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博物士

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Sunday, 2012/03/25

カサス・コルガーダス

[] 『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』舞台マップ @クエンカ探訪  『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』舞台マップ @クエンカ探訪を含むブックマーク

 NRT成田からAMSアムステルダムへ向かう機内で,『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を観ました。通して視聴する機会を逸していたもので,これが初見です。

 登場人物名の言語的由来がバラバラなのは,混沌とした世界が舞台であることを提示しているものだと思われます。が,終盤で登場するローマ兵が話していたのがドイツ語で…… 〈通じない言葉〉が聞き取れてしまったので,私が混乱したり(^^; あと《フィーエスタ・デュ・ルミエール》ってスペイン語なのかフランス語なのかはっきりしなくて,むずむずする。 

 それはさておき,中心となって物語を支える柱の作り込みが失敗していたな,というのが率直な感想。結末において,一兵卒の奏でる音楽によって戦争が回避されるというのは,ちょっと解せない。それならばいっそ,搭乗兵器に密かに仕込まれていた緊急停止コードが《アメイジング・グレイス》だった――という奇蹟でも起こしてくれた方が未だ納得できます。その他にも,登場人物の行動原理に不可解なところが多くありました。例えば雪の中をやってきたローマ兵。伝承の舞台を観にいきたいという欲望があったにせよ,どうして敢えて軍事的緊張の高まっているときに? とか,軍服を脱いで変装して来るべきでは? とか。


 さて,スペイン滞在中,研究活動をしない(できない)週末であれば時間が取れそうでしたので,日帰りで『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の舞台となったクエンカ(Cuenca)に行ってきました。放映前の2009年9月にいちど訪問しているのですが,その時はたまたまお祭りの日で見られないところがあり,心残りもありまして……。

 2010年12月にはマドリードとバレンシアの間に高速鉄道AVEが開通し,所要時間も1時間弱となりました。RENFE(スペイン国鉄)のウェブサイトで購入したeチケットを印刷して持っていくだけで済むようになり,購入手続も楽になりました。ところがです。時刻表を見てみると,クエンカには在来線とは別にAVEの新駅ができたらしい。この新駅の情報が見当たらなかったのです。着いてみれば荒野の中にぽつんと出来た駅でして,これをクエンカというのは無理があるような場所(例えて言うなら新青森駅)。町歩きの最中に《緊急事態ヲ宣言ス》るはめにならないよう駅のトイレに寄ってから出たところ,連絡バスが走り去ってしまいまして…… そもそもバスの時刻表も貼っていないという。タクシーも皆無。これはもう約4kmの道を歩くしかないか――と決意したところで次の連絡バスが来て事なきを得ました。今後AVEを使ってクエンカへ出かけられる方,新駅はかなり不便ですのでご留意ください。


より大きな地図で 『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』舞台探訪マップ を表示

 あとはもうひたすら,18時52分発に帰りの普通列車が出るまでの約9時間,ひたすら歩き回って場所の確認をしました。それで分かったのは,『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』では良く言えば背景を上手く加工して使っている,悪く言えば作品の中での組み立てと実際の位置関係とが大幅に違っていて探訪が無茶苦茶大変,ということでした。それでも『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を追いかけて歩いたお陰で,前回は足を踏み入れなかった横道に入り込み,絶景を眺めることができました。

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Friday, 2012/03/23

[] NRT-AMS-VLC  NRT-AMS-VLCを含むブックマーク

 研修のためスペインへお出かけです。昨日は夕方まで学生の進退がかかった大事な会議がありましたので,KUH釧路‐HND東京羽田の最終便で移動。日暮里に前泊してNRT成田空港から出発です。移動にはスカイアクセスを利用しましたが,だいぶ便利になりました。今回のフライトには,珍しく釧路からの出発が選択できたKLMオランダ航空を利用。1155発のKL862便に搭乗し,1530にAMSアムステルダム着。

