Hatena::ブログ(Diary)

ぐだぐだfreedom

南関競馬重賞史ジャンプ
序文 注記・参考文献表
第一部:1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 1966 1967
第二部:1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983
第三部:1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994
第四部:1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005
第五部:2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
終わりに
索引:ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ・ラ・ワ行 英字

そのほか記事
シリーズ?物:競馬観戦系 荒尾廃止 日韓競馬2013 東京オリンピックと南関東競馬 『競週地方競馬』を読む
単発雑文:ホウセント・フクパーク考 プレイアンドリアルについて ビーボタンダッシュ 地方競馬の売上
そのほか、まあ駄文ばかり色々と……

2014-07-27

1961年――秋の特別(センジユ)、川崎記念(マツカゼオー・シヨウザン)ほか

1961年

公営日本一(サラ)サキミドリ秋の鞍
最良のサラ4歳馬サキミドリ同上
最良のサラ荘馬イチアサヒ川崎開設記念・新春盃
公営日本一(アラ)センジユ秋の特別
最良のアラ4歳馬エロルデ春の特別
最良のアラ荘馬センジユ前述

この1961年という年は、公営競技界には「長沼答申」によって知られている。すでに競輪の廃止法案は社会党以下の革新勢力により複数回国会へ提出されていたが、繰り返される騒擾事件を受けついに政府も重い腰を上げざるを得なくなった。2月に有識者からなる内閣府直属の諮問機関である公営競技調査会が創設されると、敏腕大蔵官僚であった長沼弘毅が会長に就任する。7月に提出された答申は前述の通り「長沼答申」と呼ばれ、公営競技憲法とまで謳われた。

 客に影響がある具体的な内容としては、場外の新設の停止――南関東では、川崎野毛に場外を持っていたらしい――、射幸心を煽る式別の廃止――当初は連勝単式全廃まで掲げられた。結局、従来の6枠連単から大井は8枠連複、ほか三場は前半6枠連複・後半同連単併用制――などが挙げられる。だがなによりも南関東にとって大きかったのは、競馬施行者の一部事務組合化と戦災復興・罹災指定市の開催権消滅、そして開催の原則土日化の勧告だろう。前者は戦災復興などのために競馬場所在地以外でも競馬開催権を得た自治体が多く存在したのだが、終戦から15年以上を経たことだしこれを停止。ついでに開催数を大幅に間引きしようというもの。後者については当時の南関東府中ダービーデイ以外364日開催しており、実態との摺り合わせが問題となった。結果的に地方競馬側で反対運動が盛り上がったこともあり、指定市の開催権についてはひとまず3年間の延長。また週に一度のギャンブルホリデーを設けることで決着している。

 こうした「社会公害論」が盛り上がる一方で、この年の南関東競馬ではオリンピック協賛競馬という形で国策への貢献が行われた。また久しぶりに重賞戦線が再編され、ブルーバードカップ・千鳥賞からそれぞれ性別条件が外れ、サラの大井盃・桜花賞は牡馬・牝馬限定戦となっている。またレース名の安定しなかった浦和のこがね賞は、ようやくシルバーカップへと落ち着いた。そしてその内実はというと、サラブレッドではオンスロートと春の4歳重賞2勝のヤグチホープが中央入りした穴をマツカゼオーら元中央の重賞級馬が埋め、アラブではセンジユが超酷量にも負けずに最後の一花を裂かせている。さらには直近の6戦で5勝2着1回という戦績を引っ提げて、関西より次なる怪物ミヤマシユーホーが転入。C2格付けからの条件戦ながらも、順調に連勝街道を驀進していく。

<レース・メモリアル>
川崎記念 7月16日 川崎競馬場 サラ系ハンデ 距離2000m 1着賞金:150万円
1枠1番 △ダイサンコトブキ 牡5 宮下哲(55)
2枠2番 ▲イチアサヒデ 牡7 高柳(55)
3枠3番  オータジマ 牡7 松浦(52)
4枠4番 ◎マツカゼオー 牡5 赤間(53)
5枠5番  タイセツザン 牡6 勝又衛(52)
6枠6番 ○シヨウザン 牡6 永田(51)

 たんなる戦績不振から、天皇賞や大障害のような勝ち抜きレース制覇後のローテーション、脚部不安ダート転向。中央競馬から地方競馬へと有力馬が転入してくる理由は様々だが、いずれにせよ70年代に入っていよいよ賞金格差が拡大するまで、彼らは絶えず南関東へと流入しては重賞戦線を賑わせた。とはいえ、まだまだ競争条件が多様化する以前の時代。中央競馬でも南関東でも、その真価を発揮する環境を得られないまま消えていった馬も、さぞ多かったことだろう。

