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『昭和史講義【戦後篇】(上)』を開いたら、『日本の黒い霧』のラストボロフ事件を扱ったくだりは「明らかに事実と異なる部分が少なくない」、「松本の当該記述は明らかな誤りなのである」とあった。(事件自体については本書14章で取り上げているそう)。時代…

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『ネット右翼とは何か』第4章「ネット右翼と参加型文化」(倉橋耕平)第5章「ネット右翼と政治」(ファビアン・シェーファー/ステファン・エヴァート/フィリップ・ハインリッヒ)を読んだ。4章は「メディア・リテラシー」って単語を例にとって用語が換…

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『ネット右翼とは何か』の「第3章 ネット右翼の生活世界」(樋口直人)を読んだ。ネット右翼の背景としてミリオタ、宗教、武道を取り上げているんだけど、今から見て驚くのは、「宗教を背景にもつネット右翼はそのほとんどが幸福の科学信者で、神道や仏教関…

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『ネット右翼とは何か』の「第3章 ネット右翼の生活世界」(樋口直人)を読んだ。ネット右翼の背景としてミリオタ、宗教、武道を取り上げているんだけど、今から見て驚くのは、「宗教を背景にもつネット右翼はそのほとんどが幸福の科学信者で、神道や仏教関…

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『ネット右翼とは何か』第2章 ネット右翼活動家の「リアル」な支持基盤(松谷満)を読んだ。第1章でも用いたデータを分析して2016年都知事選で桜井誠に投票した有権者像を探っている。興味深かったのは次の件。 本章では、インターネットで実施した大規模調査…

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『ネット右翼とは何か』の「第1章ネット右翼とは誰かーーネット右翼の規定要因」(永吉希久子)を読んだ。サンプル数77084人の世論調査から①中国と韓国への排外的態度、②保守的・愛国的政治志向の強さ、③政治や社会問題に関するネット上での意見発信・議論への…

先月見た映画で印象に残ったもの

ヒッチコックの『裏窓』とかアンジェリーナ・ジョリーとデンゼル・ワシントンの『ボーン・コレクター』とかに首を傾げた先月を思い返して記憶しておきたい気がするのは以下の三本。 『キスキス・バンバン』 www.youtube.com 全体的に良くできてた。ほんのち…

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『襲撃』(レイナルド・アレナス 山辺弦訳 水声社)を読んだ。独裁国家の官僚してる語り手の憎悪の乗った語りに感心してページをめくった。舞城王太郎とか栗原康とかを連想した。どっちも文章は好きなので、連想させたアレナス+山辺も楽しく読めた。描かれた…

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ちょっとまえのこと、『〈資本論〉入門』を読んでいてこんなくだりにぶつかった。 労働力の価値は不変ではない。それが変動するのは、生活必需品の費用が変化するからだけではなく、労働者を再生産するのに必要な商品群が、先に述べたあらゆる広範な諸力によ…

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デヴィッド・ハーヴェイ『〈資本論〉入門』(森田成也・中村好孝訳)を読んでたらこんなくだりにぶつかった。 ウッドロー・ウィルソンは、国際連盟の創設のために尽力した偉大なリベラル派のアメリカ大統領であるが、一九〇七年にコロンビア大学で行なった講義…

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先日、過去記事にこれが出てきた。 gkmond.hatenadiary.jp これだけ褒めててしかもこんな褒め方してたのにほとんど忘れてるじゃねえか(サル、ゴリラ、チンパンジーは覚えてたけど)ということで再読してみた。十年たつといろいろ感じ方の変わるところもおそら…

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『テロルの女たち』第五章「理知」と「意志」のフェミニズムを読んだ。論じられているのは平林たい子。メインは「施療室にて」。おもしろかった。テロルの女たち 日本近代文学における政治とジェンダー作者:倉田 容子花鳥社Amazonデヴィッド・ハーヴェイ『〈資本論…

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『テロルの女たち』第四章。福田英子の戦略っつーんなら、幸徳秋水ら男性論者と見方を同じうしているがしかし、って展開するより、ここは18世紀19世紀ヨーロッパの女性作家が男性名をペンネームで用いたのと同じような処世術であって、ここを受け入れている…

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サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』によるとベラルーシでは粛清の犠牲者慰霊の十字架がトラクターで撤去されたことがあるらしく、駄目な国のやることは似てるんだなと思った。この本に描かれているベラルーシはところどころとても見覚えがある感じする…

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倉田容子『テロルの女たち』パラパラ。『鬼啾啾』を扱う三章の、法の変化(敵討ちの扱い)が規範を変えて、それが物語の論理に影響を与えているって指摘は面白い。ところで68ページにホワイトテロルって単語が出てきて直接行動とイコールで結ばれてるんだけど…

