国立西洋美術館 『コロー』

 お昼過ぎまで研究会に参加。終わったのは13時で,搭乗予定の航空機が離陸するのは16時20分…… 大丈夫かな?
 九段下から東西線日比谷線を乗り継いで上野駅へ。公園に向かおうと試みるも,細長い商店街(アトレ)に入り込んでしまう。ようやく山下口から屋外に出られました。
 お目当ては国立西洋美術館で開催中の『コロー(COROT) 光と追憶の変奏曲』。

 出発前に興味深い指摘をしている記事を読んだので,早いうちに観ておきたかったのです。

「コローの生真面目な自然主義絵画に囲まれてぽつんと一つだけふざけた作品が展示されているので、ギャグにしか思えなくなってくる。」
http://blog.livedoor.jp/dg_law/archives/51421659.html

 今回の展示の中心となるのは“コローのモナリザ”――なのですが,やはりコローといえば風景画。特に水と樹木を配置した自然描写は,観念的なフランスの田園風景そのもの。全体で6章構成の展示になっておりましたが,時代を下って第4室に向かうにつれ,コローに特徴的な《くすんだ灰色》が織り込まれていきます。でも,第1室(初期におけるイタリアでの習作)も,意外なことに(いわゆる)コローらしさが無くて面白かったなぁ。
 国立西洋は第5室からロビーに出て第1室に戻れます。風景画を最初から見返したい気分だったのですが,時計と相談した結果,そのまま順路を辿りました。