 すでに府中の開催もなくなった7月半ば。この年の川崎記念は日曜日ということもあって、当時の川崎競馬場レコードタイの3万8000人余りが来場している。ただし、6頭立てのうち南関東生え抜きは、出川厩舎のダイサンコトブキのみ。なかでも安田記念でそれぞれ3着・4着してから南関東へ転入したマツカゼオー・シヨウザンの2頭が、単勝発売1734票中1529票を占めるほどの圧倒的な支持を受けた。

 マツカゼオーは牝系がビユーチフルドリーマー〜アストラル、父はプリメロ最良の後継トサミドリ。全兄姉に1954年の最優秀5歳以上牝馬チエリオ(1950年産)と1955年皐月賞馬ケゴン(1951年産)、半妹に1962年優駿牝馬を勝ったオーハヤブサ(1959年産・父ヒンドスタン)がいるという超絶良血馬である。実際その血に恥じることなく、中央時代はデビューからレコード更新3回を含む4連勝で朝日杯を制覇。4歳になっても順調に勝ち進み、弥生賞を勝って臨んだスプリングSで本番前に西の総大将・コダマと対決している。ところが、ここは大きく崩れて6.9秒差の最下位に沈んでしまった。皐月賞は建て直して2着に来たが勝ったコダマからは0.7秒離されており、ダービーも直線伸びを欠き5着。その後も堅実には走るが勝ち星を挙げることはできないまま、プリメロ系のダート適性に期待してか南関東へとやってきている。シヨウザンの方は母が米サラのミスカリフオルニアということもあってか、当時としては裏路線といえるクモハタ記念に京王杯SCと、2000m以下の重賞で良績を収めて来た馬である。

 どちらも気性やスタミナに難があるが、その分スピードの豊かさ持ち味だ。バックストレッチからの発走となったが、マツカゼオーとシヨウザンは勢いよく飛び出すと、ガリガリとやり合いながら3番手以下を大きく突き放していく。一周目の直線に入ると、両頭へ向けて満員の観衆から早くも大いに拍手が沸いた。このまま2頭のマッチレースかと思われたが、1・2コーナーを回ったところで早くもシヨウザンが後退を始める。一人旅となったマツカゼオーも3コーナーで掴まってしまい、直線に入ったところではイチアサヒデがインを巧く使って先頭に立つ。だがすぐさま外からタイセツザンが難なく抜けだし、最後に道中死んだふりだったオータジマが突っ込んできて2着へと上がる。中央時代の戦績から格下と見られていた2頭で決まったことで、枠連単は3万6100円の超絶大穴配当となった。

 マツカゼオーはその後も気の悪さなどがあって、大井準重賞・サマーカップを勝った程度で終わっている。しかしその潜在能力は確かであり、種牡馬入りしてからは南関・道営で重賞を9勝のマルサンフアイヤ(1970年産・母ダイニカツラユウホウ[ヤシマチヤペル])を筆頭に、地方競馬の活躍馬を多数輩出した。またシヨウザンも、この直後に大井スプリンターハンデをレコードで快勝してみせている。双方とも、現代ならばもっと活躍できたかもしれない馬だろう。

川崎記念 結果>
1着 5枠5番 タイセツザン 2:07.6
2着 3枠3番 オータジマ 4
3着 2枠2番 イチアサヒデ 3/4
4着 1枠1番 ダイサンコトブキ 3
5着 4枠4番 マツカゼオー 2
6着 6枠6番 シヨウザン 12
単勝:5番1940円 複勝:5番830円3番850円 6枠連単:5→3 36100円

マツカゼオー(牡) 所属不明 1957年生まれ 三石産 父トサミドリ 母オーマツカゼ(母父ダイオライト)
3歳(中央):啓衆社賞・最優秀3歳牡馬朝日杯3歳S東京3歳S、3歳オープン級1勝
4歳(中央):弥生賞皐月賞2着、菊花賞2着、毎日王冠3着、セントライト記念3着、京王杯AH3着、オープン級1勝、4歳オープン級1勝
5歳(中央):中山記念2着、安田記念3着
中央通算:21戦7勝 758.5万円
5歳:サマーカップ、秋の鞍3着、NTV盃3着、オープン級2勝
6歳:オープン級1勝

シヨウザン(牡) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父ハロウエー 母ミスカリフオルニア(母父Dogaway)
3歳(中央):2戦0勝(1.5万円)
4歳(中央):クモハタ記念、カブトヤマ記念3着
5歳(中央):京王杯SC
中央通算:24戦9勝 639.2万円
6歳:スプリンターハンデ(サラ系)、オープン級1勝

