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博物士

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Sunday, 2008/11/30

ヲタクの本棚

[] ヲタクの本棚  ヲタクの本棚を含むブックマーク

 先日,『マンガナビ』というところからの取材を受けました。その記事「ヲタクの本棚」の第40回「自称《マイナー・メジャー愛好家》の本棚」が本日より掲載されております。

一年ほど前に本棚の写真を公開したことがありましたけれども(id:genesis:20070919:p1),その記事を目にしての依頼だったようです。急いで返答を出したもので,今になってインタビュー部分を読み返してみると発言が雑ですね…… 

 提供した写真の元画像(書名を確認できる解像度のもの)を添えておきます。自己の認識では,人目に触れると差し支えがあるものはフレームアウトしているつもり。

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Saturday, 2008/11/29

[] 大学院はてな :: フライトアテンダントから地上職への配転  大学院はてな :: フライトアテンダントから地上職への配転を含むブックマーク

 研究会で,ノースウエスト航空〔FA配転〕事件の報告をしてきました。

事案の概要

 第一審被告Y社はアメリカ合衆国に本店を持つ航空会社である。第一審原告Xら5名はYの従業員であり,いずれも本件紛争発生前まで客室乗務員(フライト・アテンダント,以下FA)として就労していた。

 Yには,FAの他にも旅客機に搭乗して機内サービス等に従事する者として,雇用期間を1年間とする契約社員たるIFSR(インフライト・サービス・レプレゼンタティブ)を設けている。IFSRが旅客機内で保安業務に従事するためのトレーニングプログラムを終了した者は,QIFSR(クォリファイド〜)と称される。Yは,日本地区で採用した日本人IFSRを,アメリカ地区で採用した米国人FAとともに太平洋路線に乗務させている。IFSRの乗務基地は,成田空港,関西空港,名古屋空港にある。

 Yには,日本地区の従業員で構成される唯一の労働組合があり,東京ベースのFA85名のうち84名が組合員であって,Xらはいずれも組合員である。なお,日本地区のIFSRはすべて非組合員である。

 Yの日本地区就業規則20条A項には「業務上の都合あるいは本人の希望により,同一職場内に於ける職種の変更又は他の職場内ないしは地域への転出,転任を当該本部長・部長,及び人事・労務本部長の承認を得て行う事がある。」との規定が,同条B項には「社員は異動を命ぜられたときは正当な理由がなければこれを拒むことはできない。」との規定がある。

 Yの平成14年度労働協約第1部38条では「業務上の都合或は従業員の希望に依り同一職場内に於ける職種の変更又は他の職場への転出又は他の地域への転任を当該部長及び日本地区人事・労務本部長の承認を得て行うことがある。(後略)」と定められている。

 平成13年5月頃,Yは同年9月末をもって大阪‐KULクアラ・ルンプール(マレーシア)線およびKHH高雄(台湾)線を廃止し,当時関西空港にあった大阪ベースを閉鎖することを決定した。Yは,同年8月ころ,大阪ベースの廃止によってFAの余剰が生じるとして,X2およびX4を含むFA9名を,その個別的な同意を得ずに,成田旅客サービス部等の地上職に配転した。

 Yと支社組合は,かかる配転を契機として生じた問題について団体交渉を行い,平成14年4月9日に《労使確認書》を作成した。労使確認書1項ではX2およびX4を含む6名をFAに配置転換することとされた他,3項には「Yは,第1項の6名を含む客室乗務員であるすべての組合員については,資質,適性,執務能力がある限り,客室乗務員としての職位を失うことがないように努力する。」ことが,5項には「Yは,会社の業務上の必要に基づき,あるいは会社の経営改善等のために,新たな制度を導入し,あるいは客室乗務員の労働諸条件,諸制度を変更し,あるいは経営改善のための諸施策を実施することがある。但し,組合が要求した場合は,Yは誠意をもって組合と協議する。」ことが記載されている。

