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博物士

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Monday, 2010/07/26

舛成孝二監督 『宇宙ショーへようこそ

[] 舛成孝二監督 『宇宙ショーへようこそ 舛成孝二監督 『宇宙ショーへようこそ』を含むブックマーク

 今週中に札幌での上映が終了するということなので,仕事帰りに『宇宙ショーへようこそ』を観に行ってきました。

 人口が減少して在校生が5人になってしまった小学校。夏休みに子供達だけで合宿をすることに。合宿初日,裏山へ散策に出かけたところ,ケガをした犬っぽいものを救助した。ところがそいつは宇宙人で……

 ここまでが冒頭22分の粗筋であり,そのあと一行は宇宙へ。《地球編》では綿密緻密な背景描写であったものが,《宇宙編》になると打って変わってポップ&キュートに。自然美と人工装飾の対比構造は『サマーウォーズ』を思い出しますね。

 さて,見終わってみての感想は,相当に満足感の得られる作品でした。伏線はきっちり回収しているし,ご都合主義的展開も「ベサメムーチョなら仕方ない」とは思う。ただ,〈宇宙ショー〉側の登場人物については行動原理と行動様式がまったくもって不明。まるでばいきんまんは悪役”という設定を欠いた状態で始まった寸劇のようであり,一体お前達は何がしたいんだよ! との疑問を抱きつつ見続けることになります。

 “仲間を救いに立ち上がる”というディズニー的なストーリーラインが骨格にあるので全体構造としては安定しているのですが,釈然としません。惹き付ける魅力も多いのにマイナスに働く事柄も混じっていて,加点でみるか減点でみるかによって総合評価が変わってしまうような作品でした。取りあえず,もっとインクを出せば良いと思うよ(笑)

BMCSSXBMCSSX 2010/07/29 23:33 監督のインタビューで、キャラ作りを徹底したと言っただけあって、魅力あふれるキャラ達だったわけですが、その分悪役達のキャラ作りはずいぶんおざなりでしたね。
成長物語としてはかなりいいメッセージがあったわけですが、活劇映画にこだわったばかりに、ストーリーは雑になってしまったというか。
それ以外は本当に良かったんですけどね。
俺はインクが可愛かったんで、許せてしまいました、誰も俺をせめられまい(ぉ

genesisgenesis 2010/07/31 17:51 コメントどうもありがとう。アクションに力が入っていたのは認めるのですが,力を入れるべきはそこじゃないだろう,という気がしました。『インク・アフター』を作ってくれるなら観に行きたい(笑)

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Wednesday, 2010/07/21

スタジオジブリ『借りぐらしのアリエッ

[] スタジオジブリ借りぐらしのアリエッティ スタジオジブリ『借りぐらしのアリエッティ』を含むブックマーク

 どうせ日中は暑くて仕事にならないし――と映画館へ。『借りぐらしのアリエッティ』を観てきました。

 良い作品でした。映像美については文句の付けようがない(水の粘性に関しては興味のあるところでしたが)。

 ただ,なんか引っかかるんですよね……。

 ストーリーを粗っぽく要約すると,とある家の床下にすんでいた小人(アリエッティ)が短期滞在した少年に見つかり,いろいろあって,新天地へと引っ越すというもの。妖精に食べ物を分け与えるというのは岡野史佳1/2FAIRY!』にも登場するシチュエーションであり,英国の児童文学を想起させます(今調べてみたら,やはりそうでした)。ただし本作の舞台は多摩。誰か場所についての考察をしている人はいないかと探してみたら,意外にもthen-dさんが話題にしていました。

 閑話休題。違和感を感じ始めたのは終盤,引っ越しを決めたアリエッティが少年のもとへ姿を現した場面でした。この作品のドラマとしての中心は2つあって,[2]アリエッティの人格的成長については旅立ちのシーンで描かれています。ただ,中盤での主題に置かれていた[1]床下の小人と人間のふれあいが引っかかって仕方ない。小人の家が襲われるというシーンが中盤と終盤との境にあるのですが,アリエッティが叫び声を聞きつけて駆けだしても少年の方は動き出そうとしない。これが,どういう心理から生じたものなのか,掴みかねているわけです。