イチアサヒデ(中央名:アサヒデ)(牡) 安藤徳男厩舎(大井) 1955年生まれ 青森産 父アサトモ 母虹政(母父セフト)
3歳(中央):4戦0勝(0万円)
4歳(中央):31戦8勝(205万円)
5歳(中央):28戦4勝(223.8万円)
中央通算:63戦12勝 428.8万円
6歳:オープン級1勝
7歳:最良のサラ壮馬川崎開設記念、新春盃、川崎記念3着、オープン級2勝
8歳:15戦0勝
通算:111戦23勝 1461.1万円

タイセツザン(牡) 所属不明 1956年生まれ 出生地不明 父トシシロ 母セフトザン(母父セフト)
3歳(中央):6戦1勝(34.6万円)
4歳(中央):16戦4勝(165.5万円)
5歳(中央):鳴尾記念3着
中央通算:32戦6勝 308.6万円
6歳:川崎記念大井記念2着、新春盃2着、川崎開設記念3着、オープン級1勝

秋の特別 11月1日 大井競馬場 アラ系ハンデ 距離2400m 1着賞金:80万円
1枠1番 ○ゴールデンフアイタ(牡5) 須田茂(57)
2枠2番  ハヤミナミ(牡4) 赤間(49)
3枠3番 ×エロルデ(牡4) 松浦(54)
4枠4番 ◎センジユ(牡6) 佐々木正(69)
5枠5番 △シルバーホウヨウ(?5) 荒山(52)
5枠6番  タカライザン(牡5) 佐々木国(55)
6枠7番 ▲マスホマレ(牡6) 宮下哲(59)
6枠8番  フクトミオー(牡5) 小暮(56)

 センジユ。管理する倉内調教師が「ひとめぼれして」競りで落とした馬商から180万円で買い取り、さらには馬主である矢野千寿氏の名を頂いただけのことはあって、デビュー当初からその力は抜きん出ていた。4歳時には春・秋の特別を見事に制覇し、となるとホウセント以来の南関東最強アラブの伝統として、サラブレッドへの挑戦もしごく当然のことだった。

 一方、トモスベビーらの先輩はサラブレッド系競走で走り始めるとアラブのレースには顔を見せなくなることが多かったが、センジユは引き続き斤量との激闘を繰り広げている。5歳時は春先からサラブレッドのC2級に挑戦する一方で、銀盃・ワード賞・船橋記念重賞を3勝。その上で8月には、準重賞スプリンターハンデでオンスロートらを下す大金星を挙げた。だが、その後はサラのオープン戦では年内に3着→4着→5着→4着と勝ちきれず。対アラブでも斤量が66キロまで達してしまってはさすがに分が悪く、なかなか勝ち星は巡ってこない。それでも春先の活躍とサラブレッドへの挑戦が評価され、この年から新設された公営日本一で準日本に輝いている。

 そして迎えた6歳のこの年、対サラブレッドのオープン級では掲示板に載ること7回。とにかくあと一歩が届かない歯がゆい結果が続いていたが、それでも秋の特別では、次点のマスホマレとも10キロ差の69キロという超重量ながらも1番人気に支持された。果たして道中は後方待機、さすがにこの長丁場で超酷量の苦しさは免れないか……と思いきや、3コーナー手前で佐々木騎手が合図をすると、一気に捲り上げ外から他馬を交わしていく。逃げるエロルデ直線入り口で追い超せば、そのままゴールまで一切バテることがない。速さでサラには一歩及ばずとも、アラブの怪物にはこのタフネスこそが誇りだろう。

 翌年も勝ち星こそなかったものの、4月には久々にサラのオープンレースで連帯。引退レースとなった準重賞の勝島特別も5着と、最後までその走りは健在だった。なにより、センジユは種牡馬入りしてからも現役時代に恥じない活躍をみせた。産駒には道営からアラブ大賞典を制しレース名に名を残したセンジユスガタ、対サラブレッドで圧倒的な戦績を収めたナルビハヤテ兵庫初の獲得賞金1億円馬イチトク、ローゼンホーマ以前の福山最強馬テルステイツ……戦後最大のアラブセンジユのあとにセンジユなし種牡馬広告に載せられた謳い文句は決して大げさなものではなく、実際に競走・繁殖を総合的に評価するのならば、センジユと肩を並べるのは戦後50年のアングロアラブ競馬史の中でもセイユウにイナリトウザイ、タガミホマレくらいのものだろう。