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『泥棒成金』を見た。たあいもない話だったけれども、グレース・ケリーがときおり見せるくしゃっとした笑顔が貴重に思われた。写真で見るケリーはクールビューティーって評判に合うような澄まし顔系が多い印象で、へえこんな顔するんだと思った。あとはキャ…

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www3.nhk.or.jp 本人言うところの犬猫レベルを煽動して自殺者出してる人間が調子に乗り続けてたら襲われたって話に見えるけど、警察がとっとと立花捕まえておけば、こんな事件は起きようがなかったので警察のだらしなさで起きた事件だね。ところで、現場にい…

河上肇『近世経済思想史論』をKDPしてみた

こんな本。近世経済思想史論作者:河上肇じーけーもん堂Amazon なんでかっていうと、渡辺清って人の『砕かれた神: ある復員兵の手記 (岩波現代文庫 社会 88)』って本に出てきてて、 資本家階級と労働者階級の対立、資本主義と社会主義の形態、生産力と生産関…

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『裏窓』見直して、最大の謎は口を開くとモラハラなカメラマンになぜグレース・ケリーがあんな目ロメロになっているのかということだったのだが、もちろん出会いのエピソードなんかはないのだった。同じ服を着ないって設定が徹底されていたのは今回初めて印…

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ドンチッチとアンソニー・デービスのトレードを知ったときは、こんな感想だった。 gkmond.hatenadiary.jp のだが、レイカーズはその後勝ち続け、マヴスのほうはデービスが初戦で怪我して、おまけに昨日カイリーまで怪我しちゃって今季終了かって様相に。選手…

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『真実の行方』を見た。予告編が面白そうだったので。 www.youtube.com 面白そうじゃない?見始めたときは勝手に80年代の終わり頃の設定だと思い込んでいたんで、キーレスエントリーが使われたところで公開年代を見直し96年なのを確認した。96年だと思うと「…

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久々にKDPのファイルを提出。今回もあれこれつまずいたけれども、結構CSSいじるの好きかも。何を出すのかは近々。

先月見た映画で印象に残ったやつ

書いとかないと忘れるので今月も。見た順。 『アンノウン』 www.youtube.com 予告編見て面白そうだったので再生し、前半が進んでいくにつれて、この風呂敷たためるの? と嫌な予感が膨らんでいったのだけど、見事につじつまを合わせていたので感心した。配信…

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www.nikkei.comまさかこんな法律の制定を見せられるとは思わなかった。頭が腐ると波及が早い。アメリカなので司法が戦うだろうけど猿真似したがる島国とかありそうで、そこの三権分立はあんま期待できないとなると、遠からず文明国なの? って場面を見せられ…

河上肇『近世経済思想史論』より

件名にした本、所謂危険思想の説明だと言って、マルクスの紹介をしているんだけども、「なるほどこりゃたしかに危険思想(笑)」と思ったところを紹介したくなったので貼っておく。用字は新字新かなに直してあるし、ところどころ仮名に開いてある。 以上述ぶ…

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www.chibanippo.co.jp 終わったら忘れちゃうんだろうけど、いちおう記録。勝つ気でやってるなら入れないって意思表示が可能だけど、これは動画の視聴回数のためにやってて、もう固定客だけ掴んどけばいいんだろうから割と処置なしだよな。でもなんで選挙運動…

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www3.nhk.or.jp www3.nhk.or.jp ふと1ドルは150円程度なのだからと思ったらすげえ話だなと思った。国家予算一年分の希望額を超える金アメリカに使います、選挙の争点にはいたしませんってんだもん。殖民地という言い方は植民地経験してるとこの悲惨さ軽く見…

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アンドレ・イグダーラの永久欠番セレモニーがあった。映像を断片的に眺めただけだけどもちゃんと評価されてよかったなあと思う。王朝のビッグ3はカリー、トンプソン、グリーンということになっているけれど、カーとイグダーラが揃ってる年しかウォリアーズ…

柳広司「赤と黒」

『アンブレイカブル』最終話。扱われているのは三木清。東京大空襲が背景。 印象に残ったのは以下のくだり。 相手国の意志決定機関は破壊しない。 それが、戦争当事国同士の暗黙の了解だ。権力者は戦争では死なない。だからこそ彼らは気楽に戦争を始め、どん…

柳広司「カサンドラ」

『アンブレイカブル』の3本目。扱われているのは横浜事件(横浜事件 - Wikipedia)(作中ではもちろんそうは呼ばれていない)。 関連書で読んだことあるのは『治安維持法小史』『横浜事件再審裁判とは何だったのか』『横浜事件の真相ーつくられた泊会議』あ…