「涼宮ハルヒ」が同人ジャンルになるとするならば、それは長門有希が多数に認知されてから
★大人気の涼宮ハルヒが同人誌のジャンルにならない理由
その1:ハルヒの個性が強烈で、ハルヒがいないと脇役キャラが光らない
その2:脇役キャラが特異な個性の持ち主で、単体として使いづらい
その3:カップリングのバリエーションが少ない
その4:物語を拡げにくく、パターン化する
その5:よって単発で終わるAngel Heart Club-『懐の広いマリみてと狭いハルヒ』
http://home.att.ne.jp/wave/applepop/#200604-21
私は「涼宮ハルヒ」のTVアニメ版を見ていないのですが、恐らくTVアニメは1クールで、原作のせいぜい3巻までしかカバーできないと予想しています。そしてそのTVアニメを見た方たちが同人の主力となるならば(多分そうでしょうが)Angel Heart Clubさんの考えは正しいと思います。
その一方で、原作の4巻「涼宮ハルヒの消失」以降では、上の「その1〜その5」のうち「その3」以外はあまり成り立たず、むしろ逆の傾向が見られるのではないかとも思います。ハルヒは強烈なキャラですが、ハルヒだけが突出するのはシリーズの序盤のみで、4巻以降は長門有希や朝比奈みくる、とりわけ長門有希の存在感が増してきます。ストーリーも一本道から、あみだくじのように複数のエピソードが並走するゲーム的なものへと変わっていきます。
となると、
- TVアニメから入った人が原作の4巻以降まで読む
- TVアニメで原作の4巻以降がカバーされる
のどちらかの条件が満たされれば、ハルヒの同人誌が一気に作られやすくなるのではないでしょうか。前者は難しいかも知れませんが、後者は最初のTVアニメ版が商業的に成功すればTVアニメ第2弾として充分あり得ます。
ハルヒが同人ジャンルとしてブレイクするとすれば、それは原作4巻以降のエピソードの知名度が上がり、長門有希がヒロインとしてファンの多数に認知されてからでありましょう。実際、これまでのハルヒ本は4巻以降を元にした長門有希メインのものが多いと思います。
- 追記
なんだか各所での記事だけですと「ハルヒ」の同人本が全然ないような感じがしてしまうかもしれません。けれどもそんなことはどなたも書いていませんし、2003年の冬コミには早くもハルヒのサークルが出ていました。その後も地道に活動されている方はいらっしゃって、回を追うごとにサークル数は増えています。ジャンル、と呼べるほどではないですけれども。