<秋の特別 結果>
1着 4枠4番 センジユ 2:38.6
2着 2枠2番 ハヤミナミ 6
3着 1枠1番 ゴールデンフアイタ 5
4着 5枠5番 シルバーホウヨウ 8 
5着 6枠7番 マスホマレ アタマ
単勝:4番230円 複勝:4番120円 2番160円 1番120円 6枠連単:4→2 2040円

センジユ(牡) 倉内種太郎厩舎(大井) 1956年生まれ 浦河・三枝幸盛生産 父方景 母イースタン(バラツケー)アラブ血量35.93%
3歳:ビクトリーハンデ
4歳:春の特別、秋の特別、船橋記念千鳥賞、アラブチャレンジャー2着、白百合賞3着、オープン級2勝、4歳特別2勝
5歳:公営準日本一。銀盃、ワード賞、船橋記念スプリンターハンデ(サラ系)、アラブチャレンジャー2着、オープン級1勝
6歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ荘馬。秋の特別、スプリンターハンデ(アラ系)、1マイルハンデ(アラ系)、銀盃2着、オープン級3勝
通算:90戦31勝 1527万2000円

ゴールデンフアイタ(牡) 田中利衛厩舎(大井) 1957年生まれ 出生地? 父セントオー 母松新(成霞)アラブ血量25.00%
5歳:ワード賞、船橋記念秋の特別3着、アラブチャレンジャー3着、オープン級3勝
6歳:銀盃、オープン級3勝
7歳:オープン級1勝

エロルデ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1958年生まれ 出生地? 血統不詳
4歳:最良のアラ4歳馬。春の特別、アラブ1マイルハンデ、オープン級2勝、4歳特別1勝
5勝:白百合賞、ワード賞2着、オープン級2勝

<そのほか有力馬>
サキミドリ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1958年生まれ 平取産 父トサミドリ 母フジヨシ(母父ハクリユウ)
4歳:公営日本一(サラ)、最良のサラ4歳馬。秋の鞍、金盃2着
5歳(中央):中京記念2着、スワンS2着
中央通算:12戦0勝 249.5万円
6歳:金盃川崎開設記念、新春盃、ダイオライト記念3着
7歳:新春ハンデ、勝島特別
8歳:新春盃2着、大井記念3着、オープン級1勝
 中央競馬から転じて1958年の秋の鞍を勝ち、川崎記念を3勝したイチカントー(1953年産)、この年NTV杯を2着しオープンでも複数の勝ち星を挙げたヨシミドリ(1957年産)の全弟。一度は中央競馬に入厩するもデビューできす、大井へ回って4歳の8月にようやく初出走を果たす。しかしながら、そこから11月の秋の鞍まで順調に使われると、そのままダイニコトブキらを下してこの大一番を制覇。公営日本一・最良のサラ4歳馬にも輝いた。年があけると阪神・柏谷富衛厩舎へと転出し、緒戦のオープン戦はトキノキロク(1961年啓衆社賞最優秀5歳以上牡馬)の2着とまずまず。しかしながらその後は中京記念スワンSで2着、コダマが制した宝塚記念は7頭中最下位。秋には天皇賞を目指して東上したが、やはり前哨戦オールカマー8着、目黒記念9着とさっぱりだった。それでも本番ではクリヒデの4着に入り、中央では12戦して1勝もできなかったが250万円あまりを稼ぎ出している。翌年南関東へ復帰するとさっそく大井の新春盃を5馬身差の快勝で久々の勝ち星を挙げ、この年は川崎開設記念・金盃を合わせ重賞を3勝の14戦5勝、収得賞金1071.2万円。その後も、8歳まで堅実にオープン戦線を賑わせた。

ヤグチホープ(牡) 矢熊寿厩舎(大井) 1958年生まれ 静内産 父トサミドリ 母フエアエラ(母父Rockefella)
4歳:春の鞍、大井盃、4歳特別2勝
4歳(中央):4戦1勝(385.0万円)
5歳(東海):東海菊花賞2着
 3歳時はぱっとしなかったが、きっちりと力を付けて大井盃・春の鞍を連勝。秋にはオンスロートとともに中央入りした。……が、こちらは年内に4戦して1勝もできず――賞金額からして、重賞で掲示板くらいには載っていそうだが――。けっきょく翌5歳には東海公営に転出し、東海菊花賞で2着した記録が残っている。なお、本馬の大井盃・春の鞍はどちらも矢熊寿が管理・騎乗しているが、おそらく南関東重賞競走勝ちとしてはこれが最後の例となるのではないかと思われる。