 作品の最後は“めでたしめでたし”という雰囲気で終わっているのですが,離散者が一時の住まいを逐われる場面に他なりません。これを,住まいも“借り”ているものだと悟った小人の視点から(すなわち前述の[1]として)みればいざしらず,人間の少年を視点人物としてみると凄まじく寝覚めの悪い話。作中では少年に心臓病を負わせ,手術に向けての前向きな台詞を言わせて後ろ暗さを打ち消そうとしていましたが,う〜ん……。というか,流浪の原因を作ったのは少年だし。これが,少年が無邪気一辺倒な人物であれば印象も違ったのでしょうが,半端に悟ったようなことを言い出す気障な奴だし。

 『アリエッティ』にはファンタジーな存在(小人)を掛け値なしに受容する人間が不在なために,爽快感には欠けます。少しばかり“青春もの”になってしまったことが引っかかりの原因なのかな。舞台の風景からして否応なく『となりのトトロ』を想起してしまうのですが,まっくろくろすけ」が去り際に恨み言を残していったら同じようにホロ苦いものだったのでしょうか。

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Sunday, 2010/07/18

森博嗣 『目薬αで殺菌します』

[] 森博嗣目薬αで殺菌します 森博嗣 『目薬αで殺菌します』を含むブックマーク

 完結したらまとめて読むことにしよう――と思うに至り離れていた森博嗣のシリーズものですが,『目薬αで殺菌します』(ISBN:4061826123)が半額で買えたので読んでみた。

 やはり初心を貫くべきでした。(現時点では,との留保を付しておきますが)面白いものではありませんでした。

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Saturday, 2010/07/17

島田荘司 『斜め屋敷の犯罪』

[] 島田荘司 『斜め屋敷の犯罪』  島田荘司 『斜め屋敷の犯罪』を含むブックマーク

 立ち寄った古書店の105円で見つけたので,島田荘司『斜め屋敷の犯罪』1982年版(ISBN:4061810294)を購入。

 財を成した人物がオホーツクを望む場所に建てた通称「斜め屋敷」。クリスマスの夜に客が招かれたが,雪の降る中で運転手の男が死んだ。次いで…… という連続殺人。

 読者への挑戦が出ても一向に検討がつかず。

 解決編を読んで笑いました。バカバカしい大げさなトリックを真面目に仕掛けてしまう新本格が大好きです。

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Tuesday, 2010/07/13

支倉凍砂 『狼と香辛料XII』

[] 支倉凍砂狼と香辛料XII』  支倉凍砂 『狼と香辛料XII』を含むブックマーク

 繁忙期を抜けてだいぶ仕事量が減ってきたので本を読む。この3か月間というもの随分と慌ただしく,読んだものといえば『ニャル子さん』と『テケリさん』と『生徒会の八方』でした。しかも,読んでいる最中に眠りこけてしまう体たらく。一日のうちに読了したのは久しぶり。

 で,この第12巻(ISBN:4048679333)ですが,ゆるゆると旅路は続く中,ゲストキャラが出てきてイベントが起こって丸く収まって……。テレビドラマ『水戸黄門』の如く安心して見ていられます。

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Monday, 2010/07/12

片山一良監督『いばらの王』

片山一良監督『いばらの王 片山一良監督『いばらの王』を含むブックマーク

 そういえば,札幌では公開が一箇月近く遅れていたはずの『いばらの王 -KING OF THORN-』って何処で上映しているんだっけ? と調べてみたら今週で終了の予定になっていました。急ぎ,雨の降る中を映画館へ。

 予告編を観ていたので,(1)石化病の対症としてコールドスリープをする,(2)目覚めたところで怪獣に襲われる,(3)それと花澤香奈,という予備知識だけです。封切りから時間が経っているということもあり,観客は20人弱。中央正面の席に座りました。

 ――ちょっと後悔。ホラー&サスペンスが苦手なのに,大画面で飛び散る血しぶき,大音響で砕ける頭蓋骨でくじけそうになりましたよ。

 基本は脱出劇。

 何だか“面白かった”ような気はするのですが,どうにも消化不良な感覚が拭えません。いったい水中で呼吸を止めていたのは何分間なんだよ,とか,いきなり社長が登場して内輪の事情を説明してくれましたけれど御都合主義ですよね? とか,海水が海水面よりも高いところまで吹き上がっているんですけれど! とか,具現化って発動者が活動を停止したうえ城外に出ても有効なの? とか,結局オルタナティブって何時の時点であれとああなったのか確認させてよ詩音! みたいな疑問がぐるぐる。

 もういちど観直して伏線を確かめたいところではありますが,見たくない場面も多いしなぁ... かといって,原作を読んでみたいという意欲も湧かないし...

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