の意に沿わない上司の指揮命令には服さないというXの姿勢は顕著かつ強固であるといわざるを得ず,このことは,Xが,上司であるC本部長やB弁護士を小馬鹿にしていることからも明らかである。

 そうだとすると,従前のXの勤務態度に問題がなかったとしても,これら12に及ぶXの非違行為によって,原被告間の信頼関係は,既に破壊され,それが修復される可能性はないといわざるを得ないから,Xについて,雇用の継続を困難とする重大な事由(就業規則(略))があり,客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当であると認められない場合には当たらないというべきである。よって,本件普通解雇は有効である。」

▼ 私見

 議論しているうちに,良く分からなくなってきた。

 まず,使用者が従業員に対し,訴訟の取り下げを命じることはできないとすることについては妥当な判断であろう。問題は,普通解雇できるかである。

 この判決には,それとは気づきにくいトラップが仕組まれているので読む際には注意していただきたい(私は見事に引っかかった^^:)。判示では,懲戒解雇の判断要素をそのまま普通解雇に適用している。その1つ1つは比較的軽微なもので,「雑誌に投稿するに際して法務部に見せなかった」とか「社名を出してはいけない場面で肩書き入りの名刺を添えた」といったようなものである。これらを理由として退職金が支給されなくなる懲戒解雇をすることはできないが,信頼関係が破壊されているので普通解雇はできる,というのが裁判所の立論である。

 思わずこの筋書きに乗ってしまったのだが,よくよく考えれば,職務遂行能力が低下しているわけでもないのに,軽微な過失を積み上げたところで普通解雇が正当とされるわけではない。むしろ普通解雇の正否(すなわち,どのような者に仕事を任せるかの判断)にあたっては,「業界団体を相手に裁判を起こすような労働者を雇い入れるわけにはいかない」という使用者の意向を汲むべきなのではないかと思えてきた。

 これによれば,本件のような事案の下では普通解雇であれば容易に認める判断に傾くことになる。使用者に懲戒権の発動を許さないことと引き替えに,普通解雇の正否については緩やかに判断するということは可能だろう。専門的技能を有する自立した《エグゼクティブ労働者》であれば,訴訟を提起することで生じるリスクを自分で判断できるものと考えられる。本件の原告は年間基本給2,200万円であり,その収入に見合うだけのリスクを負わせても良いのではないか。

 しかし,金融派生商品(デリバティブ)に携わる人たちは,「年収で1億円程度」だったり,転職して「年収60万ドル」だったりするんですか…… うぐぅ

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Wednesday, 2006/01/04

ホラー・ジャパネスクの現在

[] ホラー・ジャパネスクの現在  ホラー・ジャパネスクの現在を含むブックマーク

 一柳廣孝吉田司雄編著『ホラー・ジャパネスクの現在』(ISBN:4787291785)を読む。

 「現代社会における〈闇〉の変容を見定める」ことを掲げてシリーズ刊行される青弓社ナイトメア叢書の第1巻。終刊した雑誌『幻想文学』のアプローチを引き継ぎつつ,批評言説空間を構築しようという企図のもとに組み立てられている。

http://www.seikyusha.co.jp/books/ISBN4-7872-9178-5.html

 巻末に付されたブックガイドの執筆を,北海道大学大学院文学研究科の院生らが行っている*1。原稿料の代わりに本の現物支給があったというので,メンバーの一人である id:kuroyagisantara から せしめてきた 謹呈いただいた。

http://www.aurora.dti.ne.jp/~takuma/re/sippitu.html

 メインの執筆者は,日本近代文学や国文学をフィールドとする研究者。1960年代生まれの人達が多い。そのせいか,精緻に史料分析を行う堅実な作りには好感が持てるけれども,わくわくするような楽しさには欠ける。まぁ,本書のような堅い評論と対置すると,ウェブで発表されている文章の多くは足許がしっかりしていないことに改めて気づかされるわけだけれども。

 例えば,奈良崎英穂?*2「心霊からウイルスへ――鈴木光司『リング』『らせん』『ループ』を読む」は,執筆された当時の社会状況をていねいに考察している。だが,そこから「怪談は伝染病とアナロジカルな性質を有している」という帰結を(無理に)導き出すことは必要なかったように思われたところ。