ビツクヒメ(牝) 所属不明 1955年生まれ 出生不明 父ビツグヴイ 母第二三軍(バラツケー)アラブ血量26.56%
4歳:ブルーバードカップ2着、春の特別3着、4歳特別1勝
5歳:百合賞2着、船橋記念3着、シルバーカップ3着、オープン級1勝
 母の第二三軍はアラブの名牝系の祖として知られ、本馬も南関東でも障害競走を中心に活躍したジヤイアンツ(1947年産・父方景)が半兄、重賞3勝を挙げ種牡馬入りも果たしたマスホマレ、春木を中心に黎明期の関西公営を走り、28連勝という脅威の戦績を挙げたとされる牝馬アサヒマル(異名にタカマサ・ミスホマレ)の近親となる。重賞タイトルこそ届かなかったが、牡馬に混じって堅実に入着を続けたのは立派の一言。なにより、本馬の孫には1976年のアラブダービー・全日本アラブ優駿楠賞を制したメイクマイウエー(1973年産・父トモスベビー母クインビツク[シユンエイ])が出た。

ステツプホース(牝) 小暮嘉久厩舎(大井) 1957年生まれ 青森産 父クモノハナ 母ステツプライト(母父ダイオライト)
3歳(中央):6戦1勝(35.9万円)
4歳(中央):8戦2勝(71.5万円)
中央通算:14戦3勝 107.4万円
5歳:キヨフジ記念、クイーン賞オープン級2勝
 中央時代は、1960年桜花賞で20頭中19着などぱっとせず。けれどもプリメロ系らしくダート適性はあったのか、南関東ではこの年牝馬重賞を2勝する好成績を収めた。さらには繁殖入りしてからキヤツトエイト(1964年産・父テユーダーペリオツド)とホースジヨー(1965年産)の全兄妹が中央競馬オープンクラスまで進み、後者はあの「最弱ダービー馬」オペックホース(1977年産・父リマンド)を産んでいる。

ダイゴウイルソン(牡) 鈴木春吉厩舎(川崎) 1958年生まれ 出生地不明 父ケゴン 母ベニシン(母父第弐イブンヂアド)アラブ血量不明
4歳:千鳥賞、ブルーバードカップ、4歳特別1勝
6歳:セプテンバーハンデ、オープン級3勝
 千鳥賞・ブルーバードカップと前哨戦を連勝し、アラブダービーの最有力馬と目されるも脚部不安により泣く泣く回避。その後も順調には使えず、7歳からは他地区へと転出。9歳には南関東に復帰するも条件戦でも勝ち星がおぼつかないなど、不遇の晩年を囲っている。

アサヒドウ(牡) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父ニユーバラツケー 母ブラツクパーク(母父アブラール)アラブ血量39.06%
5歳:オープン級1勝
 もともとは抜群のダッシュ力を武器に関西公営で勝ちまくり、ミヤマシユーホーが南関へと買われる際にはもう1頭の候補として挙げられた。ただ、当初から距離が伸びた場合の不安が指摘されており、南関入り後はオープンを1勝しただけに留まっている。

