みづきたけひと 『こはるびより』

 ビジネス関係の書籍を見に出かける(今度,専門学校でビジネスマナー講座を開講するので)。いつもは大学近辺の書店を利用しているのだけれど,たまには別な店の陳列も見てみようと思い,サッポロビール園の隣まで出かける。
 用事を済ませたあとでコミックの棚を眺めていたら,みづきたけひとこはるびより』の第1巻(ISBN:4840226261)を見つける。どうしてコミック専門店でも在庫を切らしていたものが,よりによって丸善に置いてあるのかな? かな?
――答。2年前に入荷した商品が売れずに滞留していたのだと思います。
 2001年から『電撃大王』に原型が掲載されはじめ,『電撃萌王』の創刊(2002年春)から仕切り直して連載されている作品。季刊誌掲載であるため第1巻の刊行(2004年3月)から時間が経っており,第2巻(ISBN:4840233675)は最近になって刊行されている。
こはるびより 2 (電撃コミックス)
 メイドロボットの「ゆい」が,一人暮らしの御主人様のところへやってくるという実にベタな萌えマンガ。変わっているのは,主人公が〈模範的なマニア〉であるところ。2次元の美少女の立体モノが好き(だけど3次元のお人形には興味ない)とか,メイドロボの着せ替えをするのが趣味(だけど生身の女の子には見向きもしない)とか,ロリ好きは許容できてもリアル幼女に目を向けるのは許せないとか。うん,正しいね。巨乳のウェイトレスさんが言い寄ってきても(3次元だから)無視*1
 メイドさんが脈絡もなく「えっち」なことをするのは許せないメイドさん原理主義者健全に歪んだ心意気を描いた秀作――のような気がします。

*1:サブヒロイン「みのりちゃん」は,胸元のカウベル,白いニーソックス,八重歯といった記号を装備する萌えキャラである。