「ばけらの!」の適当な感想

ばけらの! (GA文庫)

ばけらの! (GA文庫)

 これは、ハセ・クライスナー社の日雇いアルバイト・杉井ヒカル(仮名)が、抱き枕の梱包作業をサボりながら綴る、妄想の物語である。かもしれない。

  • 杉井ヒカル、目を覚ませ! それは抱き枕だ! 早く(以下略)
  • 美少年ばかりの話にして乙女ロード進出・池袋制覇を狙うつもりはないようです。
  • 業界ネタ部分はいろいろ妄想できて非常に面白かったです。
  • それ以外の部分は正直言って可も不可もなし。特別つまらない訳でもないですが、突き抜けたものもないです。
  • 電撃文庫らしきレーベルでは、ある作家の原稿が落ちると順番待ちの作家の原稿が繰り上がるというネタがありましたが、現実の電撃文庫も恐らくそうなのでしょう。
  • でもそれは余裕がある電撃ならではの話であって、新興レーベルの、例えば一迅社文庫とかGA文庫とかHJ文庫では誰かが原稿を落とすとその月の刊行数をキープするのが大変なように見えます。というか、ぶっちゃけ9月の一迅社文庫GA文庫は相当やばくありませんでしたか?
  • そもそも新興レーベルは恒常的に作家の頭数を揃えるのに苦心していそうです。電撃文庫富士見ファンタジア文庫でデビューした作家さんにとって、新興レーベルは売り手市場になっているように見えるし、「ばけらの!」のネタにもそうした現状が反映されていると思います。

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎 (GA文庫)

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