 Yは,平成15年2月4日,東京ベースのFAに対し,同年3月からFAの人員を15名削減する旨通知した(なお,Yが募集した早期退職制度には3名が,長期会社都合休職制度には4名が応募した)。2月21日,Xらを含む8名に対し,成田旅客サービス部に所属するカスタマー・サービス・エージェントへの異動を命じた(本件配転命令)。Xらは異議申立て書面を提出し,本件配転命令に不服がある旨を申し立てつつ,成田旅客サービス部での業務に就いている。

 第一審段階における争点は,[1]Xらを採用する際に,職種をFAとする合意があったか,[2]本件労使確認書を作成することによって,組合員であるFAの職種をFAに限定されたのか,[3]本件配転命令は権利の濫用に当たるか,[4]本件配転命令は不当労働行為に当たるか,[5]精神的損害に対する各100万円の慰謝料請求である。

原審

 第一審(千葉地裁判決平成18年4月27日労働判例921号57頁)は請求棄却。採用時において客室乗務員としての職種限定の合意はないし,労使確認書によっても職種が限定されたわけではない,というものです。

本判決

 それが控訴審(東京高裁判決平成20年3月27日労働判例959号18頁)では,フライトアテンダントたる地位の確認請求・慰謝料請求がともに認容されました。判決の基本枠組みは,東亜ペイント事件最判(最二小判昭和61年7月14日労判477号6頁)を参照しています。

ア)業務上の必要性の有無・程度について

 「Yが,各部署の余剰人員を調査し,真に余剰のある部署について,人員調整などの措置を講じること自体は,必要性があったといえる。」

 東京ベースのFAを15名削減することの必要性があったのかについて検討するに,

(b)「Y太平洋地区の財務部門が,東京ベースのFAのうち現在の余剰を15名と認定した根拠は,アルティチュードを用いた試算の結果であるとされている。」,

(c)本件訴訟の資料として試算結果は提出されておらず「その検討過程の妥当性を検討することができない。」,「アルティチュードというソフトは……その問題処理の論理(中略)がどのようなものなのか,前提とされている条件や数値がどのように設定されているかは不明であり,余剰人員の算出に利用できるものか否かも不明である。」,「Yが行ったという試算にあたり……Yからすれば最も都合の良い条件(それまでの配置人数とはことなる条件)を設定して,最も合理的なFAの乗務パターンを策定したのであるから,その結論が東京ベースのFAに余剰があるとの結論になることは,当然のことともいえる。」,

(d)本件配転命令の直後の時点(平成15年4月)から控訴審段階(平成18年12月)に至るまで,東京ベースFAが乗務する路線・機種はそれほど変化しておらず,FAの不足が問題になったことはない,

(e)「Yが主張するFAの人員の余剰の発生の直接の原因は,日本人FA,QIFSRが乗務する便数が21便増加したのに対し,QIFSRが乗務する便数をゼロから28便とし,乗務するQIFSRをゼロから58名にする一方で,FAの乗務する便を62便から55便に減らしたことにあることは明らかである。」。

(f)「以上から,FAに余剰人員があるとYが考えるようになったこと,上記(d)記載のFAの人数が減少したのにFAの不足が問題になったことがないのは,Yが,アジア路線において,FAに比べて給与等が低いQIFSRを乗務させる便数を急速に増大させ……た結果である。」

 「本件において,Yが主張する,東京ベースのFAには余剰があったということは……上記のようなYのとった短兵急な施策,方針(OIFSRの積極的活用)により作り出されたものと認められる。したがって,Yがアルティチュードにより,自ら最も効率的な条件を設定して,最も合理的なFAの乗務パターンを策定した結果,東京ベースのFAを15名削減する必要性があったという結論が出たとしても,それをもって直ちに業務上の必要性が高いと評価するのは相当ではない。」

