当って砕けて後悔なし

 久しぶりにイラストを描きました。といっても二次創作ですが。碧い瞳の中の義憤の205000ヒット記念イラストです。

 人様のイラストに講釈たれるより、自分で描いてみることだ!ということで主観的な色使いに挑戦。以前にもこうした色使いを試したことはあるのですが、今回はこれまでで一番積極的にいきました。

 結果的に会心の出来にはなっていませんが、無難な方向にまとめて「ああ、もっと何かに挑戦すれば良かった」と思うより、この方が得るものが大きいです。精神衛生上も良いですし、自分で描いてみて初めて分かる発見があります。それは「何か?」と聞かれても言葉にできないもの、描いた人にだけ分かる確信です。この瞬間がたまらない!(笑)やはりイラストレーターたるもの、アマチュアであろうとハングリーでなければね。

 それにしても色彩という要素にこだわると、イラスト全体の主題は弱まってしまうものなんだなぁと、描きながら感じました。色彩と形態が噛み合ってないだけだって?(笑)
 でも、仮に背景を入れる場合も、それは主題よりも要素を補うものになるんだろうなぁ、とか思うのですよ(←何を言ってるのか意味不明)。もちろんデッサンも自分で満足いくまでやっていますけれども。

 クリックするとより大きな画像が見られます。


catherine

ライトノベルの挿絵はコミックの「見せゴマ」的にレイアウトされているのでは

 思いつきの域を出ないのですが、ライトノベルの本文中の挿絵は、コミックの「見せゴマ」と同じ手法で置かれているのではないか、などと考えました。

 「見せゴマ」というのは、コミックの中で「読者に見てもらうよう描かれているコマ」のことです。「え?コミックのコマは全部見るためのものじゃないの?」とお思いかも知れませんが、いえいえ違うのですよ〜。コミックの中には「見せゴマ」の他にも、リズムを付けるための色々なコマがあるのであります。たとえば間を取りたいときは内容のない「捨てゴマ」を置いたりしますし、ページをめくる直前には次の展開を予感させる「引きゴマ」が良く使われます。これに対して「見せゴマ」は一番盛りあがる、クライマックスで使われるコマです。使い方は場合によりけりで、読者を驚かせたい時は前ページの「引きゴマ」を裏切る内容でページをめくった1コマ目に描かれますし、流れや見栄えを重視するならば見開き2ページ目の上側(右→左に読んでいくコミック本ならば左ページの上側)にどどーんと置かれることが多いと思います。これらのコマは読み進みやすいようにレイアウトが工夫されています。マンガ家はイラストレーターであると同時にレイアウトデザイナーでなければなりません。

 で、1枚もののイラストと、コマが連続するコミックはそうしたリズムの取り方やレイアウトの点で大きく異なることは重々承知の上でこう思うのです。

 仮にライトノベルの挿絵を、1枚もののイラストとしてではなくコミックの断片として描くとなったら、それは「見せゴマ」のみを描くことになるのではないでしょうか。

 というのも、ライトノベルの挿絵のレイアウトのされ方が、コミックの「見せゴマ」と似ているように思えるからです。通常は流れと見栄えを重視して左ページにレイアウト。(左に読み進めて行く本の場合、左ページにイラストが置いてある方が見栄えが良い、と思います。確信はありませんが。)読者をサプライズさせるイラストの場合は右ページにレイアウト、というように。実際にイラストのレイアウトを決めるのはイラストレーターさんではなく編集さんやデザイナーさんなのでしょうが、ライトノベルの編集、デザイナーをやられている人は、コミックの編集、デザインの経験もありそうですし。いや、想像の域を出ないですが。

 そこのところ、イラストやコミックを描かれる人の意見を聞いてみたいです。

  • 追記

 1枚もののイラストは、1枚の中でキャラやら作品世界やらいろいろなものを説明するものと言えます。一方、コミックはコマ単独ではキャラや作品世界の1面ずつを説明し、連続するコマでキャラや作品世界全体を作るものと言えそうです。そう考えた場合、ライトノベルの文中の挿絵はどちらに近いのでしょうか?私はなんだか1枚もののイラストよりも、コミックの1コマと捉えた方が近いような気がするのです。

  • さらに追記

 あ、でも1枚もののイラストでも、表紙のように説明を詰め込むものと、文中の挿絵のように1面だけを描くものとで、違う手法が確立されていると見るべきなのかも知れません。うーん、勉強不足。(汗)