 率直に評価して,「つまらない」と感じたものが半分ほど。かなり指向性の強い研究書。取り上げられている作品を知らなかったり,このような文芸批評の文法に不慣れだということもあるかと思う。だが,一部の著者が〈怪異〉というテーマを上手く捌ききれていないというのも否めない。

 だが,指向が合うものはとても面白い。以下,興味深かったものに絞って挙げていくことにしよう。

平山夢明インタビュー「新たなる怪異の発生」

 平山夢明*3という人を全く知らなかったのだが,大変に興味深く読んだ。

平山 おもしろいのはみんなが「おもしろい」と持ちあげますよね。でも,オーラをくっつけてあげるのが批評の大事な部分だと思うんですよ。(中略)それがないとただの感想になりますから。〔22頁〕

平山 フィクションはデッサン力がいるんですよ。ドキュメンタリーは操作的な演出力がいらないのと一緒です。だからノンフィクションはある種デッサン力はいらなくて,構成力が重要なんですね。〔25頁〕

平山 書くものは,基本コンセプトがドラッグですから,ある種の人に強烈に効くものしか書かないような気がするんです。だから,マスに,みんなに効く大衆薬は作れない。〔35頁〕

平山 一人の人間が何十万人も満足できるものを書けると思っているのがまず間違い,僕は本当に満足してくれる人のために書きます。〔36頁〕

平山 本というのは「読む本」もあれば「持っている本」もあるんです。(中略)「持ってるだけでいい本」はある種お守りですから(後略)

一柳 そういう意味で売れてるんですね。

平山 いま相手にしている読者は,鬱状態の社会にいる人たちですからね。〔36頁〕

高橋明彦「起源のない富江と中心のないうずまき――伊藤潤二の描線・コマ・単一世界」

 「伊藤作品の奇想天外さにリアリティを付与しているのは,絵の力であり,因果の非完結性である」ことを解き明かすマンガ評論。

 前者については,その理由が緻密な描線と明確に意味を与えられたコマによって成り立つ〈十分に圧倒的な画力〉にあることを,幾つかの図像を引用しつつ,描線とコマ割りに着目して述べる。後者については『富江』を題材に取り上げ,終わらない構造を持つ物語と,「無限定な永遠の現在に生きるシミュラークルである」登場人物とが,「われわれの世界の実感」とパラレルな関係にあることを述べている。

 劇画的な作風を持つホラー漫画についての分析であり,手塚治虫ではない文脈で論じられる〈リアリティ〉として興味深いものであった。また,表現論とストーリー構造論を1つの評論の中で等価的に展開しており,かなり珍しいアプローチではないかと思う。これについては,マンガ評論を志向する方々の意見を聞いてみたいところ。

吉田司雄「ゆらぐフレームの内外――『八つ墓村』の現在形」

 横溝正史八つ墓村』は,「そのまま映像化するにはいくつかの困難を抱えたテクスト」である。その困難を乗り越え,これまで9度に渡って映像化されているのだが,それぞれの相違について述べ,それらの違いがもたらすドラマについて物語る。短いながらも,きっちりと見どころ紹介をこなす。

*1:『後期クイーン的問題』を論じるなどミステリ研究を手がけ,ミステリ仕立てのゲームにも詳しいもろやんもメンバー。[website] 過日,批評のネタに取り上げてくれることを期待して『シンフォニック=レイン』を押しつけてきた(^^)

*2:ならさき・ひでほ。1962年生まれ。プール学院大学,佛教大学,大阪産業大学非常勤講師。

*3:ひらやま・ゆめあき。1961年生まれの小説家。インタビュアーは編者の一柳と吉田。

Monday, 2006/01/02

Mr. & Mrs. Smith

[] Mr. & Mrs. Smith  Mr. & Mrs. Smithを含むブックマーク

 帰省中の友人と会食した後,連れだって映画『ミスター&ミセス・スミス』*1を観てきた。

 建築家ジョンは,プログラマーのジェーンと恋に落ちた。結婚して6年,倦怠期の二人に危機が訪れる。二人は同時に仕事でしくじってしまったのだ。それというのも,実は暗殺組織のエースである妻と,裏稼業で狙撃手をしている夫が同じ現場で鉢合わせ。そして,壮大な夫婦喧嘩が巻き起こる――

