多弦楽器の暴奏

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

心よりいず、願わくば再び心に至らんことを

昆虫と花

小型のハナムグリのがピラカンサの花粉を食しています。不思議なことにこのコガネムシの仲間は小さな白い花を好むそうで、花の方はそのリクエストに応えるかのように、小さな白い花を上向きにたくさん並べています。

花にむぐって(もぐって)、雄花の花粉を食べ、身体のあちこちにその花粉を付着させています。その状態で別の花のところに移動し、またむぐることで受粉の仲立ちをしているそうです。たしか中学だったかの理科の授業で習った虫媒花ですね。

ややもすると、一方的に貴重な花粉をむしゃむしゃ食い漁り、花からすればたいへん迷惑な害虫のように見えます。しかし、実は花粉という栄養素を報酬として提供することで虫のほうが植物の繁殖に利用されていると考えれば、むしろ互恵関係にあるといったところでしょうか。

甲虫類全般にいえると思うのですが、運動の能力が低いのか外敵に対して不用心なのか、子供の手でも簡単に捕まえることができます。幼い頃、よくこうして手にとって、まるで金属のような光沢を持つその硬い羽根を時間をかけて眺めたものです。

昆虫を見つけるたびにちょっと喜んでしまうのは、今も昔も変わりません。そして、こうやって写真に撮って、撮影したデータを拡大して観察して楽しんでいます。



ベニシジミ


アゲハチョウの幼虫。うまく緑に溶け込んでいます。