重賞レース全戦績>

日付レース名距離条件賞金(単位:万円)勝ち馬勝ち時計騎手(斤量)調教師(所属)2着3着
01.01浦和ニューイヤーハンデ1600サラ4歳別定60ユキロウ(牡4)1:45.3古野(55)栗田武(大井ミスパプース(4)デンコウ(3)
01.10大井新春盃2400サラ5歳以上ハンデ120イチアサヒ(牡7)2:36.9高柳(51)安藤徳男(大井タイセツザン(1/2)エータイム(アタマ)
02.08大井千鳥1600アラ4歳別定40ダイゴウイルソン(牡4)1:47.5勝又衛(55)新貝一雄(川崎イチオノデン(1 1/2)ハヤミナミ(1 1/2)
02.19川崎開設記念2600サラ5歳以上ハンデ200イチアサヒ(牡7)2:50.1小筆(52.5)安藤徳男(大井エータイム(8)タイセツザン(アタマ)
03.01大井銀盃2000アラ5歳以上ハンデ50タカラガワ(牡5)R2:10.3荒山(59)荒山徳一(大井センジユ(3/4)マスホマレ(7)
03.09船橋ブルーバードカップ1600アラ4歳別定40ダイゴウイルソン(牡4)1:45.0佐々木竹見(55)新貝一雄(川崎ニユープレイ(2)アオヤギヒカリ(2)
04.05大井大井1800サラ4歳牡馬ハンデ100ヤグチホープ(牡4)1:58.2矢熊(55)矢熊寿(船橋テツマサオー(1)ハヤトリ「(1)
04.10浦和桜花賞1600サラ4歳牝馬別定70アリゾナホープ(牡4)1:41.5古野(55)栗田武(大井トシウイン(2)ウンボウ(2 1/2)
04.29大井春の特別1800アラ4歳牡57・牝5570エロルデ(牡4)1:58.4松浦(57)小暮嘉久(大井イチオノデン(2)グレイトホース(クビ)
05.04船橋ダイオライト記念2000サラ5歳以上ハンデ100ダイサンコトブキ(牡5)2:06.8宮下哲(55)出川己代造(船橋ダイニコトブキ(3)エータイム(2)
05.10大井春の鞍2000サラ4歳牡57・牝55250ヤグチホープ(牡4)2:10.9矢熊(57)矢熊寿(船橋ホウザン(2 1/2)ワカホープ(4)
05.18川崎アラブチャレンジャー1700アラ4・5歳ハンデ50タカライザン(牡5)1:52.1佐々木国(55)不明カミホマレ(1 1/2)ゴールデンフアイタ(アタマ)
06.08大井大井記念2400サラ4歳以上ハンデ150ダイニコトブキ(牡7)2:36.7須田茂(55)出川己代造(船橋タイセツザン(1 1/2)フサリユウ(2)
06.21大井ワード賞2000アラ4歳以上ハンデ60ゴールデンフアイタ(牡5)2:10.3須田茂(54)田中利衛(大井カミホマレ(2)マスホマレ(1 1/2)
07.16川崎川崎記念2000サラ4歳以上ハンデ150タイセツザン(牡6)2:07.6勝又衛(52)不明オータジマ(4)イチアサヒデ(3/4)
07.23浦和シルバーカップ2000アラ4歳以上ハンデ60フクトミオー(牡5)2:10.9小筆(56)不明シルバーホウヨウ(1)ビツクヒメ(8)
08.13川崎百合2000アラ4歳以上ハンデ60ハルウイン(牡5)2:11.1若林(53)不明ビツクヒメ(2)ナミカゼ(3)
08.20船橋NTV盃2000サラ4歳以上ハンデ120トサボシ(牝5)2:06.0佐々木竹見(49)関口三治(船橋ヨシミドリ(1)マツカゼオー(ハナ)
09.11川崎キヨフジ記念2000サラ4歳以上牝馬ハンデ80ステツプホース(牝5)2:09.0松浦(54)小暮嘉久(大井ハルセキト(4)サンセイミドリ(3/4)
09.17船橋船橋記念1800アラ4歳以上ハンデ50ゴールデンフアイタ(牡5)1:56.1須田茂(57)田中利衛(大井ハルウイン(1)ビツクヒメ(1/2)
10.05大井金盃2400サラ4歳以上ハンデ150オーユキ(牡6)2:34.8勝又衛(50)小笠原円之助(川崎サキミドリ(1.2)ダイサンコトブキ(4)
10.29川崎全日本アラブ争覇1500アラ3歳別定60ラツキーマン(牡3)1:39.1須田茂(54)谷口源吾(船橋ミスソノハルオ(3)ダイニチカラオー(1 1/2)
11.01大井秋の特別2400アラ4歳以上ハンデ80センジユ(牡6)2:38.6佐々木正(69)倉内種太郎(大井ハヤミナミ(6)ゴールデンフアイタ(5)
11.08船橋平和賞1200サラ3歳別定70リユウウン(牡3)1:15.2柏木(52)鈴木正一(船橋セルコール(4)ゴールデンオーザ(1 1/2)
11.15大井秋の鞍2600サラ4歳以上ハンデ300サキミドリ(牡4)2:47.7松浦備(52)小暮嘉久(大井ダイニコトブキ(1)マツカゼオー(3/4)
11.21川崎全日本三歳優駿1600サラ3歳別定100セルコール(牡3)1:45.9須田茂(54)出川己代造(船橋ゴールデンオーザ(アタマ)ケイショウヤサカ(アタマ)
12.06船橋クイーン賞1800サラ4歳以上牝馬ハンデ80ステツプホース(牝5)1:53.0松浦備(55)小暮嘉久(大井フリツツスコア(アタマ)サンセイミドリ(3)
12.20川崎アラブチャンピオン2600アラ4・5・6歳ハンデ80カミホマレ(牡5)*12:52.5山田秀(52)不明タカラガワ(1 1/2)タカライザン(アタマ)
12.26大井ホウセント記念2000アラ4歳ハンデ60ハヤミナミ(牡4)2:10.7赤間清(56)中山真一(大井ハルミナト(3/4)グレイトホース(1/2)
12.31浦和ゴールドカップ2000サラ4歳ハンデ100ハロートモ(牡4)2:08.7佐々木竹見(56)伊藤正美(大井ダイゴコトブキ(1 1/2)テツマサオー(4)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付レース名距離条件勝ち馬勝ち時計
01.15川崎新春ハンデ2000サラ系オパールオー2:10.5
01.22大井オープン特別1800サラ系オパールオー1:56.0
01.29船橋新春盃2000サラ系サンセイカツプ2:07.5
02.09大井オープン特別1800サラ系サンセイカツプ*21:55.8
02.26大井オープン1800サラ系タイセツザン1:56.4
03.12船橋金の鞍1800サラ系ダイサンコトブキ*31:53.7
03.21大井オープン特別1800サラ系イチアサヒダンサー(同着)*41:54.5
04.02大井オープン1800サラ系エータイム*51:55.5
04.16大井オープン特別1800サラ系オンスロート*61:54.8
04.25大井オールカマー1600オールカマーオータジマ1:41.7
05.10大井オープン特別1700サラ系オンスロート1:48.6
05.22川崎オープン特別1700サラ系ノワケ1:48.6
05.27大井オープン1800サラ系ダイニコトブキ*71:56.0
05.31船橋金の鞍1700サラ系サンセイカツプ1:46.8
06.18大井オープン1700サラ系ツルミオー1:47.4
06.25川崎オープン1700サラ系オータジマ1:50.3
07.02大井オープン1800サラ系マツカゼオー*8R1:51.9
07.10大井オープン特別1700サラ系ヨシミドリ*91:47.0
07.26大井サマーカップ1800サラ系マツカゼオー*101:54.5
08.06大井スプリンターハンデ1400サラ系シヨウザン*11R1:27.0
08.26大井A級特別1700サラ系ヒデツキ1:49.0
09.01大井A級特別1700サラ系ホマレカツフジ1:48.2
09.10川崎オープン特別1600サラ系シヨウザン1:42.4
09.21川崎A級特別1700サラ系サンセイカツプ1:49.0
10.01大井オープン特別1700サラ系ステツプホースR1:48.4
10.20大井オールカマー1600オールカマーハジメオー1:42.5
10.29川崎オープン特別1700サラ系サンセイカツプ1:49.5
11.03大井オープン特別1800サラ系マツカゼオー1:54.4
11.21川崎オープン特別1800サラ系ワールドパレード1:49.5
12.01大井オープン特別2000サラ系イチアサヒ*122:08.3
12.14大井オープン特別1800サラ系ハジメオー*131:55.2
12.19川崎A・B2級特別1700サラ系ステツプホース1:49.4
12.26大井オープン特別2000サラ系ハジメオー2:09.0