ウ その他の事情

 「本件労使確認書は,……信義則上,可能な限り遵守されるべきことは当然であり,その協約と矛盾するような行為を行うことは,許されないというべきである。」

 労使確認書で合意されたFAの職位確保に関する努力義務につき,「努力義務の対象とされた事項を達成するために具体的な努力をしないこと,努力義務の対象とされた事項を達成するために障害となる事項を自ら作出すること,又は努力義務の対象とされた事項が達成されない状態を維持,強化する行為をしたこと,そしてそれらの結果,努力義務の対象とされた事項が達成されない場合には,合意された努力義務の違反があったものとして,不法行為が問題になる場合には違法性の判断要素となり,権利の濫用が問題になる場合には義務違反者に不利な事情として法的評価の要素となるものというべきである。」

 YがFAの乗務する便を減らす一方で,QIFSRの乗務する便を増加させたことは,「努力義務の対象事項であるFAの職位を失うことがないようにすることを達成することの障害となる事実を本件労使確認書締結の直後から自ら作出し,その後もその状態を積極的に維持したものであり,本件労使確認書第3項の努力義務に反するものであった。」

 このように述べ,配転の必要性と労使確認書の存在とから,配転命令権の濫用を導いたものです。結論は妥当と思われることから判旨支持の立場を採りました。

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Wednesday, 2008/11/26

ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かな

[] 国立西洋美術館ハンマースホイ展』  国立西洋美術館 『ハンマースホイ展』を含むブックマーク

 午前中は研究会に参加。

 帰路,上野に立ち寄り,国立西洋美術館で開催中のヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情』を観る。11月16日放映のNHK『新日曜美術館』を観たところ大変に興味を惹かれ,実際に対面するのを楽しみにしておりました。

 ハンマースホイ(Vilhelm Hammershøi, 1864-1916)はデンマークを代表する画家のひとり,らしい。所蔵先を見ると,うち何枚かはコペンハーゲンを旅行した時に見ているはずなのだけれど,名前には記憶がありませんでした。作風としては,誰も居ない部屋,人のいない宮殿,視線を合わせぬ肖像画など,静けさの支配する空間を描くところに特徴を持つ。

 実物を観て驚いたのは,まったく凹凸のない画面。紙に描いた水彩画と思うほどに表面が滑らか。よくよく目をこらしてみると,実に目の細かいキャンバスに描かれた油絵だと分かるのですが……。色合いにしても,白と鉛色を多用したモノトーンに近いもの。

 今回の展示では,同時代の画家としてピーダ・イルステズ(=ハンマースホイの妻の兄)による構図の良く似た作品も用意されておりました。画面の(枠の)取り方は似通っていても,人物の視線の向き,そして何より暖かみのある色が加わることで受け止め方が大きく変化します。イルステルズも決して下手ではないのですが,ハンマースホイの画面を覆う死に絶えたような静謐さが与える印象に比べると平凡なものに見えてきます。

 お気に入りは《ゲントフテ湖,天気雨》でした。薄曇りのなか,湖面に一条の光が差し込んで波頭だけが煌めいている――という構図。カタログを手に取ってみたのですが,この作品に込められた光線の具合が再現されておりませんでした。個人蔵だそうで,この先もう逢えない絵かもしれません。

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Tuesday, 2008/11/25

アンドリュー・ワイエス 創造への道程

[] Bunkamuraワイエス展』  Bunkamura 『ワイエス展』を含むブックマーク

 共著で本を作っていたので,名古屋から戻ってきてから此の方,ずっと余裕を欠いた状態になっておりました。

 今日は出張の都合で東京前泊。せっかくだから美術館に行こう! と思ったら,祝日の翌日なので(火曜日なのに)主だったところは軒並み振替休館。しくしく。

 こんな時に頼りになるのが,原則無休のBunkamuraのザ・ミュージアム。渋谷で『アンドリュー・ワイエス 創造への道程』を観てきました。リーフレットやポスターでは期待させてくれるものがあったのですが,かなり散漫な印象を残す展示であったことは否めません。出品数は150に昇るものの,うち3分の2が習作なので。