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待ち時間にはスキポール空港内の美術館を観て,1740発のtransavia(KLMとのコードシェア便)にて2005にVLCバレンシア着。

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Tuesday, 2012/03/20

genesis2012-03-20

[] 『ストライクウィッチーズ劇場版』位置関係メモ  『ストライクウィッチーズ劇場版』位置関係メモを含むブックマーク

 たちきちさんがまとめられた舞台検証( http://d.hatena.ne.jp/tachikichi/20120318/1332066840 )を読んだら気になってきたので,急遽,『ストライクウィッチーズ劇場版』を観てきました。

 ノベライズの副題が「還りたい空」であるという時点で結末はみえているわけですが,宮藤芳佳の魔法力が××する場面はご都合が過ぎるなぁ,とか,ルール遵守にこだわる新人・服部静夏についてはストーリーが上手く回収できておらず終幕ではキーワードが〈仲間〉にすり替わっていたのはちょっと――とか引っかかるところはありましたが,映像については申し分ないものでした。

 で,背景を確認しにいったものの,エンドロールに出てくるものについてはローマっぽいものが幾つかありそうだ,というのが分かっただけで確証には至りませんでした。

 これで終わると残念すぎるので,これから観に行く人のために少しばかり道案内をしておきます。『ストライクウィッチーズ』は実在の国家を念頭に置きながらも固有名詞をいじっているので……

 まず芳佳が留学する先である《ヘルウェティア》ですが,これはスイスラテン語:Confoederatio Helvetica)を指すものでしょう。上陸地点は《パ・ド・カレー》とクレジットされていましたが,フランス(作中ではガリア)北東部に同名の港があります(仏語:Calais)。また,芳佳がネウロイの襲撃を受ける地点は南東方向にランス(仏語:Reims)がある場所でしたが,それであればドーバー海峡からスイスに向かう道筋にあたります。ドイツ(作中ではカールスラント)との国境側へ近づかないようにという注意であるとか,ローレライ(独語:Lorerei)に近いライン川近辺から煙突みたいなのが侵入するという状況も整合します。


より大きな地図で ストライクウィッチーズ劇場版 を表示

 このように本作で登場した地域は大まかに絞れるのですが,それ以上に特定する手がかりに欠けます。

ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空 (角川スニーカー文庫)

genesisgenesis 2012/03/20 22:35 追記) 当所,聞き取った音を《ヘルヴェティア》と書いていたのですが,hachimasaさんからのご指摘を受けて《ヘルウェティア》と書き改めました。

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Sunday, 2012/03/18

[] 富山県立近代美術館  富山県立近代美術館を含むブックマーク

 引き続き富山県内で現地調査――だったのですが,天候状況があまり良くなかったので早めに切り上げ,県立美術館を訪ねてきました。『パリで学んだ画家たち』という特別展が開催されていたのですが,率直に申し上げて,混乱した構成でした。留学経験がある画家だけを集めても,まとまらないよね…… 

 ところが,常設展は素晴らしいの一言。こういった地方の公共美術館は,その使命からして郷土作家の作品が中心にならざるを得ないことが多いのですが,富山県立の場合は西洋絵画のマスターピースが並んでいてびっくり。特別展よりも常設展の方が良いというのは,滅多にない体験でした。

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Saturday, 2012/03/17

[] 富山(高岡・伊波・城端)  富山(高岡・伊波・城端)を含むブックマーク

 引き続き富山に滞在し,現地調査。

 まず午前中には研究会の会員を引き連れ,高岡古城公園にある「ぱちぱちってして」の噴水,ならびに「あいちゃん」のモデルになった『HACHI-HACHI』をご案内。

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 次いで,伊波在住の彫刻家・西村宜繁id:syaki)さんの工房を訪問。まさしく,まな板*1 に『Another』を彫っておられたところでしたので,サブカルチャーに関してお話を伺ってきました。