 派手なガン・アクションが好きな人なら満足できるでしょう。

 役者の演技を観察する表現論的な見方をする人も楽しめるでしょう。

 私のように,すべてを物語論に引きつけてしまう思考様式をとる者にとっては……結末で「なんだかなぁ」となってしまった。これはコメディ仕立てであれば良かったのに,と思う。

 あ,二人が南米のボゴタで出会う冒頭の場面,荒々しいスペイン語が飛び交うシーンは,聞き取りの勉強になったよ。

*1:引用画像は原作(ISBN:0060785594

hajichajic 2006/01/03 12:03 スペイン語はアメリカにおける大阪弁なのでしょうか。

genesisgenesis 2006/01/03 15:53 私が師事している山下好孝先生は,「スペイン語はヨーロッパの関西弁や〜」と仰ってますけれど。▼ 今回の場合は,リアリティを醸し出す「適度な地理的距離感」の現れでしょうね。日本から見たフィリピン,ホンコン,シンガポールのような。

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Sunday, 2006/01/01

委員長お手をどうぞ [2]

[] 委員長お手をどうぞ  委員長お手をどうぞを含むブックマーク

 栄えある2006年の初読みは,山名沢湖(やまな・さわこ)『委員長お手をどうぞ』〔2〕(ISBN:4575831786)。惜しまれながらの完結巻です。

 前代未聞の〈いいんちょうもの〉という衝撃とともに登場した第1巻(ISBN:4575830356)は,堂々たる顔ぶれでありました。第2巻にも知名度の劣る多彩な委員長が集い,ますます楽しませてくれます。第3巻があったら,どんな面妖な作品になっていただろう。見てみたかったなぁ――

 第2巻の白眉は,表紙を陣取っている選挙管理委員長でしょう。幼なじみ+ツンデレツン+ヘアバンド。最強です(脚力も)。

 淡い恋心を真っ当に描く飼育委員長&購買委員長も捨てがたい。

 学園ドラマを魅せる,文化祭実行委員長&卒業アルバム委員長もなかなか。

 名実とも変だった牛乳委員長。第1巻の巻末予告で掻き立てられた期待に見事応えてくれました。

 わずか5.5頁で終わってしまい,物足りなさを覚えるのは宗教委員長*1。マイナー呼ばわりされたうえに,この扱い。尺が長ければ,百合に仕上がっていただろうに。ちょっと残念。

 本作は「正統なる少女まんがの後継者ここにあり」と宣言する金字塔。素敵なお話が揃っています。

*1:第12話「マイナー委員連絡会」は,3本立て。

hajichajic 2006/01/03 12:10 「ポニーテールもの」はまだないのでしょうか。『ポニーちゃんしっぽをどうぞ』。PTAの名にかけて応援したいと思っています。とか言っていたらこんなサイトhttp://www.geocities.jp/poni_para/poni01.htmlを発見しました。別に嬉しくはありません。

genesisgenesis 2006/01/03 15:45 髪型など外観に着目するのは古典的な〈萌え属性〉なので……。竹本泉の作品には,各巻に必ずポニテっ娘がいるような気がするし(未調査)。『セイントテール』などは,もう歴史に分類してもいいでしょう。

izuminoizumino 2006/01/03 21:53 成年向け作家ですが、井上よしひさという、ポニテしか漫画に出さない人が居たりはしますよ。
http://ponyfarm.kir.jp/syoukai.html

genesisgenesis 2006/01/04 01:37 いずみのさん,コメントありがとう。▼ ポニテと言えば井上よしひさが居ましたね。初単行本『ポニー牧場』(2001年,ISBN:4-89465-188-2)は,発売直後に買ったように記憶しています。小綺麗にまとまった絵柄は好感が持てたのですが,頭痛を引き起こす“おバカ”なシナリオ進行には付いていけませんでした(笑)

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