 《粉挽き小屋》《火打ち石》《オルソン家の納屋の干し草置き場》など,いわゆる完成作品は気に入ったものもあったのですが,量的な物足りなさを強く感じました。

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Sunday, 2008/11/16

名古屋ボストン美術館 『ペリー&ハリ

[] 名古屋ボストン美術館 『ペリー&ハリス』  名古屋ボストン美術館 『ペリー&ハリス』を含むブックマーク

 昨日,日本スペイン法研究会に参加のため,名古屋へ来ました。

 当地の友人と昼食をご一緒する約束を取り付けたのですが,ホテルのチェックアウトからの数時間をどうしたものか。小雨がぱらついているので,屋外を散策するには不向きだし……。

 市内の美術館の開催予定を見ても魅力的なものが無かったのですが,ものは試しと名古屋ボストン美術館で開催中の『日米修好通商条約150周年記念 ペリー&ハリス』を見に行ってみました。

 ん〜 やはり足を運んでみても,あまり魅力的ではありませんでした。

 唯一,興味を惹かれたのはウィリアム・ハイネの絵。ペリーに随行してやってきたハイネは,写真代わりに風景を模写したり,歴史画よろしく江戸城建築の風景を想像で描いてみたり,庶民生活を克明に記録する風俗画を仕立ててみたりといった連作。ミュンヘンから来日した20枚の絵はモノクローム調で,緑がかっていなければ写真かと見紛うような出来映え。

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Wednesday, 2008/11/05

芦奈野ひとし 『カブのイサキ』

[] 芦奈野ひとしカブのイサキ 芦奈野ひとし 『カブのイサキ』を含むブックマーク

 〈地面が10倍に広がった世界〉は〈海水面上昇により都市が水没した世界〉と見分けがつかない。

 芦奈野ひとし(あしなの・‐)の最新作『カブのイサキ』(ISBN:4063145344)ですが,『ヨコハマ買い出し紀行』の外伝と言われても違和が無い。例えて言うなら,森薫『エマ』第7巻と第8巻の関係の如し。

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Sunday, 2008/11/02

早狩武志 『ハーフボイルド・ワンダー

[] 早狩武志 『ハーフボイルド・ワンダーガール』  早狩武志 『ハーフボイルド・ワンダーガール』を含むブックマーク

 昨晩,就寝前に読んでいたのは早狩武志(はやかり・たけし)『ハーフボイルド・ワンダーガール』(ISBN:9784758040280)。著者は『僕と、僕らの夏』『群青の空を越えて』『潮風の消える海に』のシナリオライター

 幼馴染みの女の子,美佳からの突然の告白。

 「責任とってくれるよね」

未だ何もしていないのに……。果たして父親は誰なのか,そもそも美佳は本当に懐妊しているのか。たまたま告白の場に居合わせたミステリー研究会会長の綾と,ちょっぴりヘタレな俊紀とが調査に乗り出す。

 ミステリードラマではありますが推理物ではありません。あえていえばホワイダニットの一種ですが,綾と俊紀が語り手を交代しながら進んでいくことにより,美佳のとった行動の謎に焦点が絞られていきます。

 この作品は,文章に接してる最中の心地良さが評価のポイントですね。トリックがあるわけでないし,キャラの魅力で迫るような造りでもない。読了後に感銘を受けるようなことはないが,かといって嫌悪感を抱くような場面もない。ミステリー仕立てであることから生じる僅かの緊張感を駆動力にして,軽快にストーリーが進行する。サイクリングを楽しんでいるような心地。