 最後に城端へ向かい,曳山会館を見学したり,じょうはな座で『true tears』特別住民票を発行してもらうなどしてきました。

*1:参考:「まな板が如月千早」
http://d.hatena.ne.jp/syaki/20080907/p3

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Friday, 2012/03/16

genesis2012-03-16

北日本サブカルチャー研究会『アニメにみる地域表象』  北日本サブカルチャー研究会『アニメにみる地域表象』を含むブックマーク

 北日本サブカルチャー研究会(代表:近藤周吾・富山高専准教授)の第2回例会(於:富山大学)にて,「アニメにみる地域表象――『true tears』を例として」と題する講演をしてきました。

 聞くところによりますと近く富山県ふるさと文学館が開館するのだそうですが,万葉集からアニメに至るまで蒐集することを目指しているとのこと。それで不肖私が,富山を舞台とするアニメの状況について50分ほど話してまいりました。

 会場へは,地元の方はもちろん,はるばる長野/大阪/奈良/兵庫からも足を運んでいただきました。どうもありがとうございます。

 余談ですが,この日の宿に到着したところで『ロカルちゃ!富山』の第5号を手にしました。富山県の観光課が作った情報誌なのですが,良くこれだけ調べ上げたものだと感心する出来です。

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Wednesday, 2012/03/07

クローズアップ現代

クローズアップ現代『“聖地巡礼”の舞台裏』の裏話  クローズアップ現代『“聖地巡礼”の舞台裏』の裏話を含むブックマーク

 本日,NHKで放映された「クローズアップ現代」『アニメを旅する若者たち “聖地巡礼”の舞台裏』では,データ提供のお手伝いをいたしました。深く関わっていたわけではないのですが,番組がどのように作られていくのか少しだけ観察できたので記念にこぼれ話を。ディレクターのYさんから最初に連絡があったのは,ちょうど1か月前でした。

昨年12月に発表した論文〔→詳細〕を読んでいただいたということでして,電話で1時間半ほど話をしました。この時点で既に『らき☆すた』についての取材をしていたようなのですが,それだとありきたりな町おこしの話になってしまいますねぇ〜 てなことを申し上げました。で,他に取材するに相応しい方として研究者と,舞台探訪に取り組んでいる方とを数人ご紹介しました。

 その後,城端とかに取材が入ったらしいという噂は聞いておりましたが,私はまったく関知せず。3月1日にNHKから告知が出て,3月7日に放映予定であることを知りました。それが今週の月曜日,3月5日の未明にかずぴーさんを経由して,アニメの舞台がいくつあるのか知りたいという問い合わせが入りました。

で,午前中の3時間をかけ,私が『舞台探訪アーカイブ』からデータを吸い出して一覧表を作り渡しました。それをかずぴーさんが3時間ほどかけて編集し,NHKに伝達。

 何せこれが放送52時間前の作業でしたので精査などできず,舞台が集中している東京や大阪については当初から計算を断念しました。で,かずぴーさんに割り出してもらった数字は379か所

これに東京23区を加えれば,少なくとも〈ロケ地〉は400か所を超えるだろうと伝えました。ただ,この時点では〈舞台を特定可能な作品の数〉という別な数字もありました。

 

どちらを使うべきかの相談を受けたのが放送前夜の21時45分。最終的に確定したのは放送当日の午前4時頃だったようです。よく間に合ったな……

特別に有名な名所があるわけでもない地方の町に、突然、若者が大挙して訪れる。そんな現象が全国各地に広がっている。共通しているのはアニメの舞台となったこと。その地を“聖地”になぞらえ、“聖地巡礼”ブームが広がっているのだ。今や“聖地”は全国400カ所以上、10億円の経済効果に湧く町もある。

番組予告

というわけで私が直接に関わったのは,番組の冒頭に一瞬だけ写った日本地図の元データ提供です。是非ともじっくり眺めてやってください。

引用画像の著作権NHKに帰属します

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