●アラ系

日付レース名距離条件勝ち馬勝ち時計
01.08大井迎春ハンデ2000アラ系マスホマレ*142:13.2
01.20大井オープン1800アラ系タカラガワ2:00.0
02.07大井オープン特別1800アラ系フクトミオー1:57.6
02.13船橋銀の鞍1800アラ系マスホマレ1:56.0
02.19川崎オープン特別1600アラ系フクトミオー1:44.1
03.22大井オープン特別1800アラ系タカラガワ1:56.5
04.05大井オープン特別1800アラ系タカラガワ1:57.6
04.14大井オープン特別1800アラ系マスホマレ1:56.7
04.28大井1マイルハンデ1600アラ系センジユ1:43.0
05.05大井オープン2000アラ系フクトミオー2:11.1
05.19川崎オープン特別1600アラ系ニユービギン1:44.6
05.26大井オープン1800アラ系ダイニタイヨウ1:58.0
06.01船橋銀の鞍1700アラ系マスホマレ1:48.5
06.07大井オープン1800アラ系ゴールデンフアイタ1:58.6
06.13浦和栄冠賞2000アラ系ナミカゼ1:12.0
06.29大井オープン1800アラ系ダイニタイコウ1:56.0
07.09大井オープン特別1800アラ系フクトミオー1:56.5
07.29大井オープン1700アラ系アサヒドウ1:49.6
08.07大井オープン1700アラ系ゴールデンフアイタ1:50.1
08.25大井スプリンターハンデ1400アラ系センジユ*151:29.5
09.05大井オープン特別1700アラ系カミホマレ1:51.8
09.22川崎オープン特別1600アラ系フクトミオーR1:43.2
09.19川崎A・B級特別2100アラ系ゴールデントツプ2:24.7
09.24大井オープン特別1800アラ系センジユ1:55.3
09.27大井A級特別1800アラ系エロルデ1:59.2
09.30川崎A・B級特別2100アラ系ヒロサカエ2:24.1
10.02川崎オープン特別1600アラ系ハルウイン1:45.1
10.08大井A級特別1700アラ系センジユ*16R1:49.2
10.22大井アラブ1マイルハンデ1600アラ系エロルデ*171:43.2
11.12大井オープン特別1800アラ系センジユR1:55.5
11.20川崎A1・B2級特別2000アラ系フクトミオー2:11.3
12.03大井オープン特別2000アラ系エロルデ2:10.0
12.10大井オープン特別1800アラ系カミホマレ1:56.3
12.25大井オープン特別1700アラ系ゴールデンフアイタ1:49.5