 著者自身が《あとがき》において,本作執筆の動機を

 「読み終わった後,興奮して頭に血が上ってしまうような話ではなく,幸福感に包まれながら安らかな眠りに就けるような物語が書きたい」

としています。この目的から本作を評価すれば,惜しみなく満点を付けられる出来でしょう。

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Saturday, 2008/11/01

労働判例960号

[] 大学院はてな :: 休職期間満了後の退職扱い  大学院はてな :: 休職期間満了後の退職扱いを含むブックマーク

 研究会で,キヤノンソフト情報システム事件(大阪地裁判決平成20年1月25日労働判例960号49頁)を題材に議論。

 原告Xは,自律神経失調症とクッシング症候群とを理由に休職をしていた労働者。クッシング症候群とは,コルチゾール(副腎皮質ホルモンの一種)の慢性過剰分泌に起因するもので,身体的には満月様顔貌などの変化が生じるほか精神異常なども呈することがある。

 被告Y社は,2年間の休職期間中,Xのかかりつけ医から複数回にわたって診断書が提出され,クッシング症候群については寛解したことが伝えられていた。

 平成17年3月にXは復職の申請をしたがYは,(a)Xが休職に入った理由は「易疲労性,集中力低下」であったのであり,当該症状について完治したとは判断できないこと,(b)A医師からの診断書では自律神経失調症とクッシング症候群の因果関係が明らかではない,として復職を認めなかった。

 同年5月,Yは同年7月9日をもって休職期間が満了することをXに通知した。この時期,YはXに対し面談を求めたが,Xは賃金支払いに関する調停を別に申し立てていたため,この求めに応じなかった。

 同年6月,B医師からの診断書が提出され,「通常の労務就業に支障ない」との意見が提出されていた。しかしながらYは,休職期間満了の日をもってXを退職扱いにしたものである。

 裁判所は地位確認請求を認容。

 この事件は,使用者が〈最後の詰め〉を誤ったように思われます。

 原告Xは,休職期間の途中に独断で復職したにもかかわらず,わずか4日で再び欠勤することになったという前歴があり,Xが就労可能であるのかどうかについてY社としては不信を抱くのも当然と思われる事情がありました。裁判所も,

 「上記診断書の記載だけからは,副腎皮質機能障害と自律神経失調症との関係や,易疲労性・集中力低下の症状が消失しているとの判断に至った経緯等が不明であり,とりわけ易疲労性・集中力低下の症状の消失については使用者としても裏付け調査等が必要であるとYが考えるのも,もっともである。」

と述べています。そして本件では,「Yからの疑問に医学的見地から答える内容」の診断書が,かかりつけ医から提出されていました。それでもなお,労働者の就労可能性に使用者が疑問を持った場合にはどうすれば良いのか。これにつき裁判所は,

 「Yは調停での話し合いを通じて,A医師との面談やX本人との面談を求めることは可能であったはずであるし,他にYの嘱託医による診断を求める等の手段を講じることも可能であったはずである。」

と指摘しています。そして,こうした対応をとっていなかったのだから使用者の対応には落ち度がある,と。

 本件では,途中までは使用者も誠実に対応していたように受け取れるのですが,最後の段階になって扱いが雑になっています。平成17年5月頃に調停を申し立てたあたりから関係がこじれていたのが原因でしょう。

 復職をめぐっては,かかりつけ医からの診断書は労働者に有利な記載となっていることがあります。ただ,かかりつけ医は当該患者が《抽象的に》就労可能であるかどうかを見立てることはできても,《具体的に》判断する能力まではありません。ある仕事を実際にこなせるかどうかは,使用者の判断に委ねなければならないところがあります。そのためには,労働者と話し合って回復状況を確かめる,かかりつけ医ではない者(例えば産業医)の意見を聞くといった情報収集を行い,さらにはリハビリ的に仕事をさせてみるといった対応も検討することが必要でしょう。こうした手順を踏んでいた様子がみられない本件では,使用者側敗訴の結論に至るのが妥当と思われます。

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