サラ系3・4歳

日付レース名距離条件勝ち馬勝ち時計
01.19大井4歳特別1400サラ系4歳ヤグチホープ1:28.9
01.25船橋4歳特別1500サラ系4歳デンコウ1:38.1
02.06大井4歳特別1500サラ系4歳アリゾナホープ1:38.0
02.19川崎4歳特別1500サラ系4歳ヤグチホープ1:37.9
03.01大井4歳牝馬特別1600サラ系4歳牝馬ミスパプース1:44.5
03.20大井4歳特別1600サラ系4歳ダイゴコトブキ1:44.9
04.13大井4歳特別1600サラ系4歳ホウザン1:45.3
04.26大井4歳特別1600サラ系4歳ウンポウ1:44.4
10.26川崎ローレルハンデ1400サラ系3歳リユウウン1:32.3
12.11大井3歳特別1500サラ系3歳セルコール1:36.8
12.21大井3歳特別1400サラ系3歳イチカミイサミ1:29.6

●アラ系3・4歳

日付レース名距離条件勝ち馬勝ち時計
01.12大井4歳特別1400アラ系4歳ダイエイオー1:32.0
01.23大井4歳特別1400アラ系4歳ハヤミナミ1:31.5
02.22川崎4歳特別1500アラ系4歳ダイゴウイルソン1:40.3
02.28大井4歳特別1500アラ系4歳イチホシタカラ1:40.6
02.27大井4歳特別1500アラ系4歳ハヤミナミ1:40.0
03.24大井4歳特別1600アラ系4歳グレートホース1:46.9
03.25大井4歳特別1600アラ系4歳イチオノデン1:46.7
04.03大井4歳特別1600アラ系4歳ダイイチミヤト1:48.5
04.04大井4歳特別1600アラ系4歳エロルデ1:47.4
10.13川崎ビクトリーハンデ1400アラ系3歳ラツキーマン1:32.0
11.13大井3歳特別1200アラ系3歳ララミ1:17.8
12.08船橋3歳特別1500アラ系3歳フクバラツケー*181:37.9
12.14大井3歳特別1500アラ系3歳ナギサホープ1:38.1

●アラ系障害

日付レース名距離条件勝ち馬勝ち時計
01.14川崎紅ばら賞2500アラ系障害タカテル3:00.8
07.30船橋A・B級特別2200アラ系障害ホウテンオー1:51.8
08.06大井A・B級特別2100アラ系障害セイホク2:29.3
08.12川崎A・B級特別2100アラ系障害セイサ2:25.4
08.17船橋A級以下2400アラ系障害セイサ2:48.1
09.03大井A・B級特別2100アラ系障害ゴールデントツプ2:27.9
09.09川崎A・B級特別2100アラ系障害ゴールデントツプ2:25.2
09.24大井A・B級特別2100アラ系障害ゴールデントツプR2:26.6
10.08大井A・B級特別2100アラ系障害ピユーレツト*192:28.0
10.22大井A・B級特別2100アラ系障害タカテル2:27.5
10.27川崎A・B級特別2100アラ系障害コンラツスR2:23.4
11.03大井A・B級特別2100アラ系障害ゴールデントツプ2:26.8
11.09船橋A・B級特別2100アラ系障害コンラツスR2:24.0
11.15大井A・B級特別2100アラ系障害ミトタカラ2:27.4
12.03大井A・B級特別2100アラ系障害ミトタカラ2:26.9
12.10大井A・B級特別2100アラ系障害コンラツスR2:26.5
12.17川崎A・B級特別2100アラ系障害ヒロサカエ2:25.4
12.24大井A・B級特別2100アラ系障害タカテル2:27.0

*1センジユ着外(68k)

*2センジユ4着

*3センジユ3着

*4センジユ6着

*5センジユ4着

*6センジユ6着

*7センジユ3着

*8シヨウザン2着。相手にタイセツザン、イチアサヒデなど。

*9センジユ8着

*10センジユ3着

*11センジユ3着

*12センジユ4着

*13センジユ2着(3/4)

*14センジユ2着(65k)

*1566k

*1664k

*17センジユ2着(69k)

*182着ラツキーマン

*19ゴールデントツプ2着

リンク元